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中国観光ビザ申請RTA 〜ちゃんと準備していけば怖くない〜(2023年12月現在)

こんにちは、あっぷりんぐです。

大学の卒業旅行として中国本土に行こうと思い、東京の中国ビザ申請センターで観光(L)ビザのシングルビザの申請をしてきたので、その際の手順や注意点、スムーズに終わらせるためのコツについて紹介したいと思います。

X(Twitter)上では、申請書類の煩雑さや顔写真の規則の厳しさに絶望したり、受付で何時間も待たされたりする書き込みが多く見られ、散々な評判の中国ビザですが、空いている時間を狙って行き、ちゃんと必要なものを把握して不備のない書類を作成すればスムーズに申請を終えることができました。

実際私は(オンライン申請書類をミスで2回書き直しましたが)申請センターでは入室してから受付2分、待ち時間3分、窓口での申請10分の計15分で手続きを終わらせられました。

前評判である程度待たされたりすったもんだしたりすることを覚悟していた分、拍子抜けしました。

残念ながら現時点ではビザなし渡航再開の兆しは無く、ビザ発給が中国渡航の大きなハードルとなっている状況ですが、そんな中でも中国に行こうとしている皆さんの一助となれば幸いです。

※この記事の情報は私が申請した2023年12月中旬現在のものです。昨今の不安定な国際情勢により中国ビザの発給に関する規則は頻繁に変更されているので、申請しに行く際は必ず中国ビザ申請センターのウェブサイトを確認して最新の情報を入手してから行くようにしてください



※この記事はあくまでも私がビザを申請した際の手続きの記録です。全ての人が私と同じ手順で申請できる保障は無いことをご了承ください。この記事を読んだことでビザ発給の手続きで何かトラブルにあったとしても、私は責任を負いかねます。



中国ビザはどこからどこまで必要なのか?

ご存知の通り中国は複雑な政治的事情を抱えていて、中国政府が領有権を主張しているものの、実際には異なる政治体制が敷かれている場所が複数存在します。

私はその「複雑な」地域の一つである台湾の金門島経由で小三通という制度を使って、船で中国本土の廈門市に入境しようと思いました。

※なお小三通は2023年9月29日の記事で外国人および香港マカオ人に解放されたという記述があります。私はこれを根拠に旅程を組みましたが、まだ旅行を実施していないので実際のところどうなのかは保証はありません。(ダメだったら大人しく台湾本土から飛行機で行きます)


また、帰りについては香港にも行きたかったので、高速鉄道で中国本土から香港西九龍駅に行ってそこから香港に入境し、香港から飛行機で日本に帰ろうとしました。

というわけで行きも帰りも「複雑な」地域からの入出国ということになりました。

では、このような場合はビザはいつからいつまで申請すれば良いのでしょうか?

結論から言うと、台湾に到着した日付から、香港から帰国する日付までで申請すれば問題ありませんでした。

そのため申請時に出す航空券のeチケットお客様控えも台湾行きと香港発のものをプリントアウトして出せば大丈夫でした。(特に窓口の方も困った様子は無かったので、このような時の対応はおそらくすでにマニュアル化されてたりするのでしょう)

ただし、今回は台湾から中国に船で行くので、中国に入境する際の航空券がないということでこのような措置になった可能性があり、普通に台湾から中国本土に飛行機で行く場合はその便のチケットが必要になるかもしれません。そのため、そのような場合は念のため両方(台湾行きのチケットと台湾発で中国本土行きのチケット)を用意しておくのが確実でしょう。

ちなみに香港から中国本土への入境は深圳市内のみ使える「特区旅遊(E)ビザ」などの別の制度があるのですが、私はよくわからないのでそれはまたググって調べてください。そちらは現地で調達するアライバルビザらしく、確実に発給してもらえる保障はないので日本で発給できる通常のビザよりリスキーです。

確実に発給したい方や複数都市巡りたい方は日本で事前にビザを申請する必要があるでしょう。その際は私のように香港行きのチケットを提示すれば受理されるとは思います、、、

ちなみに海南島であれば今でも日本人がビザなしで渡航することができるらしいです。

また、第三国から第三国(例えば成田→上海→バンコク)へのトランジットで中国を訪問した際、いくつかの指定された空港に限っては72時間または144時間以内であればビザが免除される制度があります。

事前にビザを発給しなくてもこのように中国本土に入境する方法はいくつかあるので、渡航を検討する際は自分が本当にビザが必要かどうか、またどこからどこまで必要かどうか調べてみてください。

ここから先は中国ビザ(観光(L)ビザ)を実際に申請することになった方向けに、具体的に私が行った手順を記して行きます。

何を持っていけばいいのか?

オンライン申請書類

これが一番厄介です。

申請センターウェブサイトのメニューバーの 「申請の流れ」 にカーソルを合わせた時に出てくる「査証高速リンク 」というところをクリックすると、オンライン申請のページに飛びます。そのページの左下にある「オンラインによる申請表入力」の「申請表入力」というところをクリックすると入力を始めることができます。

実際に見てみればわかると思いますが、とにかく埋めなければならない情報が多いです!

住所や電話番号はもちろんのこと、滞在先の宿の情報を滞在中毎日分全て書かなければならなかったり、挙げ句の果てには家族の情報や職歴や収入や学歴を書かされたりと、中国政府にかなりの量の個人情報を売ることを覚悟しなければなりません。(学生なので職歴や収入がいらない分そこは楽でした)

詳しい書き方についてはググればいろいろ見本が出てくるので、それを参考にしてください。

入力の際は日本語入力がうまくいかないことが多いので、英語やローマ字で記入することをお勧めします。

なお滞在先の住所を求められますが、旅程が決まっていない場合はagoda等でキャンセル無料 & 料金後払いのホテルを適当に予約してそこの住所を書いてしまいましょう

顔写真

後述しますがかなり規則が厳しいです。オンライン申請書類に事前にウェブ上で添付するほか、4.8 mm × 3.3 mmの大きさで写真用紙に印刷したものが必要です。当日窓口でハサミを渡されて申請書に貼れるよう切り取るように言われます。

滞在先のホテルの予約書と往復航空券のeチケットお客様控え

予約書はagodaやTrip.comでメールで送られてくる予約表を印刷してを持っていけば確実です。(おそらく宿泊者の名前と宿泊日と宿泊先の住所が書いてあれば良いと思います。)

agodaは支払いが発生していない後払いのプランでも予約表を出せるのでまだ宿が決まっていない場合に前述のようにキャンセル無料 & 料金後払いのホテルを適当に予約して、後から旅程が決まったらキャンセルするというやり方ができるので便利です。

航空券についても、事前に予約しておくことが必要です。前述のように私は台湾から入国して、船と陸路を乗り継ぎ中国本土を経由して、香港から出国するという変なムーブをするつもりなので、仕方なく行きの日本→台湾と帰りの香港→日本の航空券の控えを提示しましたが、金門から廈門に船で渡ってそこから鉄道で香港に行くことを説明したら(その旨を手書きで追記することを求められましたが)特に何も言われることもなく問題なく通りました。

パスポート(今のものに加えて昔のものの原本とコピー両方必要)

これはウェブサイト上に書いてないのですが、パスポートは現在のものに加えて過去に使用していたものを持っていかなければなりません。私は今まで1回しか更新していないので1個前のもののみを持っていきました。実際は何個前まで必要になるのかよくわからないので、念のため手元にある分は全部持っていくと良いと思います。

コピーする箇所としては、顔写真のあるページと、過去の入国スタンプやビザがあるページ全てです。(そんなことウェブサイトには書いてないんだけど…)

実際の手続きの流れ

ビザ申請センターに行く

東京と大阪の2か所にあり、東京の方は江東区有明の東京ビッグサイトの目と鼻の先のビルの12階にあります。駅近だし1階のエントランスにも案内はあるので迷うことはないでしょう。


お役所なので当然土日祝と年末年始は休みで、仕方なく平日の午前中に行きました。営業時間は9:00~16:00(受付は15時まで)なので社会人の方はそこがかなりのハードルになってくると思います。学生は今のうちに中国に行ってしまいましょう。

以前はウェブサイトより事前予約が必要でしたが、2023年11月20日より予約は不要になりました。ウェブサイトにはまだ予約のページが残っているっぽいですが無視していいです。

受付で整理券を発券する

ビザセンターに入ったら右手にある受付で必要な書類がそろっているか確認してもらい、OKだったら整理券を発行してもらい、左手にある待合所の座席でモニターに自分の番号が映し出されるまで待ちます。

ネットの書き込みではここで何時間も待たされたりという報告がよくみられますが、私は3分くらいで呼ばれました。平日朝10時くらいだったから比較的空いてたのかも(それでも割と人はいたので、やはり日本と中国の往来は盛んなんだなと実感)

番号が呼ばれたら窓口に行く

窓口で書類一式を渡すと、不備がないか確認されます。

私は2.2Bの「最長滞在日数」をネットに書いてあった情報を信じて「90」(日)と記入したら「30」(日)に直せと言われました。どうやらシングルビザの場合は2.2Aの「ビザの有効期限」は「3」(カ月)、2.2Bの「最長滞在日数」は「30」(日)と書いておけば問題ないようです。この訂正は軽微なものだったので二重線で書き直して名字をサインするだけで済みました。

また、中国への入境方法について、eチケットお客様控えのコピーに「金門島から船で廈門に入境」「深圳から列車で香港に入境」と手書きで追記するように求められました。

ただ、しっかり準備していった甲斐もあって上記の軽微な修正以外はそれ以外に特にトラブルもなく、ここまで約10分で終えることができました。素晴らしい

そのあとは書類にフルネームと日付をサインをし、パスポートの原本を渡して、発給日を示した引換券をもらって手続きは終了となります。

ん…??パスポートの原本を渡す!?

と思われた方、そうなんです、パスポートの原本を発給されるまで窓口に預けないとならないのです。正直怖いですね……

なお、過去のビザ取得者のネットの書き込み等を見ると指紋を取られたという記載がありましたが、指紋を採取する機械はあったものの2023年8月より指紋の採取が免除になったようなので、採取されませんでした。

http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/lszc/hzqzyw/202308/t20230809_11124116.htm

後日、ビザを受け取りに行く

申請から最短で3営業日後に発給されるらしいです(私は土日を挟んでいたので5日後でした)

申請する部屋と受け取りの部屋は違うので注意しましょう。申請する部屋の前にいる警備員さんに受け取りたい旨を伝えると整理券をくれるので、指示された部屋(エレベーターから来て左手)に行って呼び出されるのを待ちます。

発給の際に料金を支払い、預けていたパスポートを返してもらいます。手続きは一瞬で終わりました。ちなみに支払いにはクレジットカードも利用できます。

ちなみに料金は2023年12月11日より値下げされ、それまで8500円(多分)必要だったのが7750円に微妙に値下げされました。

上のリンクでは2250円とありますが、実際はさらに5500円手数料と税金を取られるので7750円払う必要があります。

スムーズな申請のために

ウェブサイトに書かれていない規則がいっぱいあるらしい

前述のように古いパスポートが必要だったり、いろいろコピーが必要だったり、パスポートを預けなければいけなかったり、指紋を取ったり取らなかったり、Webサイトに書いてないのに必要な手続きが非常に多いです。多くの人はここで足元を掬われ、窓口で指摘されてから急いで書類を揃え直すので結局無駄に時間がかかってしまいます。

そのため、これから中国ビザを取ろうとしている人たちは私の記事も含めて直近にビザを取得した人のブログやX(Twitter)のポストを見て、情報収集してから行くのが望ましいです。

実際そうしたからこそ、文句をつけられることなくスムーズに手続きを終えることができました。

真偽不明なものもありますがネットに書かれていた「不文律」についてまとめて書いておきます。私は一応少しでも不備とみなされる可能性を減らすために全て対策していきました。

  • 申請書類は片面印刷する(両面印刷しない)

  • 申請書類は白黒でも良い(念のため私はカラーで提出しました)

  • 今はマルチビザは発給できない(シングルかダブルのみ)

  • 香港や台湾の住所は「中国香港」や「中国台湾」と記入したほうがよい

  • 申請センターには古いものを含めてパスポートの原本とコピー(写真のページとスタンプページ)を持参する

  • パスポートは発給までの期間は窓口に預けなければいけない

ビザ申請のみならずあらゆる申請書についてもそうですが、少しでもツッコミどころがないように、1ミリの隙も見せないぐらいの気概でやれることは全部やってから申請しに行ったほうが良いです。(もっともそれが面倒だから中国渡航を敬遠する人が多いんでしょうが…)


写真はスマホ撮影でOK(ただし加工が必要)

中国ビザ用の写真の規則はとても厳しく、注意していないと容易に規則に引っかかってしまいます。

(例えば背景は白バックで、背景と同化するので白い服はNG、前髪が眉毛にかかってはいけない等。詳しくは申請センターのウェブサイトをご確認ください)

特に注意したいのがメガネです。メガネ自体はOKなのですが、フレームが太いメガネはNGです。ここは見落としやすいので注意が必要です。

実際私もオンライン申請書を作成時に最初に黒縁メガネで写真を撮ってそれをアップしてしまったのですが、印刷してからそれに気づいたので、書類を1から作り直しました。(ただ、証明写真は窓口で写真用紙に印刷したものを上から貼り直すっぽいので不備は書類を1から作り直さなくてもなんとかなるかもしれません。)

写真はカメラのキタムラなどの写真屋さんで中国ビザ用の写真を撮って欲しいと言えば対応してくれるらしいです。しかし、わざわざ店に出向かないといけないのと、結構割高(2023年12月現在で税込1980円)なので私はスマホ撮影で乗り切ることにしました。

しかし、スマホ撮影でネックになるのが背景色です。写真撮影用のバックシートが家にないのでどうしてもそのまま取ると背景を真っ白にすることは困難です。そこで私はFree DPEhttps://www.freedpe.com/china/)という有料の証明写真用の画像加工サービスを使いました。

このサービスはスマホで撮影した写真の背景を消してくれて、さらに加工した写真をjpegファイルで保存できる上に、コンビニ(ファミマかローソン)でL判写真用紙に30円でコピーすることができます。660円を支払って登録する必要はありますが、1週間の間なら15回無料で撮影し直すことができるので、万が一窓口で突き返された場合も対応することができます。

窓口は怖くない

中国の窓口対応というと仏頂面で冷たくあしらわれるというイメージがあるかもしれませんが、ビザ申請センターの方たちは和やかで親切に応対してくれる印象で、日本語もペラペラで細かい相談にも応じてくれました。少なくとも威圧感のようなものはありません。

書類の記載ミスや記入漏れは結局少しあったのですが、その場で訂正し、訂正箇所にサインをすれば良いと言われたので意外と融通はききそうです。また、コピー機や証明写真機はセンター内に備え付けてあるので、万が一コピーのし忘れや写真の撮り忘れがあったとしてもその場で対応することができます。

さいごに

実はまだビザの受取日前なので発給手続きは完了してないのです、、、

まあ多分通るとは思うので申請がスムーズに終わって気分が良いうちに勢いで記事を書いてしましました。こういうのはノリと勢いで書き切らないとめんどくさくなって未完成のまま放置するので。(追記 無事に通りました。これで堂々と中国に行けると思うと感慨深いです)


ではみなさんよい中国旅行を✈️



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