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Broccoli Networkが手掛けるBroccoli Recordsの何が凄いのか。

音楽業界の進化と共に、アーティストがレーベルを介さずに楽曲を配信できるディストリビューターなどの仕組みが近年増えてきた。
その中でもBroccoli Recordsは、独自のディストリビューションシステムを提供し、アーティスト自身が管理できる環境を整えている。実際にどのような特徴があり、どんな利点や課題があるのか、一般ユーザー目線で考察してみる。

Broccoli Recordsのコンセプト

彼らは、従来のレーベル契約を必要としない今の時代にあった新しい方法での音楽配信の手段を提供している。
特徴として、YouTubeに動画をアップするのと同じように、音楽を配信するまでの手続きが非常にシンプルになっていること。
そして、業界内でも非常に安い金額で、非常に優れた音楽ディストリビューションを利用できるということで、アイドル事務所の運営陣などでちらほらと良い噂が広まっている。
ずばり特徴を簡潔に表すと次の通り

  • レーベル契約不要の音楽配信システム

  • 世界500個を超えるストアに配信可能

  • 24時間以内に行われるスピーディーな審査

これらの特徴が、インディペンデントなアーティストや個人で活動するミュージシャンにとって魅力的な選択肢となる可能性がある。

どこまで広がる?配信先ストアの多様性

Broccoli Recordsの大きな特長は、世界500以上のストアに楽曲を配信できる点だ。Spotify、Apple Music、Amazon Musicといったメジャーなプラットフォームに加え、TikTokやYouTube Music、さらにBilibiliやTencentなど中国や韓国などのアジア圏のプラットフォームにも対応している。
これは、国内に広く普及しているTunecore JapanやBIG UPなどよりも遥かに多く、Broccoli Recordsと同じぐらいの配信先ストア数に対応しているディストリビューターは、おそらくNexToneぐらいしかない。

Broccoli Recordsと同じコンセプトをとっているディストリビューターはアメリカなどでは散見されるが、LINE MUSICに対応していないなど海外のディストリビューターは弱点が多い。そんな中で登場したBroccoli Recordsは、いわば救世主とも言えるだろう。

ただし、これだけ多くの配信先があることで、実際にどれだけのリスナーに届くのか各プラットフォームごとの収益性はどうなのかといった点は、アーティスト側の分析が必要になりそうだ。

後ほど筆者が確認したところ、Broccoli Recordsでは配信先のストアを一部のみに絞ることもできるそうです。

システムの使い勝手と利便性

Broccoli Recordsは独自のコンテンツ管理システム「BR-CMS」を採用している。公式さんから頂いた資料の情報によると、

  • 配信プロセスの簡略化

  • 直感的な操作が可能

  • 親しみやすいUIで音楽制作を促進

などと書かれている。

デモ版(お試し版)を申し込み、ダッシュボードを体験させてもらったので操作感やデザインなどを見ていく。

BR-CMSのリリース画面
ここに自分が今までアップした曲が一覧で表示され、審査中、配信中、エラーなどステータスも一眼で確認できるのはシンプルかつ非常にわかりやすい。
そして何よりも、UI、UXデザインがAppleみたいでオシャレだと感じた。
各リリースのボタンを押した時に表示される詳細ウインドウ
特に、審査で拒否された場合には何が原因なのか、どうすれば改善するのかを丁寧に伝えているので、非常に好印象を持てる。
「リリースの登録」ボタンを押した後に表示される音楽をアップロードする画面
本当に「まるでYouTubeに動画をアップするかのように」シンプルなデザインである。

BR-CMS(Broccoli Recordsのダッシュボード)はUI,UXともに洗練されており、シンプルで分かりやすい操作感で使えるのも特徴の1つだろう。

実は「ホワイトレーベル」という他社には無い、素晴らしいカスタムブランディングができる機能がついている。
この機能を使えば、レーベル事務所などが会社単位でBroccoli Recordsを導入するとき、アーティストに対してBroccoli Recordsを使用していることを隠しつつ、自社のブランディング(サイト名、表示テキスト、ファビコン、独自ドメインなど)をサポートしているため、会社経営者からしてもコスパ良く、まるで自社の配信システムを手に入れたような感覚を体験させてくれることだろう。

特に私の周りにいるアイドル事務所、レーベルの経営陣たちはこの機能に着目していて、実際に採用例がある企業の社長さんからも評判は良さげであった。

このホワイトレーベル機能について熱く語りすぎると記事が1つ出来上がってしまうので、それはまた次回、ホワイトレーベル機能に焦点を当てた記事を出します。

料金とコストパフォーマンス

Broccoli Recordsの利用料金は、国内の他社と比較してもずば抜けて安い。
この安さにも関わらず、内容を見てみるとアーティスト活動に必要な機能は一通り揃っているので、必要十分ではないだろうか。

この料金は2025年2月現在のもの。
改定されることも考えられるので、随時公式サイトをチェックしてほしい。

特に「無制限の音楽配信」は今までTunecoreなどの他社を利用してきたアーティストにとって、驚きを隠せないものだろう。
BIG UPでは無料で配信することができるが、手数料が取られることが特徴。
一方でBroccoli Recordsでは、2025年2月現在、手数料無し(100%還元)を謳っているので、日本版Distrokidといったところだろう。

※ Distrokidはアメリカの音楽ディストリビューターで、Broccoli Recordsと同じ無制限方式をとっている。
しかし、海外製なので日本のLINE MUSICに対応していなかったりそもそも英語が読めないと使えないなど欠点は多い、それをまるっきりカバーしたのがBroccoli Recordsだと言えるだろう。

さらに、Content IDの登録やTikTok、インスタの音源登録にも対応していて、ここでは紹介しきれないほどの便利機能が数多く兼ね備えられている。
以下はその一部を抜粋したものであるが、機能ごとの紹介はここでは省略するので、詳しくは公式サイト https://records.broccoli.network や他の人の声などを参考にしてほしい。

公式ページで紹介されている便利機能の一部

最後に、Broccoli Recordsに向いている人は?

Broccoli Recordsは、個人で活動するミュージシャンや、小規模レーベルにとってコストパフォーマンスの良い選択肢になり得るだろう。

  • 低コストで多数のプラットフォームに楽曲を配信したいアーティスト

  • UGCを活用した収益化を考えているクリエイター

  • レーベルのシステムを使いつつ、独自ブランドで展開したい事業者

これらの人にはBroccoli Recordsを間違いなくおすすめする。

ただし、プラットフォームごとのリスナー層や収益性については各アーティスト自身で検証が必要であり、すべてのアーティストに最適なソリューションとは言い切れない。これはBroccoli Recordsに限った話ではなく音楽業界全体で言える話であるが、プロモーションサービスは2025年2月時点ではBroccoli Recordsでは提供されていないようなので、宣伝活動をしたい場合は自力で行う必要がある。

とはいっても、TunecoreやBIGUPのプロモーションだって、抽選で受かった人だけが受けられて、その内容はプレイリストに掲載される程度。
本格的なプロモーションを狙うなら、やはり自力で出来る環境を整えることが大事だと思う。今はSNS全国時代だからこそ、YouTubeやTikTokに広告を出すとか、その資金すらないようであれば、アーティストがSNS活動を頑張っていけば、それだけでもこの時代は十分なプロモーション効果を発揮するだろう。

今後も、音楽業界のニュースなどを積極的に発信していくので、興味のある方はいいね、フォロー待っています。

Broccoli Recordsについて、気になる人は公式に問い合わせるのがおすすめ。
いかに公式ウェブサイトを貼っておくので、活用してもらいたい。

https://records.broccoli.network


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