人生狂っちゃった私の読書人生
私は、最近、テレビで取り上げられた選書サービスに加入し、本を毎月定期的に読むようになった。今までの私では選ばないであろう本を読み、「こんな世界があったのか」と感動した。今まで手に取ることのない本を読みあの感動をまた味わいたいとの気持ちから、著書を読んでみることにした。
この本を読むと、「読書が趣味です」とは言えないなと思った。著書には50冊の推薦本と1冊の作品に関連する作品として3冊ずつお勧め本として紹介されていた。著書では150冊を紹介していることになる。しかし、こんなにたくさんの本が推薦されているにも関わらず私は、数冊、名前を聞いたことがあるという程度であった。記憶に残る本と言えば学校の国語の教科書に収録されていた作品ぐらいであった。内容はほとんど覚えていないが。
私の最近の読書はと言うと、賞の受賞作や映画化された本など最近出版された話題の本を読んでいたので、ほとんど馴染みのない本が選書されていた。これでも自分の事を読書通だと思っていたので自分が恥ずかしく思えた。
この本の面白い所は著者のノリとツッコミを多用した爽快かつコミカルな書評だ。書評を読んでいると著者の本への深い愛情が伝わってくる。著者の三宅さんは紹介する1冊の本から、作者の伝えたいことや時代背景を解釈し、心揺さぶられた一言を紹介している。本と真剣に向き合ってきた著者だからこその一言が並んでいた。
著者が選書した本でいくつか読んでみたいと思う本に付箋をして目印を付けておいた。その目印が15冊以上にも膨れ上がった。また、積読の量が増えると思うと、私は新しい本との出会いに期待が止まらない。私も著者のように本を愛する人間でありたい。私もこれから出会う1冊1冊を大事に読んでいきたいなと思わせる作品であった。