1年ぶりに欧州から日本に帰ってきて感じた自身の変化
去年の5月に日本を経ってから丸一年の月日が経ち、
先日日本に帰国しました。一年って本当にあっという間ですね。
帰国してからは、海外からはできなかった確定申告やら、年金、国民保険やらの作業に追われてバッタバタの毎日です。出国前に会社を退職、ほぼ同時に東京のアパートを解約して実家へ戻り、最低限の手続きだけしてすぐにチェコへと発ったので、いまだにてんやわんやです。
長くなりましたが、今回の記事では一年の欧州滞在を経て感じた自身の変化や学びを振り返っていこうと思います。海外で生活してみたい、海外で仕事をしてみたい、オンライン日本語教師として一歩踏み出したいと思っている方が、チラ見でもしてくださればそれほど嬉しいことはありません。
場所にとらわれない働き方ができると確信した
そもそも今回の欧州移住の目的は、場所にとらわれず個人の力でお金を稼げるか挑戦したかったというのがあります。丸5年働いた会社を思い切って辞めて単身で海外移住したわけですから、それなりの勇気が必要でした。でも、思い切ってよかったです。まだまだ一年目ですが、欧州でも生活は問題なくできるレベルになりました。何より、この一年で仕事への愚痴が一切なかったんです。確かに忙しくて1日の終わりには疲弊する日もありましたが、仕事自体への嫌悪感や、別のこと始めたいなと思うことが一切ありませんでした。好きな仕事を好きな場所でできるようになったのは、この一年で一番大きな収穫です。
自分の時間を大切にする意識がついた
授業の冒頭などで「最近はどうですか?忙しいですか?」と聞いて「本当に忙しい」と答える生徒さんがいても、ゴリゴリ日本で働いている人よりは、全然時間に余裕がある場合が多いです。19時には仕事終わってすでに家でケーキを焼いているにも関わらず、忙しくて死にそうみたいなテンションだったり、イタリア語教師のルームメイトは「今日は就活の面接があったからレッスンはキャンセルする。忙しすぎるもん」と。笑 正直日本の超働く社会出身の私からすると「甘えてんな?」と思うことも多かったですが、その働き方で疲弊して自分らしさを失っていたのも事実。何より「忙しい」と言っているだけで、自分の時間を大切にするための努力をしようとしていなかったんだなと気づきました。だから「私は忙しい」ってもっと言っていいし、プライベートの時間を削ってまで会いたいか、その集まりはあなたにとって有益な時間かどうか、疲れた体に鞭打ってまですることなのかを一度考えてもいいんだと気づきました。
必要以上のサービスに期待しなくなった
これは主にドイツで公共交通機関トラブルがあった時に思ったこと。ドイツでは時間通りに電車が来ないなんてことはもちろん、ホームで待っていても突然到着ホームが変わって、3分足らずで反対側のホームに行かなければいけなかったりします。それでもみんなぐちぐち言わずアナウンスに従って移動するのです。多分これは、もともとこういった変更が多いとわかっているから。「電車なんてこんなもんだろ」という諦めがあるんだと思います。飲食店でもそうです。忙しそうなとき、イライラしながら店員さんを催促するのではなく、じっくり待ちます。必ず来てくれますから。日本の「早い・安い・うまい」がどこでも通用すると思ってはいけないなと思いました。というか、無料でおもてなしを受けられることに、もっとありがたみを感じるべきです。近い将来、おもてなしに甘やかされてしまったモンスターおばさんにはなりたくないなんて思ってます。
直接的な意見が怖くなくなった
何かをより良くするために、直接的に改善ポイントを伝えることも必要です。リトアニア人の生徒さんとの授業でのこと。彼女はもともと日本での生活経験もあり、日本人は間接的、欧米人は直接的に表現するということを体感ベースでも理解していました。授業の際に、彼女は明らかに乗り気じゃなく、どこか不満げでした。聞いたところ、「今のやり方は面白くない。もっと今まで習った文法を活かして会話にフォーカスしたい。」とのこと。おそらく移住前の自分だったら、「うわ、授業に不満持たれてる。低評価つけられて、次はないな。終わった。」とネガに考えていたと思います。というか、そもそも怖くて聞けなかったです。ですが、言われて即座に「もっと具体的に要望を教えてください。私も改善したいんです。」と伝えました。お互いにやりたいこと、やりたくないこと、できること、できないことをすり合わせたところ、授業後、追加でレッスンを買ってくれていました。確かに、リクエストを言われる時はギクっとしますが、何も言わずにフェードアウトされる方がよっぽどきついと感じます。これは人間関係(特に恋愛)でも同じことが起こりそうですね。言わないとわからないことがある、と言うのをひしひしと感じました。
自分の人生は自分で責任を持つ意識がついた
海外へ単身移住するということは、自分で家を探さなくてはいけません。自分で仕事を探さなくてはいけません。自分で生活を成り立たせなければなりません。最初に住んだチェコ・プラハでは家賃が高騰していて条件に合う物件がなかったり、せっかく見つけても外国人(非EU民)お断りだったり、Facebook上での詐欺が横行しているのを見分けたり、とにかく大変でした。日本でオンライン内見だけで決めてしまった家は日当たりが悪いのと、フラットメートとの人間関係でブルーになりそうだったので、新しい家に引っ越したのですが、引越し用の車を借りるのも一苦労で、結局はスーツケースとバックパックで往復するという、若くてよかった案件もありました。仕事に関しても、もともとは日本語学校から紹介された生徒二人というところから始まっていたので、もちろんそれでは生活が成り立ちません。なんとかせねばと、翻訳の仕事をして詐欺に遭いかけたりもしましたが、結局は根気強くPreplyを続けて、ある程度の収入を上げられるようになりました。多分、日本で副業だけでPreplyに登録していても、中途半端に終わっていたことだと思います。窮地に追いやられているからこそ、なんとかしなきゃ意識が働いたんだと思います。もちろん、自炊なども含めて生活スキルは上がりました。もう、鍋で焦がさずにお米も炊けるしね!日本に帰ってきて、なんでも揃っている暮らしやすさを身にしみて感じています。
スキンケアは郷に従ったほうがいいと気づいた
チェコからドイツに引っ越した際に、生活ストレスなのか、水が原因なのかはわかりませんが、かなり肌荒れしました。ドイツの方が水の硬度が強かったのかもしれません。一つ消えてもまたひとつできるという悪循環で、悩んでいたので、薬局で症状を伝えると、一つのニキビ薬を処方してもらえました。フランス製のものでした。そして、フランスのシティファルマで購入したmelvitaのアルガンオイルと、日本では鬼リピしていたものの、節約のために買っていなかったクラランスのダブルセーラムも使い始めたところ、ニキビが綺麗になくなりました。どちらもフランススキンケアなので、こちらの天候や生活状況に合わせた処方なのだと思います。マジで保湿命なので、美容液にしろ、導入液にしろ、オイルは必須です。
余談ですが、生理痛薬もドイツの薬局で処方してもらいました。ドイツではよっぽどのことがない限り病院に行くことはないらしく、たいていの風邪や軽い病気の時は薬局で薬剤師に相談します。日本から持ってきた生理痛薬がなくなったので、相談したところ、このDolorminを勧められました。1錠でちゃんと効いてくれました。
本当に大事な物、事、人がわかった
会えなくても定期的に連絡をとる人は大切にするべきです。また、ミニマルな生活をしていてもこれは必要だと思ったものは本当に必要なものです。上部の付き合いが一切なくなったので、その分大切な人たちと過ごしたり、電話したりする時間が増えました。また、私が持って帰れるものはスーツケースと段ボールに入れられるものだけです。何を手に入れるかは慎重になります。旅先で売っているものは、どこもマグネット、マグカップ、ポストカード、エコバッグばかり。全部買っていてはキリがないので、本当にピンときたものだけを手に入れるようにしていました。でも、ついついポストカードは買っちゃうんですけどね。ある意味付き合い悪くなってしまっている感じはありますが、大切な人とものに囲まれていれば人生幸せなんだなって思います。
人依存症からの脱却マインドができた
欧州に行ってすぐ、元々の友達とルームメイト、現地での生徒さんしか人脈がなかったので、孤独を感じる毎日でした。寂しがりやの割には日本人コミュニティもだるいなと思ってしまう節があるので、頻繁に顔を出すということはせずで、移住1ヶ月目くらいでアプリを始めました。そこで出会った日本人とお付き合いを始めましたが、今思えばせっかくの憧れの街・プラハでの生活。もう少し孤独と付き合って、生活自体を楽しんでみても良かったのではと思いました。人と付き合うと、自分と向き合うことをつい忘れてしまう。(本来は自分らしくいられる人と付き合うべきというのも重々承知なのですが)特に海外にいるときにセルフケアを怠ってしまうと、メンタルバランスがやられてしまうので、そういう時こそ自分を大切にということを少し前の自分に教えてあげたいです。
アラサー女子への押し付けに屈しちゃダメだと再認識した
日本に帰ると、SNS広告も日本仕様になります。
「ちょっと痛くてもいいから脱毛したい人〜〜」「真剣な出会いは〜」
「⚫︎クシィ!〜🎵」「夏までに5kg痩せたい人〜〜」「28歳独身女性はすぐ婚活すべき!」
なんかもうこれだけでうんざりです。 欧州にいたときは、ほとんどデリバリーサービスかトイレットペーパーか、ディズニープラスの広告しかなかったのに、帰った瞬間女子へのこうあるべき論の当てつけが強すぎて本当に本当に本当に嫌になります。特に女性が生きづらい国だなってつくづく思います。日本人女性は欧州の女性よりも、美容に気を遣ってる人が多いです。肌も綺麗、髪も綺麗、ファッションも気を抜かない、スタイルもキープ、メイクもバッチリ。チェコで出会った子で、同い年かなと思ったら20歳ですとか、5歳くらい上かなと思ったら同い年とか、全然ありました。日本女子、可愛いんですけど、生きづらいよねってすごく思います。自己満でやっているならいいんですけど、人ウケを気にしてそうなっているようであれば、心がどんどん疲れて行っちゃうなって思います。私のイタリア人マダムの生徒さんはこう言います。「30歳は若くないわ。まだベイビーよ。」そう、このくらいドンと構えて、新しいことにどんどん挑戦していきたいですね!健康で自分のために時間とお金を使える今のうちに、まだ見たことのない景色をたくさん見に行きたいです。
言わずもがな、英語力が上がった
海外生活や旅行をするだけであれば、見よう見まね、ジェスチャーでなんとかなるし、Google翻訳に頼っていればいいです。ですが、言語を教えるという立場になる以上は共通言語は必要です。英語力は日本語教師には必須のスキルだと思います。再来週末にTOEICを受験してきます。あわよくば900点台行きたいなあ。
次、いつ、どこの国に行くかなど今後については、また別記事で書いていこうかなと思います😊
📷カバー写真
オランダ・キューケンホフ公園にて🇳🇱
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