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日進月歩

 今日も今日とて、中庭にいる。変わらぬ日常である。昨日と違う点は、少し早めの時間にいる、ということだ。昨日のnote(本末転倒)を読んでくださった方々は分かると思うが、昨日はもう少し遅い時間帯にいた。そして、凍死寸前だった。少し遅い時間に外に出ると、凍え死ぬということを学んだ。だから今日は、1時間ほど早く外に出て、これを書いているのである。  

 人間は学ぶ生き物である。それを体現している。我ながら自分に感心をしつつも、この時期寒いのは当たり前だという意見が辛辣にも心の耳の鼓膜を貫いてくるのを感じる。すいません、もう学びましたのでご安心を。意見してくれた方々に詫びつつ、昼下がりの心許ない陽気を身体に浴びる。日が出ているのに、全然暖かくない。もう冬だと感じさせてくる、刺さるような寒さだ。地球は今、温暖化というよりも氷河期にある、とどこかで聞いたことがある。氷河期なのかどうかは分からぬが、今年の冬は寒くなりそうだ。テレビの中では天気予報士が、毎年のようにいうセリフを今年も言うのだろう。今年は記録的な寒さだ、と。
 
 そういえば、現在テレビとは無縁の入院生活を送っているわけだが、そもそも一人暮らしをするようになってからテレビはほとんど観なくなった。テレビを置けば受信料の取り立てが煩わしそうだし、スマホさえあれば情報などいくらでも手に入ると思い、上京した時にあえて買わなかった。周りの友人もそういう人が多く、テレビが家にないことは、自分の中で当たり前になっていった。1950年頃に始まったテレビ放送は、今では考えられないほどの熱狂ぶりだったのだろう。時代は移り変わっていくのだと、しみじみと思う。まだ若いくせにノスタルジックな気分に浸って生意気だなと自分で思いつつ、その熱狂を味わってみたいとも思うのだった。

 ただ、今はまたテレビに代わる別のものが騒がれている。新しいスマホであったりPCであったり。時代は流れても、人々の熱狂の的は無くならない。時代は繰り返す。何十年後でも、人間は日々学び、新しい何かを求め、進んでいくのだろう。今日も今日とて夕方の天気予報では、去年も聞いたことのある気がする、記録的な寒波が〜、というセリフを言っているのであろうか。

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