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ペアリングに正解はない。人と、料理と、心を結ぶペアリングの極意を雷庵・中村さんにお伺いしてきた。
こんにちは、Apoptosisのマーケター・oz(@ozoz_witch)です。
2/7に公式サイトOPENと共に、Apoptosisの正式販売が開始いたしました。
正式販売にあたり、PRもリリースさせていただきました。
Makuakeでの先行販売に始まり、お力添えいただいた皆様、本当にありがとうございます。
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インパクトの強いこの味わいを、何としても言語化したい。
正式販売に向けて、ありがたいことに様々な方からお問い合わせをいただくようになったのですが、改めてApoptosisの味や、適切なペアリングを表現するのが難しいことに気付きました。
味を例えるなら、蜂蜜?ホワイトチョコ?とにかく濃いお茶?
食事に合わせるとしたら、フレンチ?イタリアン?鴨肉のロースト?
模索を続ける私たちは、唎酒師、ソムリエであり調理経験もある方とお話する機会をいただくことができた。
ちなみに、前回のうし富味さんへのインタビューはこちら💡
蕎麦和食・雷庵さんにお邪魔させていただいた。
東京都渋谷にある雷庵(RYAN)さん。
「手打ち蕎麦という伝統にホスピタリティを融合した、 レストランシーンあふれる新しい和食」を標榜されており、店内では実際にお蕎麦を打つ様子を見たり、打ちたてのお蕎麦をいただくこともできます。
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コミュニケーションに向き合い、人の心を掴む技を身につけてきた。
お話を伺ったのは雷庵の支配人である中村 Lawrence 義仁さん。
唎酒師、ソムリエであり調理経験もあり、雷庵もワインに関する海外の賞を複数受賞しています。
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oz
「Apoptosisの話に入る前に、中村さんのことを知りたく、ぜひ雷庵を立ち上げるまでの経緯を教えてください」
中村さん
「僕は山形県最上郡の出身で、『おしん』の舞台と言うと分かりますか?(笑)雪深い田舎で、小学校の授業では米作りや餅作りの時間がありました。当時は意識していなかったですが、思うと今の仕事につながっているところがあるかもしれません。
実は最初飲食店で働く強い意志はなくて、働き始めてからもお客様とコミュニケーションをとるのが苦手でした。
5年続けてみて挫けそうになったとき、先輩に『結果が出せているし、こんなに苦手なことに向き合えるくらいなら続けた方がいい』と言ってもらって続けてこられたぐらいです。
12年ほど前、知り合いのご縁もありオーストラリアに渡りました。
当時はモダンガストロノミーの流行があり、世界中からシェフが集まっていて、僕に日本酒の知識があるということで取り立ててもらいました。
和食に興味のあるお客様に対して、「麹とは?」「日本酒とは?」と言った日本独特の文化を英語で、かつシンプルに伝えるのに最初は苦労しました。
ただ、英語を学んだことによって世界が格段に広がったのは確かです。僕は学び続けていくのが理想なので、大きなきっかけになりました。
帰国後は、『手打ち蕎麦という伝統にホスピタリティを融合した新しい和食』をコンセプトにしたこの雷庵のオープニングスタッフとして参加し、2017年からは支配人を務めることとなりました」
oz
「こうしてお話させていただいていると、元々コミュニケーションが苦手だったって、信じられないですね」
中村さん
「苦手だからこそ、お客様との会話の中で趣味嗜好を掴む癖ができたのかもしれません。
例えば、『お料理取り分けますか?』とご提案した時の返答で、どのような距離感で接して欲しいかを察する、ドリンクの銘柄なのか味に興味があるのかを反応から感じ取り最適なご提案をするなど、自分なりのやり方が身に付いていきました」
グラスで変わる、日本茶の味わい。
「折角いらっしゃってくださったので、色んなグラスでApoptosisを飲んでみませんか?」と中村さんにご提案いただき、筆者初めてのグラスペアリングを体験することになりました。
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今までワインとブルゴーニュワイン用のグラス、ボルドーワイン用のグラスと形の異なるグラスで飲んだことはあったが、日本茶をグラスを変えて飲み分けるのは生まれて初めて。
oz
「細いグラスだと華やかな香り、口の広いグラスだと茶葉らしい香りが感じられる気がします………!」
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中村さん
「口に含んだときの液体の状態によって、味って結構変わりますよね。
横に広い川がゆったり流れているのと、細くて急流になっている川だと、様子が違いますよね。それと同じ仕組みです」
ソムリエから見るApoptosisの味わいとは?
中村さんにもApoptosisを飲んでいただき、どのような感触を抱かれるかお伺いしてみました。
中村さん
「開けた瞬間からフルーティな香りが感じられます。
口の細いグラスに入れると、柑橘系や花の香りが伝わってきます。白ワインに使うような拳大のグラスに注ぐと、茶葉の青い香りと、深蒸し茶特有の深みのある香ばしさも感じられます。
口に含むと、しっかりとした旨みがあり、時間が経過すると柔らかさも感じますね。旨みと渋みのバランスが非常にとれていますが、ボトル1本でも、グラスの形状で変化をつけてあげると味わい方も広がるので、面白い演出ができそうです」
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中村さん
「ノンアルコールペアリングはもちろんですが、アルコールペアリングの中にポンとApoptosisが入っていても面白いと思います。 赤ワインに似た機能があるので、油分の多いものと合わせても良いですし、中華料理や煮込み料理にも対応できます。クエやアラなどの味わい深い高級魚と合わせてみたり。ワインが苦手とする食材、調理法に対しても、選択の一つになると思います。逆に、渋みが強い料理だと、Apoptosis自身の渋みとぶつかってしまうため、避けた方がいいでしょう。
お水の硬度もこだわっているんでしょうか?
使用している水もお茶の抽出に適した硬度であることが感じられます。静岡の酒蔵のお酒でも似た感触を抱いたのですが、柔らかすぎず、硬すぎないちょうど良い舌触りですね」
oz
「グラスで飲み分けたり、表現をお伺いすることで、Apoptosisに対する解像度がぐんぐん上がっています…!」
中村さん
「あとは、ワインはテロワール、日本酒は職人の手仕事、といったようにドリンクそれぞれのイメージがありますよね。
Apoptosisのような "質の良い深蒸し茶" というジャンルは今まであまりなかったので、ドリンクから静岡の自然など象徴的なイメージを膨らませることができると面白いかもしれませんね」
代表・oz
「なるほど…!」
ペアリングに正解はない。心の動くペアリングをつくりたい。
中村さん
「料理とのペアリングはもちろん大切ですが、食事と飲み物を通じて人の心が動くことが最も重要だと私は考えています。
なので、この料理には絶対にこのペアリング、という組み合わせはあえて作らず、雷庵でもお客様1人1人の好みやコミュニケーションから最適なペアリングをご提案するようにしています。
同じ料理でも、お客様のアルコールに対する造詣や期待されているものが変われば、提供するものもまるで変わります」
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oz
「確かに、雷庵さんのドリンクのメニューは説明が丁寧で、読んでいてワクワクします」
中村さん
「そうですね、雷庵にいらっしゃるお客様に対してきちんと伝わるか?を常に問いかけています。分かりやすさを重視して、フックになるものがあるように心がけていますね。
Apoptosisにもそういったフックになるもの、イメージできる風景などがあると、より世界観が出来上がってくると思います」
oz
「ありがとうございます!人の心を動かすペアリングを生み出したい、というのはApoptosisも目指すべきポイントだと感じました。
グラスペアリングも含めて、本当に勉強になりました…!」
中村さんは飲食業を通じて、苦手だったはずのコミュニケーションに真摯に向き合い、現状の知識に満足することなく幾度となく学びを積み重ねながらキャリアを作ってきた方なのだなと感じるインタビューでした。
Apoptosisの香り、味わいに対しても具体的な表現をいただき、本当にありがとうございました!
💡雷庵さんの情報はこちら。
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