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【ネタバレ有】さいたま国際芸術祭に行ってきました!

先日「SCP好きには刺さる」とバズっていた、さいたま国際美術祭2023に行ってきました。

廃館予定の市民会館なので、かなり好き勝手なことができたのだと思います。

他ではなかなか味わえない面白い展示で、これは行った人にも未体験の人にも共有したいと思い、レポート的に記事を書いてみます。


※本記事の内容は、2023年11月26日時点のものです。

※以下、ネタバレを含みます。
もしまだ行ってないけど興味を持った方は、今すぐこの記事を閉じて、現地へ足を運んでください。12/10までなので、お早めに…!










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それでは、ネタバレ有りで書き綴っていきます。


違和感編

会場を探索してゆくと、次第に本展示特有の違和感を覚えるようになる仕組みでした。


違和感のあるオブジェクト達

入場してから最初に気がつくのは、至る所に配置されている、なんだか不思議な物たちです。

会場外観を見ると、なんだか違和感が…


ハンガーだこれ!


向こうには、靴だ!片っぽだけ!


放置された、意味深なヘッドホン…


卵…


なんか祀ってる…のか…?




また、会場には「スケーパー」と呼ばれる、会場側が仕込んだ人間が居ます。

SCAPERは、
景色を表す「scape」に人・物・動作を示す接尾辞「-er」を加えた造語です。

例えば、白髭を蓄えてベレー帽にパイプをくわえて古いイーゼルを立てて風景画を描いている「絵に描いたような絵描き」や、まるで計算されたかのように「道端で綺麗なグラデーションの順番に並ぶ落ち葉」のように、本当なのか偶然なのか…?見分けがつかないような「虚と実の間の光景」をつくり出す存在です。

スケーパー募集
https://artsaitama.jp/scaper/

受付や、首にカードを下げて案内してくれる人は明らかに会場の人ですが、
流れてる映像を鑑賞し続ける人、トイレ前のベンチで座ってる人…
あの人は案内係っぽいけど、やたら睨んでくるぞ…w

スケーパーを探し出すのも楽しくなってきます。

もしスケーパーを見つけたら報告してくれと、フォームが用意されています。
その事例が載った、スケーパー研究所というホームページまであります。


展示と日常との境目の消失

こうして展示を探し続けていると、だんだんこう考えるようになりました。

「これは展示?それとも自然のもの?」

たとえば、これ。

さっきのヘッドホンと同じパターンの展示物?
でもこれは、芸術祭の会場マップです。折り目が付いていて、誰かお客さんの忘れ物かもしれないです。


給湯室。
この積み上がった缶は明らかに展示だけれど、他の箇所は展示?元々?


この張り紙は?
干してあるタオルとゴム手袋は?
無造作に重ねられたカゴは?


これも作り物では?
埼玉県料飲業生活衛生同業組合って書いてるけど、実在するのか…?

気になってググッてみると、サイトが見つかる。

…いや、このサイトももしや展示??


会場外にも違和感が…

いよいよ、会場外にも違和感を覚えるようになりました。

ヤクルトレデ「ィ」が剥がれているのも展示…?


公園の奥の木によじ登って、ゆさゆさ揺らす人がいました。
展示であってくれ。そうじゃないと怖い。


それから、道路に無人のベビーカーが置いてあり、展示っぽいなぁ〜って思ってましたが
お店から女性が出てきて、そのまま押していってしまいました。
展示じゃなかった…

……のか??
正解は分かりません。


こうして会場を後にする頃には、街中すべてのものの存在が疑わしくなっていました。

メイン会場の内外やさいたま市内各所で毎日続々と仕掛けられるのは「SCAPER(スケーパー)」というプログラム。
これは、パフォーマーとそうでないものの差が曖昧になる仕掛けを展開するもので、その実態の有無自体が観客に委ねられる。

芸術祭について
https://artsaitama.jp/about/

主催側の意図する状態に、まんまと陥ったのだと思います。
とても不思議な感覚でした笑



おもしろい展示編

おもしろい現代アート(?)たち

また芸術祭ということで、明らかな展示というか、現代アート的な展示も多くありました。

鏡に写ると表情が違うアート



日々変化してゆく押し花。
展示初日は鮮やかな花だったそうです。


個人的にかなり好き。
きっと、ぶっ飛んだ作者なんだろうなぁ。


売店パインツリー。
色々売ってました。
ダンボールに入ったガラクタも売り物らしく、物色して迷った挙句、買いませんでした笑


お坊さんがずっと瞑想していました。
この方々はスケーパー…?それともアートの一種なのか…?
もはや分からないけれど、おもしろいのでヨシ!


あまりに細かすぎ仕込み

こんな看板がありました。
会場に行った方は、ほぼ全員が目にしているはず。

お気づきでしょうか…?


ボタンだ〜〜〜!!!!!

こんなの誰が気付くんだっていう。

僕も初見はスルーしていましたが、展示道中でスケーパー研究所のInstagramを発見し、載っていた過去の調査事例を見ていたところ、この事例を発見。
改めて看板を見に行くと、本当にボタンでした。

こういう仕込みは、ミッケ!的な面白さがありますね。(なつかしいw)


まとめ

行った人はみんな言ってますが、本当に面白い展示でした。
誰かと共有したいし、勧めたくなる。
12月10日までなので、ぜひぜひ足を運んでみてください。

展示は変化し続けるし、スケーパーも増えていると思うので、改めて行きたいなぁ。


余談ですが、この展示が好きだった人は「8番出口」も好きだと思う。
僕も購入したので、後日楽しみます。



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