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心を、言葉で伝える。ヴァイオレット・エヴァーガーデンを視聴して

今月から、とあるアニメ作品にドハマりしていました。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

2018年の作品でしたが、この頃は意識的にアニメを見ないようにしてた時期だったので、知らずに過ごしてきました。
最近口コミで「この作品は見るべき」と言われたのをふと思い出し、Netflixで視聴したところ、見事に号泣。

一気に13話を駆け抜けながら、今年の秋から映画をやっていることを知ります。
鬼滅に隠れてて全然知らなかった…

その映画を今日、見てきました。
ハンカチの濡れた面積が、鬼滅の倍以上でした笑

重大ネタバレは避けながら、知らない人にもこの作品が伝わるよう、言葉にしてみます。

※主人公・ヴァイオレットが最終的にどう成長するか書いてますが、ここはネタバレにならないと判断します。(本質はもっと深い場所にあるので。というか彼女の成長は予定調和なので。)
まっさらの状態で見たいのであれば、このnoteは閉じて今すぐNetflixに登録しましょう!
https://www.netflix.com/jp/title/80182123


あらすじ

4年間にわたる東西南北による大陸戦争が終結。その戦場で「武器」と称されて戦うことしか知らなかった少女・ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、激化する戦場で両腕を失い、自在に動く義手を付けることを余儀なくされる。
退院したヴァイオレットは、ホッジンズの下で、自動手記人形としてC.H郵便社で働きはじめる。ヴァイオレットには、かつて戦場で誰よりも大切な人・ギルベルト少佐がいた。最後に聞かされた「愛してる」という言葉が理解できなかった彼女は、仕事と日常を通じて人と触れ合いながら、その言葉の意味を探していく

Wikipediaより。


異常なほどに美しい世界

これがどんな作品かと聞かれると、名越先生の言葉がとてもクリティカルです。

「異常なほどに美しい世界」

王道的なストーリーはもちろんですが、絵のタッチ、声の当て方、心情と連動した一挙手一投足、中世の世界観、義手と自動手記人形が奏でる機械音…

何もかもが繊細に絡み合い「美しさ」をひたすらに表現している。

現実では出すことのできない、異常なまでの美しさ。
人によっては初見でも、映像の切り抜きだけで泣けます。(僕のことです)

アニメからでも映画からでも大丈夫なので、観た瞬間、この世界にグッと引き込まれます。
そうすれば後は何も気にせず、この美しさを心から楽しみましょう。

心が満たされ、その日の夜はグッスリ眠れることでしょう…!


「愛してるも、"少しは"わかるのです。」

この作品の大きなテーマは「愛」。

ヴァイオレットは軍人として、武器として育ったので、感情というものを一切理解できませんでした。
少佐から最後に伝えられた「愛してる」を理解するため自動手記人形になり、多くの感情に触れながら理解していくお話です。

彼女は多くの人と話し、手紙を書き、様々な文学に触れて「愛してる」を知っていきます。
最終的には素敵な手紙を書くことができる、人気のある自動手記人形へと成長します。
言葉のプロになった彼女は、こう言うのです。

「愛してるも、"少しは"わかるのです。」

愛とは、なにか。
生涯をかけても完全には理解できない。人類の永遠のテーマです。

彼女はきっと、「愛してる」の共通項を見つけ出していると思います。
それゆえに、多くの人に伝わる手紙を書くことが出来る。
でも同時に、彼女は多くの「愛してる」に触れたので、人それぞれの「愛してる」があることを知っている。
完璧に定義できる言葉でないから「少しは」という表現を使っている。
きっと彼女は生涯「少しはわかるのです」と言い続けるんだろうなと思います。


人の言葉から、本当の心をすくい上げる

また別のテーマとして「言葉」と「心」が挙げられます。

人の心は、言葉にしないと伝わらない。
でも実際は、なかなか言葉に表せなかったり、時には真逆の言動をして後悔してしまう。

そもそも、心は分からないもの。
自分の心すらも理解できないもの。

それでも人の言葉から、本当に伝えたい心をすくい上げ、手紙にしたためて相手に伝える。
それが彼女たち自動手記人形の仕事。

電話やチャットは即時性があって便利だけれど、深い心まではなかなか拾い上げられない。
じっくりと手紙にしたり、こうやって推敲しながら記事を書くのは、心を伝えたり理解するのに役立ちます。
「言葉」の大切さ、日本語の美しさ、繊細さを実感しました。

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今では手紙は廃れているけれど、本当に伝えたい心をすくい上げる仕事という意味では、コピーライティングやデザインが当てはまりそうです。

伝える手段は「言葉」はもちろんですし、表現の幅が広がった現代では「デザイン」も伝達手段となりました。
「愛してる」のような抽象的な感情も、デザインによって抽象的なまま表現し伝えられます。

心は表現することで、はじめて認識してもらい、価値となる。

表現の大切さ、美しさ、楽しさを、この作品を通じて深く感じました。

受託開発ではヴァイオレットのように、相手が本当に伝えたいこと、想いをすくい上げて、デザインとしてアプリに落とし込めるよう鍛錬したいですね。
たくさん頑張りましょう…!!


(おまけ)美しすぎるCM

僕の今後の人生は永遠に、この30秒で泣けるはず…笑


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