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Self Coaching に不可欠な Self Compassion (私のコーチング劇的転換期)


コーチングと出会ってあっという間に4年が過ぎようとしています。

そもそもまだ見ぬ誰かのために、と思って学び始めたコーチングが、この4年の間に結局誰よりも一番自分のためになっているという実感を何度も繰り返してきたように思います。

その中でも特に大きな気づきだったのが、
Self CoachingにはSelf Compassionの視点が不可欠であるということでした。


幼い頃から、自分の感情や考えを振り返ったり深掘りしたりするような機会にあまり恵まれてこなかったためか、いつも一番不可解だったのが自分であり、一番扱いづらかったのも自分でした。

そんな自分を好きになったり、自信を持ったりすることは当然難しく、常に何か悶々とするものを抱えてきたように思います。

それでも誰かの役に立ちたい、と思い始めたコーチング。
しかし学べば学ぶほど、自分が「誰かのために」これを実行することはほど遠く感じていきました。

理論やテクニックではなく、まずは自分自身が自分のコーチとして向き合い、全力でサポートして前進していかなければダメだと思い、方向性を切り替えて再スタートすることにしました。

Self Coachingの日々

それでも頭で理解することと、実行することの間には想像以上の溝があり、なかなか越えることはできませんでした。
それほどデフォルトの力は大きく、無意識のうちに生まれる感情や自分の行動に対して立ち止まってコーチ目線で自問自答したり、深く掘り下げたりするなどほぼ不可能で、同じところを堂々巡りしているような失望感と毎日向き合わなければいけない期間は本当に長く続きました。

そんな一貫の流れの中で出会ったSelf Compassion。正直本を読み始めた当初は、「ふーん」「最近流行ってるよね〜」程度にしか受け止められませんでした。読み進めていくと、様々なエクササイズがありましたが、実際に時間をとって向き合うこともなく読み進めていきました。

しかし、ある日突然、そんな日に終わりがきます。

無意識の、そして最強のデフォルト

実際に自分の中で本当に解決したい大きな問題にぶつかった日のことでした。

今振り返るとこうやって冷静に書き出すことができてはいるけれど、その時は本当に抜け出せない暗い深い穴に落ちてしまったように全く身動きが取れず、苦しくて、悲しくて本当にどうしていいかわからない期間でした。

まず出てきたもの
①向き合わない、押し込む
 悲しさや辛さ自体を認めることが悲しさや辛さを助長させるものだと思い、見て見ぬふり、大丈夫なふりをする。怒りで代用する。

②ネガティブなものをネガティブな外的刺激としてのまま受け取る
 自分は被害者であり、この外的刺激は私が受けているもの、自分では全くコントロール不可能であるものとして捉え続ける。

③避けて逃げるための道
 とにかくギブアップの方法、今すぐ終わらせる方法を考える。

④避けて逃げることを正当化するための理由探し
 自分のため、〜〜のためにこれは正しい選択だ、と自分に言い聞かせる。

⑤他者(もしくは状況)批判
 自分は被害者である。


もちろんこの時点では「解決したい」という気持ちには向き合えていません。
とにかく現状が辛くて、その痛みを避けて逃げるあらゆる方法を探しだすことに一生懸命でした。

これは長年積み重ねてきた私のデフォルトで、立ち止まったことも考えたこともなく、今回ももちろんごく自然に出てきました。

しかし、ここからが自分の中に積み重ねたSelf CoachingとSelf Compassionが現れた瞬間でした。

実際に起きている時は順番や視点などの区別はもちろんしていませんが、まずSelf Compassionの視点から自分を受け入れることをしました。

Self Compassionのステージ

・避けて逃げたいほど辛いということを理解してあげる。
・辛いことから逃げたいのは当然なのだから、正当化する必要がないということを教えてあげる。
・被害者というより、今の出来事によって辛い気持ちになっていることを認めてあげる。

このように書くと違和感を感じるかもしれませんが、実際に自分自身に対して自分自身が誰よりも理解・承認「してあげる」ことがどれほど大きな力になり、原動力となるのかは実行して経験してみて初めて感じることができます。
(Self Compassionの知り始めの私が「ふーん」と言っていたように)

そしてまず現状(反応)を認められた自分は、驚くほど安心感に包まれます。その結果、押し込んでいた悲しさや辛さに向き合うことができるようになり、怒りで代用する必要がなくなりました。
「辛い」「悲しい」

Self Coaching ステージ

そうすると、自分にはコントロール不可能だと感じていた外的刺激を客観的に見ることができるようになり、この出来事に対して私はどういうところが「辛い」「悲しい」と感じているんだろう、と疑問が生まれます。

この「辛い」「悲しい」をチャンクダウンし、何に対してどう感じて、考えて、どうラベリングをしているのかが明らかになると、次は必然的に、じゃあ

「自分はどうしたいのか」

という疑問が生まれてきました。

答えは
「私はこの問題を解決したい。」

ここからは驚くほどスムーズに進んで行きました。
自分がどうしたいのかがはっきりした以上、そこに向かうために何が必要なのか、何が不足しているのか、今何ができるのか・・・等々

デフォルトからの脱出

実際に書き出してみると当たり前の様な話ですが、今まで何十年も同じように「自分はこうしたいからこの選択をした!」と言い聞かせ、心の奥底では悶々としながらも問題と向き合わずに避けることを正当化するデフォルトを繰り返してきた私にとっては衝撃的な出来事でした。

そしてまだまだ奥深い世界ではあるけれど、
このSelf CompassionのスタートがなければこのSelf Coachingのステップには踏み出せなかったように思います。

まずは、自分が自分自身の一番の理解者(Self Compassion)になることによって、自分自身の一番のサポーター(Self Coaching)になれるのだなぁ、と実感しました。


※この一連の出来事の中には過去の自分と初めてしっかりと向き合うことができた重要なエピソードもありますが、長くなるので別の機会に。


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