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こんにちは!

ストレングス&コンディショニングコーチでありムーブメントコーチの山越です!

ムーブメントトレーニング シリーズ第7弾です!パチパチ

今日のテーマ


今日のテーマは

「脱力」

です。

何故ムーブメントに脱力が必要か?

それには前々回に書いたムーブメントトレーニング に必要なスキル

「股関節の引き込み」

が関わってきます。

また「股関節の引き込み」について読んでいない方は是非ご参照ください。
↓↓↓↓↓


脱力すること、似た言葉で「抜重」することとはまずどういうことでしょうか?

それを先に見ていきましょう。

脱力=抜重とは?


読んで字の如く「力を脱する」「重りを抜く」ということです。

私たちは立っている時や歩いている時は必要な分地面に対して力を加えて、その反力をもらってその動作を成り立たせています。

立っている時は立つのに必要な分の反力、つまりは自分の体重=質量と同じ分の力を。

歩いている時は身体を前に押し進めるのに必要な分の反力を。(といっても脚がついた時と離れる時で反力の向きが違うけど細かいことはこの記事の趣旨から外れるので割愛)

そして、脱力とは力を脱する、なのでこれら立つ・歩くに関して言えば

地面に対して力を加えるのを止めて、床からの反力をもらわないようにする

ということなのです。

まあでも単純に「力を抜く」て思っておいて大丈夫です。

では似た言葉の「抜重」とはどういうことか?

僕の認識です。

立っている時に抜重すれば後ろから膝カックンをされた時や立ちくらみ、目眩がした時みたいに「ガクッ」と身体が落ちます。

歩いている時に無駄に抜重すれば転びます。ものにつまづいた時を思い出してください。あれですあれ。

つまり抜重とは

地面に力を加えることを止めることによって瞬間的な下半身の曲げ=屈曲を生じさせ、結果的には頭の高さが下がること

です。

要は力を抜く(脱力)ことによって重心の高さが変化することを僕は抜重と捉えています。

何故脱力が必要か?


理由は先にも述べたように股関節の引き込みが関わってきます。


脱力することによって股関節の引き込みがしやすくなるのです。


もうちょっと詳しく説明します。

例えば走っている時に後ろの脚が脱力すると後脚側の腸腰筋だったり大腿直筋が緩みます。

そうすることによって骨盤に対してかかるテンションが減ります。

腸腰筋・大腿直筋が骨盤を引っ張る力(=固定する力)が緩むということです。

これにより、骨盤が動かしやすい状態になり、前脚側の骨盤を後ろに引くことができます。

つまりは

前脚の股関節を引き込むことができます。


これにより、前脚が接地したときに臀筋やハムストリングスがSSCを起こしやすい状態になります。

※SSCとは・・・Stretch Shortening Cycle(ストレッチ・ショートニング・サイクル)の略。筋肉を一瞬引き伸ばすことで蓄えられるバネの力を利用して大きな力を出せるようになるメカニズム。

接地したタイミングで、瞬時に押す力が発揮できるかどうかが走りの速さを決めます。

足首の固定力とかいろいろな要素が込み入ってきますが

接地時間の短さは走りの速さを決める要因の一つです。

臀筋やハムストリングスがSSCを発揮しやすい状態を作るためにも、股関節レベルでは前脚が地面に着く前に股関節を引き込んでおく

→股関節の引き込みやすくするためには後脚の腸腰筋・大腿直筋などが脱力によって緩み、骨盤が動かしやすい状態にしておく必要があるのです。

腸腰筋



大腿直筋


抜重はどういうときに必要?


脱力するだけでなく、重心の高さを変える抜重はどういうときに必要なのでしょうか?

それはずばり

減速・ストップをする時です!


減速やストップをする時は今まで進んできた方向と逆方向に力を加える必要があります。

その、逆方向に押し返して今まで進んできた力を相殺するために必要になってくるのが

股関節の引き込み+重心を低くすること


まず前脚の股関節を引き込む(前や横に進んでいる時以上に)ことによってスネが前に出てしますことを防げます。

結局動きというのは股関節からパワーを出して、最終的な方向づけはスネの角度でなされるので

前に進みたい時、スネが進行方向に対して前に
後ろに進みたい時、もしくは減速をしたい時、スネは進行方向に対してやや後ろか地面に対して垂直

に設定することによって目的の動作がしやすくなります。

なので減速をしたい時はスネは後ろにしたいので、その動きをやりやすくするためにも股関節を強く引き込む必要があります。

それに加え、重心を低くすることで股関節を引き込む余地を生み出すことができます。

引き込む余地が生まれ、大きく引き込むことができればその分スネはブレーキをかける方向に倒れやすくなります。

結果、より安全にブレーキをかけることができます。

減速のための抜重による重心低下、これは怪我予防のためにも押さえておきたい要素です。

でも、この脱力・抜重は感覚を養うのが結構大変です。

なので、遊び感覚で脱力・抜重が引き起こされるようなエクササイズを通じて感覚を理解させるのがオススメです。

階段を駆け下る時なんかは脱力の連続なのでそういうでもありです。

抜重による(緑)重心低下で減速に必要な床反力が得られる(赤)
減速の前の脚が抜重することで、、、
減速に必要な方向に力が加えられる(赤)

では!

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