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#ネタバレ 映画「続・深夜食堂」
「続・深夜食堂」
2016年作品
ふさわしい時間
2019/6/4 9:52 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
TV・映画にこだわらず、「深夜食堂」でA級しているのは、鈴木常吉さんの主題歌「思ひで」が入る、冒頭の部分だと思います。
ネオン街(歌舞伎町!?)を走るタクシーに被る「思ひで」は、何度聴いても刺さって泣けます。もし失恋した直後にでも聴いたら、立ち直れなくなるかもしれない。
でも、その後にくるドラマはいつもB級です。レストランで言えば、まさに屋台か、あの深夜食堂そのままクオリティー。
でも、それが良いんです。
もし、あそこに2時間ドラマにふさわしい小津安二郎さんのクオリティーを持ち込んだら、それは、もう「深夜食堂」ではなくなりそう。
「深夜食堂」の紙芝居的・世界観には、やり30分がお似合いなのかもしれません。続編を観て、そう思いました。
★★★
追記 ( ふさわしい時間 )
2019/6/4 10:08 by さくらんぼ
しかし、オレオレ詐欺とおばあちゃんの話は泣けます。
(ぼんやり観ていたのでいけませんが)おばあちゃんには、もう息子はいない様なのだけれど、オレオレ詐欺の電話に「一瞬の夢を見させてもらい」、その代金としての大金を払ってしまう寂しさ。認知症の気配もあったのかもしれませんが。
「年寄りの孤独ここに極まり」というエピソードでした。
追記Ⅱ 2023.5.9 ( その時代は過去のものか )
しかし、オレオレ詐欺の悲劇は後を絶たず、それどころか白昼強盗まで派生してきた昨今、それらに人情噺を重ねる時代は過去のものになったのか、という気もしないでもありません。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)