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コンピューターは北風の中にあった

若い頃、フォートランだったか、コボル、アルゴルだったか忘れましたが、少しプログラムの研修を受けたことがあります。

紙テープに穴で印字していた時代です。良く分からず、すっかり忘れましたが、研修所への行き帰り、田畑の道で北風が吹き抜け、震えていた事だけは覚えています。安くて薄っぺらく、膝上までしかないコートで。

やがて、家庭用PCの黎明期になり、MS-DOSの勉強が必須になりました。電話帳のように分厚い本が主流でしたが、私は一番薄いのを買い、独学で少しかじりました。職場にノートPCを買った人がいたので、2~3日借りて試してみましたが、うまく動きませんでした。今思うと、大文字と小文字の問題、みたいなこともあったのでしょう。

その内に、Windowsなるものが生まれましたが、パソコン雑誌には「厚化粧したMS-DOSだ」と揶揄する声が載っていました。現在は「厚化粧…」などと言う人はいないでしょう。私も25年ぐらい(職場では35年ぐらい)前から重宝して使っています。

近年はスマホなるものが生まれましたが、昔から電話大嫌いの私は、職場の電話に疲弊しており、ケータイの類を持つことは「とんでもない」「ありえない」と思っていました。しかし、公衆電話も少なくなり、緊急時に困ったことも出て来たことから、数年前にやむをえずスマホを買いました。

しかし、電話嫌いに加えて、キーボード大好き人間の私にはタッチパネルの微妙さが苦手で、電話付きタッチパネルを前にするだけで血圧が上がりそうです。スマホを手にすると、税金の取り立てをしているかのごとく、緊張します。

そんな中、ふと気がつくと、飲食店でもタッチパネル注文が増えてきました。注文しないと食べられませんから、仕方なく触っている内に何なんとか分かってきましたが。

そして、今朝の新聞を読むと、QRコードとスマホでなければ注文を受け付けない店もあるらしいです。不用意にQRコードを読み取ると詐欺にひっかかりそうなご時世では躊躇します。

さらにスマホ決裁のみの店もあるとか。私はカード決済はしてもスマホ決裁をしていません。どうしましょう。

そうそう、映画会員の会員割引で、紙のスタンプ帳が廃止され、スマホのLINEになった映画館もあります。LINEをしていない私には、なぜスタンプ帳の代わりになるのか意味不明ですし、余分な登録も心配です。スマホを持てない人はどうなるのでしょう。時を同じくして、(すぐねてしまうので)映画館から遠ざかる事にしましたから、LINEをせずにすみましたが。

いろいろ過去を振り返ってみましたが、MS-DOSからWindowsになった経緯を見ると、スマホもAIアシスタントの発展で、執事か秘書がスマホに入っているかの如くになるのでしょうか。ふつうの言葉でスマホと会話すれば、電話をかけたり、メールを作って送信したり、料理の注文や、切符の注文などをやってくれる世の中になればと思います(一部はもう可能なのかな)。

ならば、マイナカードが過渡期であるのと同じで、今はスマホも過渡期であり、将来はバラ色かと夢想するのです。

でも、AIと会話するって、電話の親戚みたいなもの!?


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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