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#ネタバレ 映画「子供の情景」

「子供の情景」
2007年作品
あなたが手をさしのべてください
2009/5/12 8:36 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

映画のチラシを見ていたら、なかなか良い事が書いてありました。それなら私は違った視点で観てみたいと思って、少しだけ考えていました

この映画には可愛そうな少女が出てきますが、少女に理解を示す大人たちがほとんど出てこないのです。これがアメリカ映画なら、ひとりぐらい感情移入できる親権者の様な大人が出てくるのに。

この映画は、その役目を観客に期待しているようでした。ある意味広報映画。少しでもこの現実を知ってほしいという。そして、手をさしのべて、という。

もちろん映画としても優れていることは言うまでもありません。少女の自然な演技に胸打たれて脱帽です。

★★★★

追記 ( 行きたいところへは、行けないのだと知った日 ) 
2015/7/27 15:04 by さくらんぼ

ぼくは、

どうして、

あの学校に行けないの。

近所にE小学校があります。

途中、子供にはオッカナイ横断歩道もなく、家のそばから直線道路が続いていて、肉眼でも見えるんです、E小学校が。

さらに、子供のころ、親について、近くへよく買い物に行ったので、親近感もありました。

だから、いつのころからか、「E小学校へ入学するんだ」と思い始めたのです。

でも実際には、学区割の悲劇で、オッカナイ横断歩道を渡らなければならず、道順が複雑で、望遠鏡でも見えない、一度も近くへ行ったことが無い、遠い、S小学校に入学する事になりました。

あれからウン十年。

S小学校でも、たのしい想い出はできました。

でも…今でも、私はE小学校のそばを通るたびに、「早くE小学校に入学したいなぁ…」と思うのです。

E小学校への入学が待ち遠しいのです。

はやく、あの校庭で走り回りたい。

あの教室で授業を受けたい。

校庭にある樹の木陰で、放課後に、友達と語り合いたい。

やさしい先生に笑顔を向けてほしい。

みんなで一緒に帰宅したい…

この歳になっても一向に、この想いが消えないのは、学区割の無念の他に、もしかしたら、こんな理由もあるのかもしれません。

私は来世を信じているからです。

すべてのものが循環しているのに、人間の魂だけが循環しないわけがありませんから。

来世ではE小学校に行けるのかな。

追記Ⅱ ( 飾りじゃないのよ涙は ) 
2015/7/28 5:53 by さくらんぼ

その昔、聖子ちゃんは、郷ひろみさんとの破局の記者会見で、「生まれ変わったら一緒になろうねと、話し合った」と語りました。

映画「子供の情景」の原題は「ブッダは恥辱のあまり崩れ落ちた」です。

ところで…

この映画にかぎらず、私がレビュー・追記に書いた事を、事実と感じるのか、創作と感じるのか…

あるいは、本文の解釈(たいていは映画本体の解釈)を補足するものと感じるのか、映画とは直接関係のない余談だと感じるのか…

それらの選択によって、私のレビュー・追記は解釈が違ってきそうです。

また、今回のような「生まれ変わり」に触れたレビュー・追記は、人生経験が短く、未来ある若者が感じることと、人生経験が長く、老い先短い中高年が感じることとは、やはり、違うでしょう。

さらに私自身の、説明不足(ある意味、どこまで書いても際限がない)で、私の心のひだまで表現できていないことが多いです。

では、いったい、どれが解釈として正解なのか。

私は「ご自由に解釈してください」と、とりあえず申し上げておきます。

私にとっても予期せぬことですが、そう申し上げると、なにか、ちょっと、私も「映画監督になったみたいな気分」になりました。

ネットで議論することに限界があるように、ネットで表現すること自体にも、やはり限界があるのでしょうね。

先日、どこかで、こんな話を聞きました。

「夫婦は、お互いが、まだよく分からないうちは一緒にいる。でも、お互いが分かった、というときは、離婚するときである」と。

本当の理解とは、夫婦のように、長年連れ添わないと出来ないもの、なのかもしれません。

( タイトルは、中森明菜さんの歌「飾りじゃないのよ涙は」より、お借りしました。)



(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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