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蓄光ペーパー印刷

あけましておめでとうございます。
原稿してたら年が明けていました。2月です。今年もよろしくお願いします。
3月16日のHARU COMIC CITY 34内「一賭千金 4」にて頒布予定のポストカードセットの一部が届きましたので、また制作後記をまとめます。

今回の印刷はこちら↓

一見ただのデッキャン戦のポストカードですが
電気を消すと暗闇で光ります

ジャンル:ジャンケットバンク
     (叶+獅子神)
発行日:2025/3/16
印刷所:プリントオン
サイズ:ポストカードサイズ
用紙:蓄光ペーパー170kg
   CMYK入稿
(通販:イベント後に在庫が残っている場合はとらのあなに送る予定です。いっぱい作る予定なので多分あります)

光るパジャマみてえだ!テンション上がるぜ!気分はニチアサ!


蓄光ペーパー

警察ドラマなどでライトで血痕を捜査しているシーンを見て「カッケエ〜!」と思ったことはありませんか?私はあれを見る度「超カッケエ〜!」と思っています。

「光る血痕ってカッケエ〜!恐え〜!」と思っていた記憶、印刷所のサンプルで蓄光という加工を見た時のギミックの面白さへの憧れ、原作本編のDCL編の「死者の日」という暗闇に合いそうなモチーフ、

この3つが合わさって今回のポストカードのデザインに至りました。

印刷はプリントオンさんです。

蓄光ペーパーはCMYK印刷のみ対応とのことで
ビビットな色がしっかり出てくれるか心配でしたが、
めちゃくちゃ綺麗に印刷してくださりました!

お小遣い VS やりたい事

初めは蓄光インクでの加工を考えていたのですが、見積もりをお願いしたところ…結構…する…!
でもせっかく久しぶりにイベント参加をするんだったら、やりたいことを全部やりたい..!

と悩んでいたところ、作業通話でこちらの蓄光ペーパーをオススメしていただきました。

初めての試みでどうなるかドキドキしていたのですが、めちゃくちゃ元気に発光してくれて最高でした!毎日日光浴をさせては疲れた時に押し入れの中で眺めています。

届いた当日、ウキウキで暗所で遊びまくるオタクの図(2025.2.13)

色味

獅子神さんの発光が黄味がかって、叶さんの発光が青味がかって見えるのが、意図せず面白い対比になっていて嬉しかったです。
手の跡の部分は白100%で両方全く同じ紙の地の色が見えているはずなのですが、周りの色に視覚的な影響を受けるのかもしれません。

左右で発光部分の色が違うような気がするんだよな…
見えない?そうか…

インク

背景の模様にも蓄光ペーパーならではの差異が出ていて面白いです。
2人の背景はそれぞれ同程度の明度のマゼンタ、イエローで描いています。

通常時の比較

これを暗所で見てみると、獅子神さんの背景のイエローの部分の方がハッキリ見えます。

暗所での獅子神さん(画像上)の背景は
明るい場所で見る時よりも模様が見えやすいです

蓄光印刷はインクの濃さに影響を受けるので、イエローのインクが多く乗っている方が遮光されるんですね…!めっちゃ面白い!

比較してみると面白いです

暗所のシミュレーション

上記を踏まえて、入稿前に蓄光の具合をシミュレーションする方法を考えてみました。
結論から言うと色分解してみると良いのかなと思います。

色分解の方法はレトロ印刷さんが丁寧に解説してくださっています。

クリスタ版↓

Photoshop版↓

こちらを参考に

①完成した原稿をシアン・マゼンタ・イエロー・キートーンに色分解する
②分解した各色のレイヤーカラーを黒色に変換する
(サブカラーは白のまま)
シアン:1枚、マゼンタ:1.5枚、イエロー:9枚、キートーン:1枚を乗算する

という手順を行えば暗所での光り具合が確認できると思います。
(余談ですが、私は今初めて「CMYK」の「K」が「KURO(黒)」のKじゃないということを知りました)

結構再現できたと思います

しかしながら結局は手元に届かないと分からない事も多いと思うので、更に詳細に詰めたい場合は試し刷りをお願いしたり印刷所さんに直接問い合わせたりしてみるのが良いです。

イラスト

「覚悟」と「受容」の話であるデッドマンズキャンドルライト(DCL)編の絵です。
話として1番好きなのはピーキーピッグパレス(PPP)編なのですが、読んでいて救われるような気分になるのはDCL編です。

正解の無い世界で自分自身と一緒に生きていく苦しさと楽しさが丁寧に描かれていて、毎週ワクワクしながら読んでいました。

タイムラプス

構図の意図としては、敵なので一緒の画面ではなく別々の画面に置いています。
(逆にタッグマッチ戦の絵は一枚の絵の中に味方2人を一緒に描くというルールで描いています。こちらのポストカードもまた今度実物が届いたら追記します)

向かって左がVS組
向かって右がタッグマッチ組です

今回のポストカードは実際の試合のように向かい合わせて遊んでもらえたら嬉しいです。

トントン相撲でもするんか?

フン…
ウン…

終わりに

もの作りも絵作りも、やってみて初めて発見することが多くて楽しいです。

出せるお金の限度と印刷の仕様制限の中でどれだけ自分のやりたいことをやり切るか試行錯誤するのも、実物を見て触って新しい感動や発見が出来るのも、同人の醍醐味だと思います。

この後も色んな仕様のポストカードが届く予定です。
実物がどんな風になっているのか、今からとってもワクワクしています。
届き次第またnoteにまとめていきたいと思います。

トントン相撲しながら待ってます

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