新しい一年が始まる。ついでに減酒しようと思い立ったのでした。あと、ちょっと寂しかったこと。
2月12日は誕生日で、お正月とは違う意味で、自分にとっての新しい一年が始まる。そんな気持ちになった昨日でした。
わがやは特にイベントごとをしないので(夫婦ふたりというせいもあるのか)、先週末の土曜日にわたしが一番好きな炉端焼きに連れて行ってもらい、日曜日の夜は街の先輩である在日式韓国料理のKIMさんところで、キムさんの美味しい手料理をいただき、祝日の11日はラム肉が大好物のビストロに連れて行ってもらい、それぞれ帰宅してもワインを空けたりして飲みまくり、連日連夜、ほんとうにたくさん食べてたくさん飲みました。
夫、ありがとう。
そんなわけで、昨日は普通に家ごはんで過ごし、ああこういうのも美味しくて、美味しいと思えることが幸せだなあと感じたのは、やっぱりわたしたちの隣に猫のシャーがいて、食べていた鳥の照り焼きの身をちょっと欲しがってくれたり、元気な様子を見せてくれているからです。
気持ちよさそうにすやすや。
シャーが元気なことが、わたしたちにはなによりもありがたく、わたしには最高の贈り物でもあります。
昨年の12月9日に「このままでは年内無理」と余命宣告されたときのことを思えば、ほんとに想像もできなかった。動物病院のO先生、ほんとうにありがとうございます。
誕生日だからというわけではありませんが、久しぶりに三宮のジュンク堂書店さんでゆっくり本を選びました。
欲しかったのは、社会福祉士の国試の苦手科目の一つである心理学の用語を日常的に覚えられそうな入門書。
それと、アルコール依存症についての本でした。
昨日の午前中は、不眠のための薬を処方してもらうため、月いちで通っている心療内科の診察日だったのですが、先生に思い切って新しく相談したことがあったのです。
それは、減酒について。
わたしが抱えている「問題」だと自分で感じていることが2つあります。
1つめは、睡眠導入剤と抗不安薬を、アルコールを摂取した夜にも飲んでしまっていること。これはやってはいけない、体に危険なこと。わかってる。わかってるけれど、薬を飲まないと不安で寝られない気がして、飲んでしまってる。
2つめは、飲み出すと止まらないこと。
例えば、ワインなら軽く1本を一人で空けて、さすがに酔ってくるので、そうなるとよけいにおかしくなって、さらに焼酎をソーダで割って飲んでしまったりする。
しかも、だんだんお腹も空いてくるので、自分でアテまで作って、それもけっこう本格的にパスタとか、アテの範疇を超えた「料理」をがっつり平らげてしまう。しかもこってりと。記憶も途中からない。ひー。
そういうふうになると、1つめの場合は、アルコールと薬の併用のためなのか、朝とてもだるい。
2つめの場合は、飲み過ぎと食べ過ぎで、二日酔いのうえに胸焼けまでして気分が悪く、午前中、ほぼ使い物にならない。
これって、軽いアルコール依存症なのでは?
しかも「軽い」と思いたいだけで、しっかりそうなのでは?
ということを、心療内科の精神科医の女医さんに打ち明けてみたのです。
まず飲酒と服薬の同時摂取はぜったいにためです。と咎められました。
(当然です…)
「減酒したいんですが、どうしたらいいですか?」
「買うのをやめましょう。なければ飲めません」
「でもうちは夫も飲む人なので、わたしが買わなくても、夫が購入してくるので家はお酒だらけなんです」
「名前を書きましょう。ご主人のお酒にはご主人の名前を。ゆみこさんが購入されたらゆみこさんの名前を」
「えええ?(苦笑)。名前なんて無視して飲んじゃうんじゃないかなあ」
「いえ、意外と気持ち的に、少しブレーキがかかったりするんですよ」
なるほどなあ。
「先生、完全に断酒したいわけではなくて、週末や、誰かとご飯を食べに行く日なんかは飲みたいという中途半端さなんですが、それでも減酒できますか?」
「例えば1週間、毎日飲んでた分が、土日だけ飲んだとしたら7分の2に飲酒の量が減るでしょう。それだけでも、全然違いますよね」
「確かにそうですね。ここ1〜2カ月で体重も増加したのも気になっているので、それもましになるかも」
「お話をきいていると、お酒をやめたら、増えてしまった体重も戻ってくるような気がしました。
あのね、お酒をやめて、悪いことなんて一つもありませんよ。体にもいい、精神的にもいい、お薬も効いてよく寝られるようになる、美容にもいい。
週末にお酒を飲むという楽しみができる。すごくいいでしょ」
30代後半くらいにみえる、とてもきれいな肌の、私好みの別嬪さんでかなり気の強そうな女医さんは、きっぱりそうわたしに告げたのでした。
というわけで、ジュンク堂書店三宮店さんでは、アルコール依存関連の本も入りやすそうなもの吟味して1冊購入。町田康さんのご著書は、夫が持っていたので自宅にあるのを読みます。
そうして、もう一冊。
ジュンク堂書店三宮店さんの5階では「信田さよ子書店」フェアが行われていて、そのうちからも一冊。
この2月に本格的に書いていく予定の本でも(もう早く書き始めなきゃ…💦)、どうやっても「母」の存在がわたしの精神状態や人間形成に大きくかかわってくる。
これは、『ほんのちょっと当事者』(ミシマ社)を上梓したあとも、ずっと考えさせられ続けていたことです。
インナーチャイルド関連の本で、積読になっていた書籍も読むつもりです。
もう逃げないで向き合っていかなきゃなあ。
40代のうちにやっておかなきゃいけないことのように感じています。
不眠だって、もともとは母の看取り、そこから遡った母との関係に由来していることも薄々感じています。
さておき、本屋さんで気付けば2時間以上が過ぎていて、慌てて予約していたポン・ジュノ監督作でオスカー受賞直後の「パラサイト」鑑賞へ。
長くなったので、『パラサイト』の感想はまた改めて。
脚本も俳優陣の層の厚さも圧巻でした。
息もつかせぬ(ほんとうにどきどきはらはら)の2時間12分。
え、212じゃないか。
どうでもいいことなんだけど、誕生日の2月12日と数字がかぶって、なんだか面白いなあと笑ってしまった。
SNSではたくさんのお祝いの言葉をいただきました。
全員に返信できていませんが、すべて目を通して、あたたかい気持ちです。
人の気持ちや思いって、ほんとうにありがたいよなあ。
そのことを大切に一年を過ごしたいと思います。
あーまだまだ書きたいことあるけど、時間がないのと長くなったので、ここへんで。
シャーはほんとうにありがたいことに、低め安定でそれなりに元気です!
深謝。
あ、ほんとうに余談なんだけど、ジュンク堂書店三宮店さんは、1003(センサン)と並んでわたしのいちばんよく利用する本屋さんです。
『ほんのちょっと当事者』は、おかげさまで神戸新聞の書評でも取り上げられたし、読売新聞のよみうり堂でも紹介されたりしているのですが、「新刊・話題書」みたいなコーナーには並んでおらず、5階のジャーナリストコーナーに並べていただいています。
地元民で、かつ行きつけの本屋さんなのに…とちょっと悲しい…。いや、寂しかったりしているのでした…。