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メキシコ人従業員採用開始
2008年4月に開業して以来、街の大学に通う日本人留学生や当時は日本人宿があったこともあってその宿に長期宿泊していた日本人にお願いしてお店でアルバイトとして働いてもらっていた。賄い付き、時給15ペソというそれなりに良い条件でのアルバイトではあったけれど、ある日移民局の制服を来たグループが街をウロウロしていたのを見つけた僕は少し弱気になってしまって、日本人にアルバイトしてもらうことを躊躇い始めていた
もっとみるアルコールライセンス取得
コロナビール会社のシャツを来たアレハンドロと付添の女性は軽く挨拶を済ませるとアルコールライセンス取得までの流れを説明して、契約書を渡してくれた。
アレハンドロ曰く、僕のお店の規模的にテキーラなどの度数の高いお酒を提供できるライセンスは無理だが、ビールを含めアルコール度数が低いお酒を提供できるライセンスは彼の会社が協賛してくれ取得してくれるそうだった。
条件は通常飲食店へ提案しているディスカウン
アルコールライセンス
そもそも、僕のお店は惣菜デリカテッセンである。なのであまりアルコール提供に関して言えば重要度が低かったのだけれど、そこはメキシコ、欧米人も含め昼間っから飲むという文化の中ではアルコールの提供ができた方が良い。というセニョールの助言のもと僕のお店にもアルコールライセンスが届けられた。
実は、開店当初に自力でアルコールライセンスの取得に向けて動いた。だけれど結果は撃沈。もともとランチとテイクアウト
ゴットファーザーと僕
「それで?? 今朝はどんな用件で?」
セバスチャンは僕なのかセニョールなのかどちらか一方に話しかけるでもなく政治家っぽい堂々とした口調で話始めた。
「えーっと。。いや。。実は。。。」
僕自身なぜここに連れてこられたのか、どうしてここにいるのかわからない。が、とにかく自分のお店の前にテーブルをどうしても置きたい僕は自分なりに事情を説明しようと頭の中にあるスペイン語を絞りだそうとしたその時
「
真打ち登場 その2 【家賃の行方とチェロとの思い出】
メキシコ特有の真っ青な空を見上げて、息を切らしながら僕は坂道を登っていた。「映画館の手前の路地を左に曲がって一軒目」僕のお店の2階部分に住む大学生達が「大家」と主張する彼女の家を教えてくれた。
古びた映画館の手前の路地。一軒目の大きなドアの鉄格子にぶら下がる呼び鈴を押すと、屋上から電話の主と同じ声の女性がさっきの電話と同じように大きな声で「今すぐ降りるからちょっと待ってなさい」と叫んだ。
両側
真打ち登場 その1 【本当の大家】
メキシコで家を借りるときまたは購入する際に、特に店舗物件で注意しないといけないのはその建物のオーナーについてだといわれている。
大きな建物だと所有者が多数いて、それが家族の名義になっていて家族間の仲が良ければ問題はないのだけれど、泥沼のような関係の場合トラブルに巻き込まれるケースがあるとは聞いていた。また、日本のように仲介の不動産業者が少ない当時のメキシコでは個人間の取引が多く僕の借りた物件も公
”EL LOBO” ウルフというな名の男
電話の主はさっきのガラの悪そうな男だった。なぜかその男は僕の名前を知っていて、実は店のすぐそばまで来ているので今から会いに来るという。「ガラにもなく」とは上手く言ったもので、悪そうなのに律儀に電話してくるのが僕の不安をすこし和らげた。
電話を切って10分もしないうちにその男が店にやって来た。見た目は60代くらいでサングラスをかけ、髪の毛は真っ白だった。
ルイスと名乗るその男は、電話をかけてき