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仙腸関節の役割と機能障害とは?腰痛・股関節痛の原因と対策を解説

慢性的な腰痛や足の痛み、原因がわからず悩んでいませんか?

「長時間座っていると腰が痛くなる…」
「お尻の奥に違和感がある…」
「足の付け根が痛むことがある…」

このような症状がある方は仙腸関節が関係している可能性があります。仙腸関節は、骨盤の中心にある重要な関節であり、腰痛や足の痛みの原因になることがあります。しかし、レントゲンやMRIでは異常が見つかりにくいため、見逃されがちです。

この記事では、

✅️仙腸関節とは?
✅️仙腸関節と他の関節との関係性
✅️仙腸関節機能障害とは?
✅️仙腸関節のケア方法

について詳しく解説します。


仙腸関節とは?

骨盤のイラスト解剖図

まず仙腸関節の構造を理解していきましょう。

仙腸関節とは骨盤の中心に位置する「仙骨」と、その左右にある「腸骨」によって形成される関節です。
主に次のような役割を担っています。

・上半身の体重を支える
・歩行時に地面からの衝撃を吸収する
・股関節や腰椎と連携し、スムーズな動きをサポートする

仙腸関節は、多くの靭帯によって強く固定されており、可動域は2〜3mm程度と非常に小さいのが特徴です。しかし、日常の動作や姿勢によって、この微細な動きに異常が生じることがあります。

仙腸関節と他の関節との関係

仙腸関節は主に腰椎や股関節と密接に関係しています。

1. 腰椎との関係
仙腸関節が歪むと、腰椎にも影響が及びます。例えば、仙腸関節の動きが制限されると、腰椎がその動きを補おうとして過剰に動き、腰痛を引き起こします。

2. 股関節との関係
仙腸関節が正常に機能しないと、股関節の可動域が狭くなり、歩行時に違和感や痛みを感じることがあります。特に「股関節が詰まる感じがする」「脚を開くと痛い」といった症状が出ることがあります。

このように、仙腸関節の異常は腰や股関節の動きにも影響を与え、広範囲に不調を引き起こす可能性があります。


仙腸関節機能障害とは?

仙腸関節に微小なズレや捻れが生じることで、さまざまな痛みや違和感を引き起こす状態です。主な症状は以下のとおりです。

  • 腰や臀部(お尻)の痛み

  • 片側の足に痛みやしびれが出る

  • 仰向けで寝ると痛む

  • 寝返りを打つと痛みが出る

  • 長時間座っているとつらくなる

  • 歩いていると股関節が痛む

これらの痛みや不調が仙腸関節由来の場合、仙腸関節機能障害といいます。また、ぎっくり腰(急性腰痛症)も仙腸関節の異常が関係していることがあります。

なお、仙腸関節の異常は動作で確認が取れる為、レントゲン・CT・MRIといった画像検査で異常が見つかりません。


仙腸関節機能障害の具体的な原因

仙腸関節機能障害を引き起こす主な原因には、以下のようなものがあります。

  • 長時間の座り姿勢

  • 片側に体重をかける癖や習慣

  • スポーツでの急な動作

  • 妊娠や出産

デスクワークなどで長時間座ったり、立っているときに片側に体重をかける癖があったり、ランニングやジャンプ、ストップ&ゴーなどの急激な動作では仙腸関節に負担がかかり、ズレや捻れが生じます。

また、妊娠中や出産後はホルモンの関係で靭帯がゆるんでしまい、仙腸関節が不安定になることで仙腸関節機能障害を引き起こしやすくなります。


仙腸関節のケア方法

仙腸関節の負担を軽減し、痛みを和らげるためには、次のようなケア方法が効果的です。

  • ストレッチやエクササイズ

  • 正しい姿勢を意識する

  • 整体や治療院の専門家から施術を受ける

仙腸関節の可動域を維持するために、軽いストレッチや筋トレを取り入れたり、正しい姿勢を意識して仙腸関節に負担をかけないようにすることを心かけてみましょう。

また生活に支障をきたすくらいに影響があったり、慢性的に症状が続く場合は専門家による施術を受けることのも有効な手段です。


痛みを予防するための生活習慣

仙腸関節の痛みを防ぐために、日常生活で意識すべきポイントを紹介します。

1. 座り姿勢の工夫

  • 椅子に深く腰掛け、骨盤を立てる。

  • 1時間に1回は立ち上がって軽いストレッチをする。

2. 正しい歩き方

  • 猫背にならないように意識する。

  • 足裏全体で地面を踏みしめるように歩く。

3. 適度な運動を取り入れる

  • ウォーキングやストレッチで仙腸関節を動かす習慣をつける。

  • 骨盤周りの筋肉を鍛えるトレーニングを取り入れる。


まとめ

仙腸関節の構造や他の関節との関係性、仙腸関節機能障害について、仙腸関節のケア方法などについて解説させていただきました。

  • 仙腸関節は骨盤の中心に位置する「仙骨」とその左右にある「腸骨」で形成される関節

  • 仙腸関節に問題が生じると、腰椎や股関節に悪影響を及ぼすことがある

  • 仙腸関節機能障害は腰や臀部、股関節から足など、さまざまな部位で痛みや不調を引き起こす

  • 長時間の座りっぱなし片側に体重をかけたりスポーツでの急激な動作には気をつけよう

  • 仙腸関節をケアするためには、日頃から姿勢を意識したり、ストレッチなどを定期的に行おう


仙腸関節は体のバランスを保ち、腰や股関節と連携して動く重要な関節です。しかし、日常の姿勢や動作によってズレや機能障害が生じると、慢性的な腰痛や足の痛みの原因になります。

仙腸関節のケアを習慣化し、痛みのない快適な生活を目指しましょう。

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