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「ナウシカ」のアバターかも

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022/アメリカ)監督ジェームズ・キャメロン 出演サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/シガーニー・ウィーヴァー

解説/あらすじ
舞台は第 1 作目から約 10 年後、地球からはるか彼方の惑星パンドラの神秘的な世界。元海兵隊員のジェイク・サリーとパンドラの先住民ナヴィの女性ネイティリの子供たちからなる家族の物語。一家は神聖なる森を追われ海の部族に助けを求めるが、その楽園のような海辺の世界にも人類の侵略の手が迫っていた。

coco映画レビュアー

第1作を観ていたはずだが完全にストーリーを忘れていた。今回新たな『アバター』としての感想です。

予告編で散々見せられたものだが海のシーンはどれも感動しました。森の不思議な世界はオールディーズ『地球の長い日の午後』を連想させて、たぶんキャロンはファンなんだと思う。あと『ナウシカ』の影響も。

アメリカの自然を破壊する文明とエコロジーの文明の戦い。逃げても海兵隊のアバターが追ってくるという展開。戦争は避けられないということで、父親が家族を守るという構図は、アメリカ映画によくあるパターンだった。

それは物語の約束みたいなものかな。ただ母親の存在も無視出来ないもので、クジラ(をモチーフにした)の親子の関係、そこから身体的な歌を通して通じ合うというのは、家父長制以前の文明だと思った。理知的な父と身体的な母という家族の構成。そして、次男が父の反抗者というパターンは、先日みた『ナルニア国物語』の物語パターンだったと。

異質性の二人(三人か?)の子供の存在、その親が人間だったということなのか。シガニー・ウィーバーが博士役で出ていたのがほとんどゲスト出演でしたけど『エイリアン』からのつながりを感じる。

それにしてもやはり映像は素晴らしいものがあり、どこまでがCGか実写なのか境界がわからないぐらい自然になっていた。ただアバターは緑色なので、日本人はちょっと思う人がいるかもしれない。色で人種問題も感じさせた。

『アバター』の否定的意見ではエコロジー的な視点が流行なのではないかと家父長制的な制度面があった。エコロジーは『ナウシカ』のようなものでそれほど気にならなかった。ファンタジーとして自然讃歌のものは多いわけだし、『アバター』が特別というわけではない。ただ日本人からしてみれば捕鯨の残虐さを描いていたことかな。家父長制的なのは、アメリカ映画特有だけど、それ以前の母性的なものも描いていた。バランスよくということだろう。

日本ではアニメでそういうファンタジーを創出しようとするがハリウッドは実写とCGで作り上げてしまうのは、やっぱ凄いと思う。戦闘シーンも迫力あった。



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