シン・俳句レッスン162
文芸選評
星野高士さんは現代俳句の副会長になったんだ。知らなかった。少しはヨイショもしなければならないか。それにしても肩書多すぎ。
「秋蝶」は弱々しいイメージで風の中を飛んでいるのだが、それを「守る風」としたことで「秋蝶」らしさが出てくると。四季折々の蝶の季語はあるがその蝶のイメージを間違わないこと。
玉砂利は神社なんかに敷かれているものだろうか。その一歩を外れるとは思わず秋の情景を発見したのか。題詠よりも吟行が大事だと言っていたから。
Wi-Fiの句はNHK俳句でもあったのに、こういうのはチェックしないのか?まあ、文芸選評が先なんでNHK俳句に言うべきか?投稿者も違うし兼題も違うからたまたまなんだろうけどWi-Fiは注意が必要だな。
春雪抄 小澤實
『俳句 2024年5月号』から「巻頭作品五十首 小澤實「春雪抄」。小澤實は苦手だった。「アニミズム」という共通項はあるとおもうのだが、小澤實は地方性の日本の伝統的なアミニズムであり、自分は都市部でも自然と繋がっていれば「アニミズム」とする。それが断ち切れてネットで彷徨う言霊だったりするのだが。小澤實はまずタイトルからしてなんと読めばいいのかわからん。検索したら写真家アラーキーの本が出てきた。関係あるのかな?
他にも「春雪抄」という歌集があったから、和歌や短歌では使われていたのかもしれない。アラーキーは谷崎潤一郎『春琴抄』からのタイトルだった。見えない小説から見える写真小説へということのようだ。これは面白い思考かもしれない。
詞書に伊香保とあるから二十年ぶりに伊香保へ行ったのだろう。そこの「花野」なんだよな。二十年前もそこを通り過ぎたのか?
意味がわからないのは古印が地名なのか?古い印鑑ということみたいだ。それが古すぎて不詳文字となっているのか?句も不詳俳句だった。
詞書に「かつて蔵前高校定時制の教師たりし」とあって味わい深いのだが、厳密に言うと二人で句会はないだろう。二人でババ抜きより詰まらんだろうな。教える側はいいが教えられる側は逆らえないのだから辛い。そういう上から目線的な詠みっぷりが気にくわん。
詞書に「十一月三日 澤創刊二十周年記念俳句大会」とある。こういう内輪の句は耐えられん。それも飲み会の句だった。結局「澤創刊二十周年記念」の俳句なのかと思ってしまう。
飲み会の賑やかな様子を詠んでいるのだが、猫もいい迷惑だろう。
畳紙は俳句を詠むときに用いられる和紙のようなものか?「虚子の短冊」とは虚子の短柵俳句のことか?高価なのを言っているのか?
ほとんどちくわじゃなくうちわ俳句だな。飲み会の賑やかさは伝わるが、そういう雰囲気が苦手だ。
これ社会詠なのかな。飲み会の句が続きここだけ異質。
正月三が日は包丁を使わないという伝統があるんだっけ。そもそも包丁がない一人住まいも多いだろう(レンチン派)。
虚子の句を意識したのか大根の句の連句。ただこのオノマトペはダサいんじゃないのか?「大根のふさふさの葉」がありきたりだし、さらに「落としけり」だよ。ただごと句の台所俳句か?さすがに虚子派(葉)だな。
ちょっとエロいけど俗っぽさを詠んだのだろう。
これがタイトルの句なのか?寂しい句だな。
「霊芝」は「猿のこしかけ」。猿のこしかけの金印なのか?そこに春の雪だ。先の句にくらべて随分贅沢な句集のような気がする。
立子忌 星野高士
忌日は詠むのが難しいのかなと思ったがテーマとして読めばいいのかもしれない。虚子一族でもあり星野立子は師匠でもあるから、思いれも深いのだろう。
立春の俳句だが、「立つ」が「立子」の掛詞か。鳩が象徴になっていて、「鳩まだ居りし」「朱の鳥居」も掛詞的な繋がりを感じる。軽いジャブ的な一句か。
鳩から鶯に。「礎石の上」というのは基礎石なのだが柱はない状態で師匠もなくという感じなのかな。そこに当たる春の陽の光と鶯の声。のどかな情景だ。
「法の風」の解釈が難しい。ぶらんこの下をくぐる風ということなのだが、風は作風ということなのか?虚子一族の法みたいなものがあるんだろうか?その上でぶらんこをするイメージなのか?
現代的だけど風流がない女ということか。どこか星野立子ってそんなイメージだけど。「キャリーバッグ」が都会的であり現代的だ。
「紅椿」が象徴。化粧品で「紅椿」とかあったような気がする。「春咲小紅」というイメージ。
星野一族の墓だから虚子の墓でもあるのか。なんか恐ろしいな。立子の後ろに虚子の霊がいる感じ。
現代俳句 第11回「千葉県版/並木邑人会長」
市民広報に不掲載になった事件だという。時事詠の写生句だから、表現の自由を犯すものだろうということだ。憲法9条に対して敏感になりすぎている国政のあり方。こういう議論をも封じる姿勢に危機感を覚える。
音声的に聞きづらさはあったが、現代俳句の流れ(新興俳句から口語俳句まで)がわかりやすく解説されていたと思う。
地区会長シリーズ。神奈川はなかなかやらないな。誰なのかも知らない。
『現代俳句 2024年11月号』作品鑑賞
イメージ的にネガティブな句を読んでいるな。なかなかネガティブな句は詠めないのだが。初句六音なのは、三句切れ対策か。
これだけ俳句があるとキーワードとなる言葉の好みがものを言うのかもしれない。ここでは「鬼」なんだが「岩風」を通して「冬桜」を咲かせたところか?
現代俳句年度作品賞の推薦作で「赤いカナリア」というテーマ詠だと思うのだが、洞窟のカナリアは危機感を喩えている。八月は温暖化の酷暑の季節だろうか?
これも社会詠か?月光がポイント。
ピエロ好き。
共感するが「霧襖」という季語を初めて知った。
NHK俳句
梟はこのへんでは見かけないというか今まで見たこともないかも。完全にイメージ句しかよめないのだが、すぐに思い出すのは「ミネルバの梟」。これは言葉が長すぎるか。象徴としての知識ということを見れば、特選がいい。
写生句。「~や」ばかりだった。
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