シン・現代詩レッスン45
ウィリアムス・カーロス・ウィリアムズ『パターソン』
映画『パターソン』の詩人なのだが、詩『パターソン』は映画と違って日常の些細なことを抒情詩としたのではなく、アメリカの「パターソン」という土地から神話的「地霊」を探る長編詩(叙事詩的な)ものを謳っている。ではその「地霊」とは何かというとメルヴィル「白鯨(モビィ・ディック)」というようなアメリカ人が求めてやまない闘争の精神によって、失われ行った原住民の神話的な「地霊」というような、それがアメリカの産業資本主義によって蝕まれていく詩なのだった。
その継承としてチャールズ・オルソン『マクシマス詩篇』を上げているのだが、それがわかりやすいかと。
アメリカ大陸へ渡ってきたのはピューリタンが信仰のためにというのが歴史書などに書かれているが、漁場を求めてやってきた漁師もいたという。その生活の産業が大資本化されて漁場やアメリカ大陸の沿岸を蝕んでいき、「パターソン」のような都市になるのだった。その入植民の子孫だということである。
在日韓国人の詩にしてみた。島は済州島(チェジュ島)である。
アメリカの多民族国家というのは移民国家だからだ。そこに自然と集まってくる産業資本主義の雑多な概念。
フィクションです。