オーネットでキャノンボールするブライス
"Illusions"Arthur Blythe( Columbia/1980)
Arthur Blythe - alto saxophone
Abdul Wadud - cello (tracks 1, 3 & 5)
James Blood Ulmer - guitar (tracks 1, 3 & 5)
Bob Stewart - tuba (tracks 1, 3 & 5)
John Hicks - piano (tracks 2, 4 & 6)
Fred Hopkins - bass (tracks 2, 4 & 6)
Bobby Battle (tracks 1, 3 & 5), Steve McCall (tracks 2, 4 & 6) - drums
80年代の始めにジャズを聴いて一番今風だと思ったのがアーサー・ブライスです。このアルバムは、ジェームズ・ブラッド・ウルマーが参加しているようにオーネット・コールマンのプライムタイム・バンドの二番煎じな感じもしますけどオーネットでキャノンボール・アダレイするというような、ファンクジャズとフリージャズのフュージョンというところでしょうか?
もっとスタンダーでネオ・モダン・ジャズ的なアルバムもあるのですが、やはりブラッド・ウルマーが参加して、メンバー的にも文句ないこのアルバムが一押しだと思います。ベースのフレッド・ホプキンスはシカゴ派で様々なロフト・ジャズ連中と共演している重鎮ですし、このひとのウッドベースのエレベー的なノリはたまらんものがあります。
ピアノのジョン・ヒックスはファラオ・サンダースやデビッド・マレイの共演で有名ですね。フレッド・ホプキンスもドラムのスティーブ・マッコールもこのへんのリズムセッションでは定評の人でした。
ブラッド・ウルマーとやっている方がより先鋭的な感じですかね。
(ジャズ再入門vol.89)