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坂道の濡れ落葉ふみスッテンコロリン

最近起きるのが遅い。目覚めるのだが蒲団から抜け出せない。起きるのが遅いと日記を書くのも遅くなり、朝飯も遅くなり、行動パターンが全体的にだれてくるのだった。昼過ぎまで寝てしまったり。ゴミ捨てにも行かなければ。ゴミ捨ても辛い時期になってきた。

昨日は昼過ぎから図書館に行って、夕方(暮れるのが早いからもう夜だが)に映画。千円デーの日だったからなんとか映画見て。映画料金は高くなってはいるがサービスデーなど使えばほとんど40年前と変らないんじゃないかな。名画座といわれる安い二本立て映画館は少なくなったが、ミニシアター系はけっこうサービスデーを利用するとまだ千円前後で見られるところが多い。シニア料金よりも安いんだよな。それで老いの映画を観てきたのだが、最近は老いと同性愛映画が多い。あとホラー系か。現実問題も先行きがなくてホラーみたいだが。

図書館で芥川賞候補予定の作品を読もうと思ったがすでに借りられていて読めなかった。青田借りだよな。文芸誌もすでに一月号で新人賞の多い12月号はほとんど借りられていた。どこにそんな需要があるのだか。ノーターの人もすでに芥川賞予想が出ていた。

ノーターというとノータリンみたいだけど悪気はないんで。みんなそう呼んでいたような。本題に戻るとして、高校生芥川賞はちょっと厳しいかもしれないな。新人賞の選評も満場一致というのではなく、特に一人の文芸批評家の強烈なプッシュがあったのだが、その人はけっこう私情的なものが入っていると思わされるのは、同じ文学的趣味があるからだった。つまり三島系好きみたいな。別の観点から見ると女性審査員からはまったく評価されていないのだ。外の批評家も多分それほど評価しないと思う。将来性と話題性だけだな。もう一作様子を見てもいいかもしれない。

それと『新潮』系列は九段理江が候補になりそうな感じがする。「Schoolgirl」の実績もあるし、コンスタントに作品を発表出来る力もある作家なのだ。前回乗代雄介が受賞を逃したことで、一部の批評家からのブーイングがあったので、その調整みたいなものもあるかもしれない。話題性よりも実力主義的な。『新潮』から一人だとすると候補すらなれないかもしれない。候補になったら、高校生芥川賞作家という期待値が後ろ盾になるかもしれないけど、新潮はもう単行本出して、ベストセラーにした方がいいと思う。

外の新人賞だが、鉄板の文學界から一作。朝比奈秋さん「受け手のいない祈り」はなんか評価も高いようだ。それと大田ステファニー歓人さん「みどりいせき」の多様性枠かな。日比野コレコさん「モモ100%」や安堂ホセさん「迷彩色の男」、温又柔さんの「二匹の虎」も有力候補か?

そしてもう一人話題といえば、鈴木涼美がいると思うが、候補になればあるかもしれない。ただ芥川賞より直木賞タイプなんだよな。話題先行というのも一部の選者からは嫌われているような気がする。

選者次第というのもあるが、今回は九段理江がダントツだと思うな。そうなると伊良刹那は厳しいか?話題性先行というのはあるが。

読まないで予想するのもなんだな。希望としては九段理江イチオシなのは文体が面白いから。ただ最近そういう作家も多くなってきたのでテーマ性で見るとどうなんだろう。ポリティカル・コレクトネスと同性愛か。面白そうだけど読んでないのでなんとも言い難い。

図書館で文芸誌はあらかた借りられていたので、手元にあった松本清張『半生の記』を読んだ。松本清張の苦難時代の話だが、そういう体験があったから反権力的な作家として成功したのだと思う。純文学的というかミステリー作家になると思うが、やっぱ『砂の器』や『ゼロの焦点』は傑作だよな。この時代の体験が生きているのだと思う。

電車の中で『共産党宣言』を読む。面白い。

今日の一句。

坂道の濡れ落葉ふむスッテンコロリン


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