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白軍から見た革命戦争

『サンストローク ロマノフ王朝の滅亡』(2014/ロシア)監督ニキータ・ミハルコフ 出演マルティンス・カリータア/ナスタシヤ・イマモーヴァ/ヴィクトリヤ・ソロヴィオヴァ/マクシム・ビットゥコフ/アレクサンドル・ウストュゴフ/ミリアム・セホン

解説/あらすじ
1920年11月。クリミア半島では革命勢力の赤軍と反革命派の白軍が戦い合ったが、白軍は敗れ、白軍の将校数万人は1カ所に集められ、自由を奪われた彼らの間では絶望的な空気が漂うように。

監督は『太陽に灼かれて』のニキータ・ミハルコフ。ロシア主義の監督の映画。ただ物語は泣かせるように作られていた。革命戦争で白軍の捕虜となった中尉の視点で、彼はどうして自分がここにいるのかが理解出来ない。一目惚れのように女性と出会い一夜を共にした思い出。彼女はすぐに逃げ去ってしまったのだがなんとか追いかけようと少年を使い彼女の乗る船に間に合う。

そんな明るい記憶と敗残兵の暗い現実が交互に回想される。 エイゼンシュテイン『戦艦ポチョムキン』の「オデッサの階段」シーンを彷彿とさせるショット。『戦艦ポチョムキン』は白軍は敵として描かれていたが逆の立場から「オデッサの階段」シーンを演出する。あと音楽の使い方がやはり上手いんだな。そして少年と中尉のやり取りもコメディ的にしてラストの悲劇の結末で脚本も素晴らしい。特に時計のエピソードは過去の消滅を織り込んでいるだけに感動的なシーンである。

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