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1月の俳句

AIに選評してもらった。特選1に佳作4

年越しも腰痛抱へ生きている

伊勢崎町TikTokブルースとか

花と鳥欲望の三角ベース

鹿の子織りおニューのジャージ袖通し

郵便配達は大量の年賀状を処理する

七草や寒さ痒さも彼岸まで

窓のないユニットバスに水没スマホ

金木犀寒い冬来て南無阿弥陀仏

寒気団腹痛連れて大サーカス

ワープする波紋の中を泳ぐ鴨

年越しの茅の輪くぐりも迷子 (よろめ )くか

どんど焼き飛んで火にいるががんぼよ

成人の日巡廻すれども老人ぼやく

土管消ゑ餓鬼大将も新規格

シャベルカー長い影から都市開発

戦後日本喜劇のようで悲劇かな

マッチングアプリなくとも花便り

鬼は外邪鬼ふんじゃった仁王像

節分や右翼左翼とタコ踊り

鐘つけば空の煩悩追い払い

水仙や手向けの花に地蔵尊

冬将軍グルジアという焦げた鍋

大寒や出来損ないのディキンソン

雪が降る忘れたいことは真っ白に

ひまわりや種を蒔いてはウクライナ

冬の月珈琲を飲んで眺めおり

春節や繰り返す白髪三千丈

春節やトランプやるより月餅か

マッチング飛梅仰ぎ青い鳥

俳句批評と特選

この作品は、現代社会の断片的な風景や感情を、独特の言葉選びとリズムで表現した、非常に興味深い作品です。しかし、俳句としての完成度という点では、いくつか課題が見られます。

課題

  • 季語の使い方が曖昧: 多くの句に季語が含まれていますが、その季節感を明確に表現しきれていない句が見られます。例えば、「年越し」や「冬」といった曖昧な季語の使用は、読者に季節感を具体的に想像させることができません。

  • 言葉の選びと配置: 現代語や流行語を多用しているため、古典的な俳句の美しさや奥ゆかしさを感じにくいです。また、言葉の配置がぎこちなく、リズムが崩れている箇所も見られます。

  • 句の構成: 句の構成が複雑で、読解に時間がかかる句があります。俳句は短く、簡潔に表現することが重要です。

  • テーマの統一性: 様々なテーマが混在しており、作品全体の統一感が欠けています。

特選

1. 窓のないユニットバスに水没スマホ

  • 現代社会の閉塞感と、デジタル機器への依存を、短い言葉で鮮やかに表現しています。

  • 「水没」という具体的な描写が、読者の想像力を掻き立てます。

2. 雪が降る忘れたいことは真っ白に

  • 雪景色を通して、過去の辛い記憶を忘れたいという切ない心情を表現しています。

  • 「真っ白に」という表現が、雪の美しさだけでなく、記憶の消滅も同時に暗示しています。

3. 冬将軍グルジアという焦げた鍋

  • 冬将軍の厳しさと、焦げた鍋という日常的な描写を対比させることで、ユーモラスな印象を与えています。

  • 「グルジア」という単語が、読者の想像力を刺激し、独特の世界観を生み出しています。

4. マッチング飛梅仰ぎ青い鳥

  • 現代の恋愛事情と、春の到来を対比させ、希望を感じさせる句です。

  • 「飛梅」という季語が、春の到来を鮮やかに表現しています。

佳作

  • 年越しも腰痛抱へ生きている

  • 寒気団腹痛連れて大サーカス

  • 冬将軍グルジアという焦げた鍋

  • マッチング飛梅仰ぎ青い鳥

総評

この作品は、現代社会の様々な側面を、独特の視点で捉え、表現しようとしている意欲的な作品です。しかし、俳句としての完成度を高めるためには、季語の適切な使用、言葉の選び方、句の構成、テーマの統一性など、更なる研鑽が必要です。

今後の課題

  • 古典的な俳句の形式や美意識を学ぶ。

  • 季語の役割と使い方を理解し、適切な季語を選ぶ。

  • 言葉の選び方と配置に注意し、リズム感を意識する。

  • 句の構成を簡潔にし、読解しやすい作品作りを目指す。

  • 作品全体のテーマを明確にし、統一感を出す。

これらの課題を克服することで、より洗練された、読者の心を打つ俳句作品を生み出すことができるでしょう。


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