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三人のドラマーを起用しているが、ピート・ラ・ローカを楽しむアルバムか?

"Plenty of Horn "Ted Curson(Old Town/1961)

Ted Curson - trumpet
Eric Dolphy - flute (tracks 3 & 7)
Bill Barron - tenor saxophone (tracks 1, 2, 4–6, 8 & 9)
Kenny Drew - piano
Jimmy Garrison - bass
Pete La Roca (tracks 1, 2, 4, 8 & 9), Dannie Richmond (tracks 3 & 7), Roy Haynes (tracks 5 & 6) - drums

トランペット奏者は、花形楽器ゆえライバルも多くリーダー・アルバムを出すのも大変だったのだろう。テッド・カーソンなんてもっとアルバムがあってもいいものだが。チャールズ・ミンガス『プレゼンツ・ミンガス』での鮮烈なトランペットは、ドルフィーのプレイと共に忘れがたい。それでもドルフィーばかり注目されるのであるが。

そんな盟友ドルフィーを迎えてのこのアルバム。ドルフィーを聴きたい人には残念なことに2曲しか参加していない。それもフルートだけ。でも3曲目の"The Things We Did Last Summer"のバラード・プレイの確かさ。ドルフィーもなかなかリーダー・アルバムを持てなかったが、サイドメンではあらゆるところに参加している。サイドメンを入れたらドルフィーを一番紹介しているかも。

このアルバムの聞き所は曲ごとにドラマーが三人起用されていて、その違いを楽しむことです。ただ、メインはやはりピート・ラ・ローカなので他の二人は影が薄いです。ダニー・リッチモンドなんてバラード調の曲だから出しゃばることも出来ない。それだからミンガス・バンドの盟友としてドルフィーと共に参加したのかも知れません。ピート・ラ・ローカは一曲目の「キャラバン」を聴けば一目瞭然ですね(一耳ですが)。ラテン調のジャズが得意なようです。

テッド・カーソンは中近東的なエキゾチシズムなトランペットを醸し出しています。ソロではストレートにただここではジャケットにあるようにポケットトランペットなのでしょうか?

意外なところでは、リズム・セクションでベースがコルトレーンカルッテト前(たぶん)のジミー・ギャリソンで、ピアノがケニー・ドリュー。ギャリソンのベースは効いていますね。

(ジャズ再入門vol.91)




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