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オオイチョウ

オオイチョウ(自我と魂の対話) 

                                                         W.B.イエーツによる模倣詩

私の魂はイエーツの魂を借りて
螺旋階段を上昇していく。
その塔は屋根は朽ち果て
星空が輝く
北極星の輝きの下に
私のさまよう魂は
落ち着くのだろうか?
オオイチョウよ
教えておくれ
塔は100年も前に異国で朽ち果て
今はお前の記憶がそれを知るのか
北極星の輝きを知るお前は
それが見えるのだろうか
梢に朧月しか見えない私に
誰が闇と光を分けてしまったのか

私の自我は修羅の刃(やいば)
今は己に刃は向けられ
新しい血を欲するだろうか
すでに黒い濁った血しか
流れないのだろうか
何百年の歳月も新たな血は流され
いまだに止めることは出来ないのだ
それは鏡のように世界を映す刃
木の鞘で納める必要があるのなら
オオイチョウよ
犠牲になっておくれ

私の魂は想像力というものを蔦って
老いてからも花開くのか
愛と戦いの日々を忘れていないか
若き夜を思ひ、それは想像力が
花開いた夢へ、地は冥き闇
知性は
あれも不可能
これも不可能
いたずらに閉じこもることしかしない。
偽りの光は要らぬ
月の輝きだけで
世界は十分明るいのなら



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