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アメリカの『百人一首』(一人何詩も入っているが)か

『アメリカ名詩選 』亀井 俊介 (編集), 川本 皓嗣 (編集)(岩波文庫)

ピューリタニズムの色濃い一七,一八世紀の植民地時代の詩から,「アメリカ詩の時代」とよばれるほど大きな存在を示す二十世紀の詩まで,名詩百篇を原文で味わえる対訳詩集.ホイットマン,ディキンソン,パウンドらアメリカを代表する四十数人の詩にカウボーイソング等をも加えた決定版.好評の『イギリス名詩選』の姉妹篇.
目次
はしがき
1 Bradstreet ブラドストリート
  To my Dear and Loving Husband わが愛するやさしい夫に
2 taylor テイラー
  The Joy of Church Fellowship まじめに努めた教会仲間の歓喜
3 Freueau フリノー
  The Wild Honey Suckle 野生のすいかずら
4 Bryant ブライアント
  To a Waterfowl 水鳥に
5 Emerson エマーソン
  The Snow-Storm 吹雪
6 Longfellow ロングフェロー
  A Psalm of Life 人生讃歌
7 Poe ポー
  To helen ヘレンに
8 Poe ポー
  Israfel イズラフェル
9 Poe ポー
  annabel Lee アナベル・リー
10 Very ヴェリー
  The columbine おだまき
11 Very ヴェリー
  The Dead 死者
12 Thoreau ソロー
  ‘My books I'd fain cast off...’ 本なんか捨てちゃいたい
13 Thoreau ソロー
  ‘Light-Winged smoke,...’ 軽やかな翼の煙
14 Melville メルヴィル
  The Maldive Shark モルディヴ海のサメ
15 Whitman ホイットマン
  ‘I celebrate myself,’ ぼくはぼく自身をたたえ
16 Whitman ホイットマン
  ‘Walt Whitman, akosmos,’ ウォルト・ホイットマン,一個の宇宙
17 Whitman ホイットマン
  I Hear America Singing アメリカの歌声が聞こえる
18 Dickinson ディキンソン
  ‘Success is counted sweetest’ 成功を最も心地よく思うのは
19 Dickinson ディキンソン
  ‘To fight aloud, is...’ 大声あげて戦うことは…
20 Dickinson ディキンソン
  ‘I taste a liquor...’ わたしは酌む…
21 Dickinson ディキンソン
  ‘A Bird came down...’ 小鳥が歩道をやってきた
22 Dickinson ディキンソン
  ‘After great pain...’ 激しい苦痛のあとに…
23 Dickinson ディキンソン
  ‘Because I coud noto stop...’ わたしは「死」のために…
24 Masters マスターズ
  Anne Rutledge アン・ラトレッジ
25 Masters マスターズ
  Lucinda Matlock ルシンダ・マトロック
26 Robinson ロビンソン
  Richard Cory リチャード・コーリー
27 Robinson ロビンソン
  Eros Turannos 愛は暴君
28 Robinnson ロビンソン
  Mr. Flood's Party フラッドさんのパーティー
29 Frost フロスト
  Mending Wall 塀直し
30 Frost フロスト
  ‘Out, out-’ 「消えろ,消えろ…」
31 Frost フロスト
  Stopping by Woods... 雪の夜,森のそばに足をとめて
32 Frost フロスト
  Acquainted with the NIgt 夜に馴染んで
33 Frost フロスト
  Desert place 砂漠の地
34 Frost フロスト
  Design 意図
35 Frost フロスト
  Provide, Provide 備えよ,備えよ
36 Sandburg サンドバーグ
  Fog 霧
37 Lindsay リンゼイ
  The Flower-fed Buffaloes 花を食うバッファロー
38 Stevens スティーヴンズ
  The Snow Man 雪の男
39 Stevens スティーヴンズ
  The Emperor of Ice-Cream アイスクリームの皇帝
40 Stevens スティーヴンズ
  Disillusionment of Ten O'Clock 十時の幻滅
41 Stevens スティーヴンズ
  Sunday Morning 日曜の朝
42 Stevens スティーヴンズ
  Anecdote of the Jar 壺の奇談
43 Williams ウイリアムズ
  Pastoral 牧歌
44 Williams ウイリアムズ
  The Revelation 啓示
45 Williams ウイリアムズ
  The Widow's Lament... 寡婦の春の嘆き
46 Williams ウイリアムズ
  Spring and All 春など
47 Williams ウイリアムズ
  The Red Wheelbarrow 赤い手押し車
48 Williams ウイリアムズ
  Nantucket ナンタケット
49 Williams ウイリアムズ
  This is Just to Say ちょっとひと言
50 Pound パウンド
  The River-Merchant's Wife 川舟商人の妻-ある手紙
51 Pound パウンド
  The Jewel Stairs' Grievance 玉階の怨みごと
52 Pound パウンド
  In a Station of the Metro 地下鉄の駅で
53 Pound パウンド
  Hugh Selwyn Mauberley : IV ヒュー・セルウィン・モーバリー IV
54 Pound パウンド
  Hugh Selwyn Mauberley : V ヒュー・セルウィン・モーバリー V
55 H.D. H.D.
  Oread 山の精
56 H.D. H.D.
  Heat 暑さ
57 Jeffers ジェファーズ
  Hurt Hawks 傷ついた鷹
58 Moore ムーア
  The Fish 魚は
59 Moore ムーア
  Poetry 詩
60 Moore ムーア
  Silence 沈黙
61 T.S.Eliot T.S.エリオット
  Preludes 前奏曲集
62 T.S.Eliot T.S.エリオット
  Morning at the Window 窓辺の朝
63 Ransom ランソム
  Bells for John Whiteside's ジョン・ホワイトサイドの娘への弔鐘
64 Ransom ランソム
  Blue Girls 青い娘たち
65 Ransom ランソム
  Vision by Sweetwater スイートウォーターの幻想
66 Cummings カミングス
  ‘in just-’ 時まさに
67 Cummings カミングス
  ‘Buffalo Bill's’ バッファロー・ヒル
68 Cummings カミングス
  ‘the Cambridge ladies...’ 家具調度付きの魂に住む…
69 Cummings カミングス
  ‘next to of course god...’ むろん神さまの次にだが…
70 Cummings カミングス
  ‘my sweet old etcetera’ わが親愛なるうんぬん
71 Crane クレイン
  Chaplinesque チャップリン風に
72 Crane クレイン
  To Brooklyn Bridge ブルックリン橋に
73 Roethke レトキー
  Cuttings 挿し穂
74 Roethke レキシー
  My papa's Waltz 父さんのワルツ
75 Roethke レキシー
  Dolor 嘆き
76 Bishop ビショップ
  The Map 地図
77 Bishop ビショップ
  One Art ひとつの術
78 Berryman ベリマン
  The Dream Songs : 14 夢の歌
79 Lowell ローエル
  Skunk スカンクの時
80 Lowell ローエル
  For the Union Dead 北軍戦没者のために
81 Wilbur ウィルバー
  Still, Citizen Sparrow それでも,市民の雀よ
82 Simpson シンプソン
  After Midnight 真夜中を過ぎて
83 Bly ブライ
  a Man Writes to a Part of... 自分の一部への手紙
84 Creeley クリーリー
  The Rain 雨
85 Ginsberrg ギンズバーグ
  A Supermarket in Clifornia カリフォルニアのスーパー…
86 Ashbery アシュベリー
  The Young Prince... 若い王子と若い王女
87 Rich リッチ
  The Middle-aged 中年の人々
88 Snyder スナイダー
  December at Yase 十二月の八瀬
89 Snyder スナイダー
  The Snow on Saddle Mountain 鞍掛山の雪
90 Plath プラス
  Morning Song 朝の歌
91 〈national anthem〉 〈国歌〉
  Key : The Star-Spangled... キー 星ちりばめた旗
92 〈indian song〉 〈インディアンの歌〉
  Is This Real ? ほんものかしら
93 〈cowboy song〉 〈カウボーイ・ソング〉
  Blood on the Saddle 鞍は血だらけ
94 〈Negro spiritual〉 〈黒人霊歌〉
  Lay Dis Body Down このなきがらを葬る
95 〈nursery rhyme〉 〈ナーサリー・ライム〉
  ‘There was little girl’ とある小さな女の子
96 〈limerick〉 〈リメリック〉
  ‘There was an old man...’ ナンタケットのじいさん
97 〈children's verse〉 〈児童詩〉
  Field : Little Boy Blue フィールド ブルー坊や
98 〈nonsense〉 〈ノンセンス詩〉
  Burgess : The Purple Cow バージェス 紫の雌牛
99 〈humor〉 〈ユーモア詩〉
  Nash : Reflexions on Ice-Breaking ナッシュ 座の気分のほぐし方…
100 〈song from musical〉 〈ミュージカルの歌詞〉
  Hart : Falling in love... ハート 恋に恋して

補注
あとがき
詩人小伝

川本皓嗣『アメリカの詩を読む 』のサブテキスト代わりに。ディキンソンの詩集を探していたのだが、無かったのでこの本を借りたら、前書の詩人たちの詩が掲載されていて便利だった(編集に川本皓嗣が関わっていたので、まさにサブテストだったのだ)。それは川本皓嗣の本は詩の講義なので部分的に詩を掲載して解説するのに全体詩が出てないのだ(巻末に出てました)。それをこの本で確認するとより理解出来るようだ。他の詩も出ているし。やっぱディキンソンの死の捉え方とかカミングスの行分け詩は面白い。ホイットマンは改めて偉大だ。『百年の孤独』に通じるかも。

ポー「アナベル・リー」、ディキンソン「小鳥が歩道をやってきた」、カミングス「 時まさに」、ウィリアム・カーロス・ウイリアムズ「ちょっとひと言」、ギンズバーグ「カリフォルニアのスーパーマーケット」とか好きかな。


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