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ハコ人間ですかね

山崎ハコ『人間まがい』

2014年10月にデビュー40周年を迎える山崎ハコ、キャリア初期のスタジオ名作アルバムを初CD化。本作は、1979年に発表された通算5枚目のスタジオ・アルバム。『ちびまる子ちゃん』他でも紹介されてきた「呪い」を収録。

山崎ハコは、『ちびまる子ちゃん』で「呪い」が有名なのだが、今日は「きょうだい心中」を聴きたくなって、このアルバム。「呪い」も入ってますけど。

「きょうだい心中」も暗い歌だけど、元歌があって中上健次『枯木灘』の盆踊りの描写にこの歌の歌詞が引用されている。近松門左衛門の心中ものに近いような歌なので、実際にそうした事件があって書かれた伝承歌なのだと思う。

本来盆踊りで歌われたとすると死者を供養するスピリチュアル・ソングなわけです。「呪い」もスピリチャル・ソングと言えないこともない。アメリカではニーナ・シモンが歌った愛の呪(まじな)いの歌があるけど、あれなんかキリスト教以前のブードゥのスピリチュアルな世界なわけです。それがブルースに繋がりアメリカン・ポップスになっていく。

山崎ハコの歌もギターの弾き語りで、五木寛之『青春の門』で使用された、炭鉱町の歌を歌っています。

今日は深夜に鬱々と聴くアルバムの紹介でした。


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