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クリスマスがない世界のクリスマス映画なのか

『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』(2005/アメリカ)監督アンドリュー・アダムソン 出演ティルダ・スウィントン/リーアム・ニーソン(声の出演)/ジョージー・ヘンリー/スキャンダー・ケインズ/ウィリアム・モーズリー/アナ・ポップルウェル/ジェームズ・マカヴォイ/ジム・ブロードベント

解説/あらすじ
第二次世界大戦下の英国。田舎に疎開したペベンシー家の4人の子供たち。あるとき、末っ子のルーシーは大きな衣裳だんすの中に入り、雪に覆われた森の中に出てしまう。そこは、言葉を話す不思議な動物たちが暮らす“ナルニア”。偉大な王アスランが作った美しいこの国は、冷酷な白い魔女によって100年もの間冬の世界に閉じ込められていた…。

coco映画レビュアー

ミシェル・クオ『パトリックと本を読む』で殺人事件を起こしたパトリックとの読書会で最初に読むのが『ライオンと魔女と衣装箪笥』(ナルニア国物語)なので、気になって読書は時間がかかるので映画を観た。

4人の兄妹が神話世界に彷徨って活躍するファンタジー映画。これまで似たような物語は読んだり映画を観たりしたが「ナルニア国物語」は始めてだった。イギリスのファンタジーの元祖なのか?似たような話はあるが少年少女の兄妹を主人公にしたのが良かったのだろうか?感情移入しやすいキャラ設定だ。しっかり者の長男、理知的な長女。反抗心の強い次男、優しい心を持つ次女。バランスがいいのだ。

そして冷たい女王と包容力のあるライオン。この対立する構造だけど、冷たい女王はキリスト教以前の世界であり、ライオンのイメージは騎士道精神のイギリスのようだ。「アーサー王と円卓の騎士」の物語を踏まえているのは、ファンタジーのお約束みたいだから知らない物語でもないのだ。現在も繰り返される冒険活劇の基本のようなファンタジー。

その中でキャラ設定がしっかりしていて、映像も楽しめるので詰まらないということはない。クリスマスがない世界という始まりにちょっとわくわくしてしまった。

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