負け続けても希望は捨てない人々
『プレジデント』(2021年製作/115分/G/デンマーク・ノルウェー・アメリカ・イギリス合作)【監督】カミラ・ニールセン
数年前だったら軍事政権から民主化が実現したアフリカの明るい未来というドキュメンタリーになっていたと思うが、これが今の世界のリアルなんだろう。あらゆるところで民主化が実現しそうなのに、最後の最後で権力者の思いのままに支配されてしまう。
それでやっても無駄と思うかまた出直しだと思うかの違いだろうか?可能性としてはあるようなそういうドキュメンタリーの作りにはなっている。それはアフリカという地域だからだろうか?
例えばその前に観た『ヨーロッパ新世紀』はもう出口のない閉鎖されたナショナリズムが支配していた。日本では低得票率のしらけムードの中で衰退していく様を眺めるだけだ。なのになんでアフリカでは夢見ることが出来るのか?それ以上に酷い国だからだろうか?悪夢の世界しかないのである。今の日本も不正政治家が逮捕されずにいるのは同じだと思うが。軍事政権じゃないということぐらいか?ただそれも先は見えない状態である。
野党の党首が若くて実行力があるということかな。暴漢にも襲われてもまた立ち上がる勇気がある。国民の支持はあるのだ。もう一歩のような気がする。やはり日本よりは希望があるのだろうか?