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短歌レッスン5
テキスト穂村弘『短歌ください』、寺山修司『寺山修司全歌集』。短歌に近道はあるのか?迷わないための地図は必要だ。それが寺山修司『寺山修司全歌集』だと思った。でも、るるぶ的な穂村弘『短歌ください』で寄り道しているのかな?
今日は『寺山修司全歌集』を参考にしながら短歌を作っていこうと思う。穂村弘『短歌ください』でやっぱ十代の女の子の感性にはかなわないと思ってしまう。穂村弘の「意外性」は、そっちにあるような。
テーマは「眠り」
つむってもひかりが入ってくるのです。うすい瞼(まぶた)はお嫌いですか? (いさご・女・19歳)
全然わからん。「つむってもひかりがはいってくる」というのがポイントだという。「ひかり」は善だから悪(闇)に憧れはるけど、「ひかりがはいってくる」。その「うすい瞼」という他者にはどうでもいいものの自己愛性なのかな。それを守らなければというような。
これに対峙するには、寺山修司の短歌しかないような気がする。
海を知らぬ少女の前に麦藁帽子のわれは両手をひろげていたり 寺山修司
もしかした、この短歌の相聞歌だろうか?ひかりとは海を潜っていると感じるひかりではないだろうか。だから少女は泳げないと彼に言う。間接的に海を知らないという。そんな少女に両手を広げ受け止めると彼はいう。しかし、彼女は瞼を閉じたままそれを見ないで横たわっている。ただひかりが入ってくるだけなのだ。
眠っている少女の瞼影重ねわれは麦藁帽子を置き去り 宿仮
ストレートな中年男の体臭で穂村弘の目を見開かせたい。
船底の狭いフロアに雑魚寝して足の臭いを嗅ぎつつ眠る (新井密・男・60歳)
テーマ「家族」
吐いている父の背中を妻の手がさすりつづける月光の岸 (穂村弘)
やっぱ上手いね。
かぶと虫の糸張るつかのまよみがえる父の瞼は二重なりしや 寺山修司
「つかのまよみがえる父の瞼」とあるから彼には父がいないのであろう。二重なりしやの虚構性。幸福な理想の父親像。
母は言う父はお前を愛しくりかえすほど母の呪文に吾は呪われ 宿仮
自由題
ペガサスは私にはきっと優しくあなたのことは殺してくれる (冬野きりん・女・18歳)
もうなんか別世界に生きている人だ。ただここに呪いの言葉が入っているから、この短歌は呪術なのだ。架空のペガサスにかける決意。
蛮声をあげて九月の森に入れりハイネのために学をあざむき 寺山修司
これも呪術性の歌だった。森に入りハイネを崇めている。
死んだふり君のお祓いわれゾンビ10月の森われ一人泣く 宿仮
「うたの日」に猪木/馬場に投稿したけど、元の猪木の挽歌の改作だった。
アントニオ猪木の卍固め見て馬場は認めんと信じた頃 やどかり
アントニオ猪木の卍固め見て世界は一つと信じた頃 やどかり
撃沈でした。最初はこんなもん?最高点は、
少量のトマトサラダを盛り付ける馬場も猪木もいない世界で山田ペチカ
前半と後半の関係がわからないけど馬場も猪木もいないということで少量のトマトサラダなんだろうか?短歌にも二物仕立てというのがあるのかな?