アレックス・ボースマ(2023)『ホッキョククジラのボウ』(千葉茂樹訳)小学館
ホッキョククジラは、200年ほど生きる個体がいるらしい。
そのホッキョククジラのボウが、長いあいだ生きてきて体験した環境の変化を語る。
人間は、短い寿命のなかでしか身に迫った変化を考えられない。しかし、ホッキョククジラは200年生きる。じぶんたちの子孫がどうなってしまうか、じぶんの身だってどうなってしまうか。
人間だって、じぶんたちだけではなく、もっと長い目で地球のいきもの全体のことを考えて生きていかなければならない、と思わせられる。
巻末にホッキョククジラや、北極に生きるほかのいきものの解説がついている。