セルマ・ラーゲルレーヴ(2007)『ニルスのふしぎな旅上・下』(菱木晃子訳)福音館書店

最近、酒井以さんの絵や漫画でいろどられた版が出たので、読んでみようと思っていた本。
いわゆる「名作児童文学」を、本当に全然読まずにおとなになったのだなあと、改めて実感した。

原作を読もうと、調べて実際に手に取って、くじけそうになった。
分厚い。挿絵が渋い。重い。

これは、子どもが読むものなのか……? とりあえずもう本好きを自称するのはやめよう、と思ったが、やはり名作。
上下巻を一気に読んでしまった。

スウェーデンの地理や歴史、伝承に親しむことができるだけではなく、ニルスという少年が成長していく様をうかがうこともできる。
壮大な物語だった。
これが自国の物語だと、また親しみ度合いも変わってくるだろう。すこしうらやましい。

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