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ひとといるしあわせ

あさのあつこ(2018)「The MANZAI 十六歳の章」角川文庫
を読みました。

ひさしぶりに「ロミジュリ」と出会いました。ひさしぶりのきもちが動きました。
電車のなかで笑ってしまわないよう、くちびるをもぐもぐさせながら、電車のゆれとこころのゆれを共鳴させながら、漫才を聴くように一気に読み終わりました。

このシリーズを読んでいたとき、わたしは何歳だったのかよく覚えていません。でも語り手であるあゆむに共感しながら読んでいたことを覚えています。
わたしもひとりでいるのがすきです。小中学生のころは特に、周りに気が合うひとがおらず、ずっとひとりで本を読んでいました。そのうち、だれかといるよりひとりでぼんやりしていた方がこころが楽だと気が付いてしまい、とても内向きに育ってしまいました。
そんなわたしではありますが、久しぶりに「ロミジュリ」の掛け合いにふれ、あゆむの声をきき、ああわかる、と。あゆむはチーム・ロミジュリと触れ合うことでひとりでいる気楽さとだれかといる心地よさとを覚え、大きくなっていました。そこに再び共感できた自分になんだか感心してしまう自分がいました。

最近はなんだか疲れたなと感じることが多く、日々何も変わらない自分を抱えてずるずる日々を過ごしていたのですが、つかの間あたたかいきもちに包まれ、あらためて「ロミジュリ」のファンになってしまいました。

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