湾岸エリア初日の出チャレンジ!
新年あけましておめでとうございます!
本年もよろしくお願い致します!!
君たちはどこで初日の出を見るのか
さて、新年の挨拶も済んだところで本題に入ろう。
私は冬の太陽ガチ恋勢で、いつしか初日の出を見なければ新年を迎えた気になれない身体になっていた。
ブクロのタワマンに住んでいた頃は、東向き35階なので自宅から見える上に、マンション主催の初日の出ビューイベントがあり、マンションの最上階(のちにビューラウンジ)解放があったのだ。ここ6年、初日の出を見るのはeasyだったのだが、新居に引っ越してからは事情が変わった。
まず、マンション主催の初日の出ビューイベントがない。
初日の出が見られそうな共用スペースがあるのに解放がないだと!?と驚いたが、冷静になってみれば、池袋にいた時、周りのマンションは屋上を解放していなかった気がする。管理会社のサービスが良かっただけなのだ。
残念ながら、我が家からは初日の出は見れない。
では、どこで見よう。
よく行く海岸を初日の出ビューのために早朝から解放してくれるとのことだったので、お言葉に甘えてチャリで行こうと思ったのだが、いざ当日、風速7m/sの北風というなかなかの天候だった。
内陸的にはそれほどでもない風速かもしれないが、湾岸エリアは吹き曝しなので非常に寒いしチャリがまともに進まない。
海岸までの道は風よけが無く、予定通り到着するのが困難だと感じたのだ。
というか、初日の出の人気スポットとして紹介されていた。
お好きな人にはたまらない風景もあり、意外と遠方からも人が殺到するかもしれない。
そう思った私は、地元民しか行かないエリアへと向かうことにした。
午前6時半頃、東の空がうっすらと明るくなる中、私は自転車にまたがってマンションを出た。
その途端、地元民の若者達がチャリをこいで目の前を通り過ぎる。
「まだ間に合う?」とか言っていたので、初日の出勢だろう。
ついて行こうかと思ったが、恐らく、彼らが目指すのは私が諦めたスポットだ。
ここで判断を誤ってはいけない。
私は彼らとは反対側に自転車を走らせた。
その後、私が諦めたスポット方面に行くチャリンコ地元民とすれ違いまくった。
まだ暗くて寒いというのに元気な人が多い。
健康的な人が多くて、私は嬉しくなった。
酔っ払ったおじさんがその辺に落ちている池袋とは大違いだ。
しばらく走っていると、同じ目的地に向かうと思しきチャリンコ地元民と遭遇。信号待ちの時に聞いてみると、やはり初日の出が目当てとのこと。
このコースで初日の出が見られそうなスポットは三カ所。
手前から、①ヨットハーバー、②湾岸遊歩道、③最果ての湾岸公園だ。
③は行ったことがあるが、時間が足りないしそこそこ有名なスポットなので、人が多そうなので諦めた。
ひとまず、①に辿り着くと、大勢の地元民がカメラを構えていた。
先ほどお話をした地元民は、体力がないのでという理由でここに決めたようだ。
私もベストスポットを確保できたが、日の出までまだ時間がある。
地元の鳥(チャリンコ民)を追いかける
その時、近くにいたチャリンコ少年たちが言った。
「行けそう?」「時間ありそう」「行くか」
そう言って、颯爽と駆け出す若鳥(地元のチャリンコ少年)たち。
私もまだ体力が残っている。
ヨットと初日の出も美しいのだが、もっと広い海を拝みたい!
私も若鳥を追いかけて自転車を走らせた。
私は風になり、元気な若鳥に食らいつくように追いつき、彼らが導くままに海に向かおうとした。
私は、①③のスポットには行ったことがあるのだが、②には行ったことがない。どこからアクセスするか知らないのだ。
道に迷えば初日の出を逃す。これは賭けだった。
だが、赤信号が我々の行く手を阻む。
ルールを守って停止する若鳥たち。
私も止まろうとしたのだが、その目の前を、物凄い勢いで曲がっていった老い鳥(チャリンコおじいちゃん)がいた。
信号を渡らず、別のルートを走っていったのだ。
私は迷った。
このまま若鳥を追うか、老い鳥を追うか。
ベテランの風格の老い鳥に迷いはなかった。長年、この町を飛んで(チャリで走って)来たのだろう。
私は老い鳥に賭けることにした。
私も止まらず、信号の前で曲がった。
ぐんぐんと走る老い鳥。
速い。全速力でないと追いつけない。
一組の親子鳥(チャリンコファミリー)の脇をすれ違ったが、他には誰もいない。
本当にこっちなんだろうかと不安になる。だが、地図を見た限りでは行けなくはない……はず。
老い鳥の背中を見失わないように自転車を疾走させていると、海の匂いが濃くなり、橋梁を潜る道に出た。
ここだ!
湾岸の遊歩道にアクセスできた!
遊歩道には、既に地元民がたくさんいた。
老い鳥は手前のエリアで初日の出を見ることにしたようだが、私はもう少し奥に行こうと思って自転車を徐行させながらスポットを探した。
地元の老若男女が、ほどよく入り混じって初日の出を待っていたのが良かった。私のような、自転車爆走おひとり様も多かった。
私はいい感じに初日の出を拝めそうなところを見つけて、太陽が顔を出すのを待った。
近くには地元の若者がたくさんいて盛り上がっていた。
その光景は和やかなもので、私は心の中でニコニコしながら眺めていた。
そして、しばらくすると……
キターーーーー!!!
東京湾を明るく照らす初日の出!!
写真を撮る若者たち。私も、二礼二拍一礼ののち、パパラッチのごとく初日の出を撮っていた。
近くにいた若者たちは、遠方の仲間に初日の出の写真を送った後、LINE通話で「今から来いよw」とか言っていて微笑ましかった。
近くには無料(!?)の双眼鏡もあり、私が諦めた初日の出スポットの様子を眺めることができた。
そっと覗いてみると、やはり黒山の人だかり……。地元民スポットを選んで本当によかった……。
帰路では、やはり北風が強くてチャリでの前進が困難だった。
そんな中、朝日に照らされたヨットハーバーを撮り、鳶(鷹ではない)を眺め、高層ビルから覗く富士山を確認した。黒山の人だかりの方を選んでいたら富士山がバッチリ見られたので、そこだけは残念だった。
今まで甘やかされた環境で初日の出を眺めていたが、新年の早朝に自転車を走らせるのは気持ち良かったし、地元の健康的な人々を見られて元気が出た。
今年もいい年にできるように頑張ろうと思う。
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2024年もいろいろとお披露目できるよう頑張りたいので、引き続きご愛顧頂けると幸いである。