青瀬いさな

あおせいさなです。日々のあれこれin長崎

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最近の記事

スケキヨ

 顔がどぅるどぅるだ。某有名韓国通販のコスメを購入したら、個包装の顔パックが二枚も着いてきた。別の箱には正規サイズのアロエ洗顔料が付いてきてびっくりする。明日はおめかしをしなければならない日なので早速個包装パックのうちビタミンCを押し出しているほうを顔に貼った。  そしたらどぅるどぅるなのだ。つかんだ手の感触はもっちり水分たっぷり!なかんじで期待が高まったのだが、顔の上で徐々に下に滑っていく。あまりにもとろとろの美容液がたんまり含まれているのだろう。やっとこさ顔の正しい位置

    • わっとねーむ はういーと

       ケイトウ、という花の名前を初めて聞いたときは「毛糸に似ているからか」と疑わなかったけれど、最近は少し疑っている。どういう由来でその名前になったのだろう。久しぶりに見たケイトウはやっぱり毛糸に似ていて、ケイトウと呼ばれていた。でも名前を聞いても鮮やかな感動はなく、脳裏を「まさか毛糸に似ているからか」と疑念がよぎったあたりこれが大人になったということだろう。世を渡るのに知識を鵜呑みにしないのはこのネット社会で特に重要なスキルだから成長はめでたいけれど、脳みそいっぱいに「あなたト

      • 背中側、back、だもんねと考える一工程を漢字にして省く 

         いっこはお茶が入っていて、残りふたつは食洗機のなか。朝ご飯のお茶に使ったのと、さっきオムレツを作るのに卵を割り混ぜるのにカップを使ったのだ。  仕方が無いから職場で使っているマグ型のタンブラーに最近お気に入りの漢方入り生姜湯を作って飲んだ。飲みながら友達にもあげようとふわふわ考える。これはかなり美味しいし、冬に効く。  長い夏、短い秋が通り過ぎると常温の水に耐えられなくなってお湯を沸かし、お湯を沸かすならと茶葉を入れるようになってクオリティーおぶライフというヤツが上がってい

        • マカロンとシャクナゲ

           マカロンを潰して、スタッフ(作者)がおいしくいただいたそうだ。潰してみたかったらしい。  いま、わたしの目の前にふんわりと大きく咲くシャクナゲを見てそのエッセイを思い出した。濃いピンクと黄色、薄いピンクと黄色のシャクナゲは、昨日、よく行く花屋さんが豪勢に包んで下さったものだった。自分の誕生日だったから千円ほどで小さな花束を作って欲しいとお願いしたら、こんなにたくさんの花を使って花束にしてくれた。ゼラニウムの葉が良い香りを部屋に広げる。さわさわと緑を撫でると手が爽やかになる

          サニーサイドはかわいいけど、目玉焼きは冷静にぐろい。

           朝起きた瞬間、「たまご!」と思った。鼻先に卵の黄身の香りが掠めた気がしたのだ。卵を食べる夢でも見たかしらと記憶をたどるが、合コンに行く夢しか見ていなかった。合コンの食事に卵がいたのか。ちょうど昨日合コンに誘われたけれど、一ヶ月後だし場所はバーみたいなところだ。行ったことがある場所だけど、たぶん卵は出ないだろう。  家に卵はなかったけれど、もう朝ご飯は卵にするしかあるめぇ。  水を飲んで漢方を飲んで、仕方なし近所のコンビニに行った。そとに出ると爽やかな空気が私を迎えた、なんて

          サニーサイドはかわいいけど、目玉焼きは冷静にぐろい。

          チョコレートコスモス

           花屋でよく花を買うくせにあまり花に詳しくない。あんまり緑色の花は買わないのだけれど、なんとなく目が惹きつけられた。  たくさん花びらのついたその花を買った。  菊ではない。葉っぱが違う。  いつもは花の名前は調べない。だって名前で買ってきたわけではないし、またその花を見て買いたいと思った日が来れば花屋で指刺せばいい。オタク的活動をするときかプレゼントで花を買うときくらいしか名前が必要なときはないし、それは滅多にないことだった。  でも今日はめずらしくケチを乗り越えて二輪を

          チョコレートコスモス

          割れた卵は不可算名詞だ。

           後輩が卵をくれた。緑色のまるがたくさん描かれた卵、ヨッシーの卵だ。あまりゲームというものをせずに生きてきたのでヨッシーがこんな卵から生まれるのかと知って感心してしまった。てか恐竜だっけ、だから卵なのかな。こんなファンシーな卵から生まれるならきっとご陽気な子なんだろうな。  卵のことを考えていたらこの前四個入りの卵を買ってパックごと落とし、三個割ったことを思い出した。あれは悲しかった。いつもは六個入り、勢いあまっているときは十個入りを買う。でもそのとき私は倹約的になっていて、

          割れた卵は不可算名詞だ。

          甘酸っぱい香り

           秋だ。キンモクセイだ。どこもかしこも、外も中もキンモクセイだ。一時期キンモクセイを家の植木にする流行りがあったんだろう。実家の団地では五軒に一軒は橙色のあの花が植えられていて、それは強い香りを醸し出している。  わたしはこの香りがそう得意ではない。嫌いではないけれど、ちょっと、にがて。  でもキンモクセイの香りがそこら中でしていて思い出した。この間、すごい香りを嗅いだのだ。なんだっけ、あの記憶にダーツの針が刺さったような感覚、いつ。そう、あれだ。仕事でとある施設に行ったとき

          甘酸っぱい香り

          おくんち中日

           先週買ったフリルのような白い花はまだ健在で、思い出したかのように水を替えた。  毎日水を替えた方がいい説と毎日はやり過ぎな説と、いつも都合のいいほうを選ぶ。花による、きっと。それで私はその花ごとの最適を毎回調べるほど丁寧な生活は送れない。一度そんなことしてしまえば今後買う花たちに同じことが出来なかったら申し訳なくなる。  上げすぎては降りてこられないことを知っている。  花瓶の下からコースターを抜いた。  よく見たらびっくりするぐらい花と花瓶と、似合っていなかった。  

          おくんち中日

          ロキソニンたるや。

           ロキソニンの湿布はいつもあんまりにもスゥスゥして薄荷っぽいもんだから小さく切って使う。半分とか、四分の一とか。  でも今日は大盤振る舞いしてしまって、半分に切ったヤツを二枚とも右腕に貼ってしまった。結局一枚丸々右腕の肘から先にいる。ほぼ全面積隠れてそうなくらいスゥスゥしているけどほんとはけっこう地肌。  でも剥がして張り直したりなんかしない。なんかとりあえず痛々しくしておきたい。そうしないと浮かばれない部分の私が居る。  わたしは小さい頃から大豆ほどの痛みを大福くらい痛い

          ロキソニンたるや。

          【長崎】sima 麻辣咖喱

           そもそもに、こころがカスカスの砂漠だった。  ぽかりと穴があいた、というよりも、こころはあるのに干からびていたから、胸が痛かった。  眼球はねばついて床を睨めつけるばかりで、手足はキンキンに冷えていた。  こういうときはカレーだった。  でも、そんな贅沢が許される気がしなかった。  ぱさぱさの毛羽だった精神には、財布を開くことは月末の自分を苦しめる自傷にも思えたし、迷っているうちに職場から歩いて五分の自宅に着いてしまった。  一度座ると、難しい。  ものすごくカレーを食

          【長崎】sima 麻辣咖喱

          なおったん?

          これ無くして困ってる人いませんかー!!! なおったの? 治ったから「えいやっ!!」て捨てたん? ならいいんですー!!

          なおったん?

          心持ちセントバーナード

           何もしない、をするのにハマっている。  体勢はなんでもいい。座っててもいいし、横になっててもいい。ただ目は瞑らず、ぼぉっと虚空を見つめて、息を吸って吐く。  息を吸って吐く、を繰り返す。  ほんとは目を閉じてもいいのだけれど、そうすると十中八九寝てしまうから目は開けておく。  何もしない、だから、寝ることもしないようにする。  しいていうなら呼吸と、ちょっぴりの考え事だけする。ポンポン出た言葉を、そのまま空に放つ。  酸素がからだを巡っていく感覚が心地良い。  綺麗に呼

          心持ちセントバーナード

          【長崎】精霊流し

           お盆だ。  長崎のお盆は外から見るとけたたましく、まさか死者を弔う儀式なのかと疑いたくなるような賑やかさだ。  電飾のついた四mにも及ぶ精霊船が四車線塞いだ道路のまんなかを進む様子は圧巻だし、そのまわりでは爆竹が箱ごと燃やされている。船が進んだ後は霧のような煙と爆竹の滓だらけだ。それを清掃する深夜バイトまである。  かつては精霊船を海に流していたが、今では海辺に持っていくだけで、流し場と呼ばれる市が設置した集積場に集められる。そこで解体して、処分される。それが毎年八月一

          【長崎】精霊流し

          お灸でNight

           「にんにく灸?」  「にんにくのにおいする?」  父にきくと、父は自分の鼻先に銀色に光る灸を持っていき、それからわたしの鼻先にそれを無言で突きつけた。  嗅ぐ、がなんの匂いもしない。 「なんもにおいしないね」 「ね、なにがにんにくなのかね」  母と頷き合う。  わたしの自律神経が若干乱れたもので、母はそれを整えるべく色々な方法を模索してくれた。  結果、わたしが週末実家に帰ると迎えに来てくれた流れでドラッグストアに寄り、灸のコーナーに連れて行かれ、火を使わない灸を購入する

          ほんにゃらヘンリー

           唐突にひかりのなかに引きずり出される感覚。  厳密には夜はとっぷりと更けて少しも明るくなくて、強いて言うなら隣の病院の光がカーテンからうっすらと入り込む。  そんな夜の真ん中に、急に目が覚める。  動悸がする。  息が上がっているのがわかるから、すぐに腹式呼吸をしようと長く息を吸う。長く吐く。  自律神経が乱れ何度か動悸やめまいを起こした経験はいきなりの目覚めでも対応してくれた。  吸う。吐く。吸う。吐く。  ゆっくりと繰り返すと、また徐々に思考が遠ざかる。  忙しい八月の

          ほんにゃらヘンリー