春待ち ’25
九連休だ三連休だ、まだリハビリ期間だろ?とかやってるうちに早や一月も下旬。二十四節季は大寒を迎え、七十二候は款冬華(ふきのはなさく)。一番寒さが厳しい頃だけど、きっとどこかで雪の下からフキノトウが顔を出しているのだろう。
先週末、ナミンさんのコメントで思い出して、ずっと気になっていた「テルマ&ルイーズ」をようやく観た。'80年代かと思っていたら'91年の作品で、その年まだ東京にいた私は、広告批評に連載されていた淀川長治さんの映画評でこの映画が取り上げられていたのを覚えている。ナミンさんのご指摘通りブレイク前のブラッド・ピットがキラキラしていて、女性二人の道行きは抑圧された日常から抜け出した解放感に満ちている。(観ていて'67年の「俺たちに明日はない」や'69年の「明日に向かって撃て!」を思い出すのは私だけだろうか?)’66年型のサンダーバードがとてもクールで、お酒や煙草の扱いに時代を感じるけれど、一番のモチーフは残念ながら現代にも通じる重たいものだ。二人の駆る車がジャンプしたその先が、そうした憂いのない世界に繋がっていくといいなぁ…。
話しは変わるけれど、年末にX写真の冬休み宣言をしたものの、投稿しなければ当然反応もないのが何となくもの寂しくもあり、拙い写真でもアップすれば見て頂けるのが有り難くて、結局ポツポツと投稿を続けている。とは言え、(北海道の方とかには笑われそうだが)冬の撮影は寒さが厳しく、冬には冬のテーマがとは思いながら、既に蕾膨らみ花開いている暖かな地域の方々が羨ましくもある。撮影も四度目の冬ともなればネタもマンネリ化しがちで、今年もこの季節になりましたという報告もありだと思いながら、何より自分に新鮮な喜びがない。そんな中、今日はこの辺りかと目星をつけて出掛けたものの光がイマイチで方角を変えた先で、図らずも通ったことのない畦道を見つけた。写真に撮ってしまえば過去にも似たようなものがあった気もするが、ともかくそこが初めての場所だという事実が大事なのだ。高村光太郎も書いていたではないか「予約された結果を思ふことは卑しい」と。途絶えることもあるかもしれないけれど、今年も運を天に任せて、自分のワクワクを探しながらふらふらと彷徨っていくこととしよう。
ウルフムーンは下弦を過ぎて、来週の29日は旧正月(またお正月!)、月が替われば次の二十四節季は立春だ。春までもう一息!