見出し画像

RADIO FISH『WONDERLAND』がめっちゃ良い、という話

 テレ朝でアニソン総選挙やるぞ! と聞いて、今がチャンスなのではと思ったので、WONDERLANDがタイアップ曲として出来がいいのではという話を雑にダラダラと書いていきたいと思います。結構前の曲なので既出の話かもしれないけどユルシテ。

❖ ❖ ❖

 WONDERLANDがタイアップしてたのが『カミワザ・ワンダ』といういわゆるホビアニで、後半ED曲に採用。
 このアニメのための書き下ろし曲なんですけど、こうフワッと何となくアニメを意識してるような気がする……って感じじゃなく、しっかりとアニメ内の用語とかを歌詞に入れ込んでて、しっかりタイアップ曲としての役割を果たしてるわけなんですよ。特に後期OPがアニメの要素ほとんど無かったので余計に際立つ。(後期OPもあれはあれでアイドルソングとしては正解だと思うんですけど)
 ホビアニに関してちょっと説明すると、基本的にはおもちゃを売るためのアニメというか、アニメに出てきたアイテムとかをおもちゃにして売り出すというか、ともかく対象年齢が幼稚園~小学生ぐらいなんですよね(作品にもよる)。子供向けの作品なので、もっと分かりやすい歌詞にする事も出来たと思うんだけど、あえてそれをしない潔さ。RADIO FISHとしてのカラーをしっかりと残してるのだけれど、それは何を望まれて自分たちにタイアップしてきたのかというのをはっきりと理解しているからこそだと思うんですよね。そういうところだぞ私が沼に落ちたのは。
 というかそもそも子供向けアニメとタイアップって……と思ったのだけど、実はRADIO FISHって子供ウケが良い。IWGP FES(池袋で行われるイベント)とかでも親御さんが子供を連れてRADIO FISH見に来てたりするんですよね。それでPERFECT HUMANで子供が一緒に踊ったりしてる。そんな子供人気を見越してのタイアップだよなぁと。

 話がそれたので元に戻しますが、歌詞を見ると、最初の「WONDERLAND with you」から始まって、遠慮なく英語使ってたりするんですよね。昔よりかは英語を理解する子供達が増えてるとは思うんですけども、それでもやっぱり分かりやすさを重視するなら控えようとしがちなのでは。
 あとラップ部分はバンバン韻を踏んでたりするんですよ。それが子供たちに伝わるかというとどうなんだろうな……韻を踏む心地よさみたいなのは感じてもその凄さが伝わるのはもう少し成長してからのような気もする。(子供いないので偏見もあるかもだけど)
 そういう分かりやすさを重視した作り方を決して否定するわけではないのですよ。現に前期EDはそういう曲で、結果的に大人が聞いても楽しい曲に仕上がってて。
 で、それはそれでありだけれど、RADIO FISHはそうしなかった。
 子供向け作品って、制作側には必ずと言っていいほど『子供向けだからこそ本気で作る』というスタンスがあると思います。そんなスタンスをこの曲からも感じるんですよね。
 そしてそれと同時に、この曲がずっと愛される曲になって欲しいっていうのも感じるんですよ。子供の時に見てたアニメの曲をふと思い出したりするときってあるじゃないですか。ありますよね。
 子供達が成長した時にこの曲を思い出して、「あぁこういう意味だったんだ」ってその時に気付く……みたいな、仕掛け(っていう程でもないかもだけど)的なものを感じる。
 でも、だからと言っていつも通りというわけじゃないというか、いつもより歌詞がストレートな気もするんだよなぁ。確かに子供に寄ってる部分もあるって感じ。いや気のせいかもしれないけど。

 私が歌詞でめちゃくちゃ感動したところがあって、一番最初にSHINGOのハイトーンボイスで「WONDERLAND with you」って入るのがめちゃくちゃ印象的なんですけど、それが曲中に同じメロディで歌詞が「WANDA run with you」になってるところなんですよ。WANDA=ワンダっていうのはアニメで主人公の相棒を務めるキャラ(あるいはもう一人の主人公)で、最初は主人公の男の子と喧嘩したりもしつつ、共に成長していくキャラなんですけども。
 アニメのキャラと一緒に遊んだり暮らしたり、っていう想像をするのはきっと誰もが一度は通る道だと思うんですよ。大人からみれば「いやそんな事ないよ」ってなるけれど。
 だけど、彼らはそんな子供達の夢を否定しないんですよね。「WANDA run with you=君と一緒にワンダが走る」って、子供達の想像力を肯定する。それって何というか、すごく頼もしいなって思うわけです。アニメを見て、そのあとに流れる歌で肯定してくれるという事実に、ちょっとウルっと来てしまった。涙腺が弱い。

❖ ❖ ❖

 で、ここまでダラダラと文章を書いておいて、結論として言いたい事は「RADIO FISHはタイアップすると天才的な才能を発揮するのでは」という事なんですよね。
 ACUOとタイアップした『進化論』は、サビで

大きく息を吸い込んで
悪をも受け止め生き残れ

っていう天才的な歌詞を書いてるわけなんですけど。「大きく息を吸い込んで」っていうのはACUOの商品内容からのイメージされた文章だろうし、その後の「悪をも」っていうのはACUOと掛けてるのは明白だし、ホントこの歌詞死ぬほど好き。

 ということで、RADIO FISHにタイアップを任せるとすげぇもんが出来上がるので、各企業様、是非とも宜しくお願い致します。

 あとアニソン総選挙、もし票にあまりがありましたら、そちらも何卒。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集