(詩)グッドナイト・モーニング

夜明けの星たちはどこへゆく

まだ人影のない
駅のプラットホームから
列車にゆられかえってゆく
遠い銀河の彼方へと
かえってゆくから

星たちには
おはようがおやすみ
おやすみなさいがおはよう

暗黒の闇の中に
ふるえながら手さぐりで
肩寄せあう恋人たちのため
おはよう今夜は
雲ひとつない銀河日和だ

時は流れ
夜明け前そして
ひとつまたひとつ
恋人の胸にいだかれた
少女のほおに涙の粒が宿る時

ひとつまたひとつ
星たちは夜明け駅の改札へと急ぐ

おはよう、おやすみなさい

昨日のかなしみが
明日はよろこびへと
かえってゆくように

ゆうべのいとしさが
今日かなしみにたちむかう
わたしの糧となるように

おやすみ、そして
おはようございます


夜明けの星たちはどこへゆく

夜明け前の星たちが
銀河へとかえってゆく時に
走り去る列車の窓から見下ろす
この星のしずけさは
少女の涙のしずけさは

どんなしずけさだろ

涙にぬれた少女のほおに
やがて朝の光が差して

おやすみ朝

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