(詩)諦念
むずむず、こそばゆさに
目を覚ました
街の片隅、路上生活の
その幼い子どもは
自分の顔に
羽虫がとまっているのに気付いて
手で追っ払う
また別の虫が飛んで来て、とまり
また別の虫、また別の虫……
髪の毛、額、瞼、鼻、頬、唇、顎、耳……
ぶんぶんぶん、さっきの虫も舞い戻って来る
払えど、払えど、切りのないことに
やがて気付いたその子は
払うのを止め、ため息を吐く
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むずむず、こそばゆさに
目を覚ました
街の片隅、路上生活の
その幼い子どもは
自分の顔に
羽虫がとまっているのに気付いて
手で追っ払う
また別の虫が飛んで来て、とまり
また別の虫、また別の虫……
髪の毛、額、瞼、鼻、頬、唇、顎、耳……
ぶんぶんぶん、さっきの虫も舞い戻って来る
払えど、払えど、切りのないことに
やがて気付いたその子は
払うのを止め、ため息を吐く
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