(詩)後ろ髪引かれて

ありがとうね、ずっと
あたしのこと思っていてくれて
だって滅茶苦茶好き合った仲だったし
あたしたち、だから
そんなに簡単に忘れたり
諦められる訳ないよね

うん、わかってる
だってあんな別れ方だったから
ある日突然いきなりだったもんね
そりゃそうだよ
だからずっと思っていてくれて
ありがとう、本当にありがと

でもね十年一昔なんて言うでしょ
あれからもう十年
たったの十年？まだ十年？
でももう十年だよ
だから
うん、はっきり言っちゃうけどさ

ねえ、いい加減で
あたしのこと
もう忘れてくんないかなあ
そんなにいつまでも
めそめそしてないでさ

でなきゃあたしだって
新しい人生始めらんないじゃん
新しい命、新しい旅を
始められないから

もう忘れよう
うん、もうあたしのこと
忘れていいんだよ
世間には忘れるなんて
薄情なやつだな、
なんて言う人もいるけど
気にしない、気にしない

新しい明日のために
新しい人生と命のために
そして新しいあたしたちのために

明日はほほえもう
あたしたちも
笑い合おう
もうあなたの泣き顔は
見たくないから
あたし
あなたの笑顔が見たいから
あなたが笑ってくんなきゃ
だってあたしだって
笑えないでしょ？だから

明日はきっと
明日から、明日は
あなたも笑って下さい
あたしたち、ね
十年の歳月、引かれ続けた
後ろ髪を笑い顔でほどいて