(詩)白い雲が船の形で

白い船に憧れた雲が
船の形で浮かんでいるから
ついつい自分を海だと
錯覚した青い空は
港のつもりで
雲の船を見送っている

船の雲が水平線のつもりの
地平線の彼方へと消えてゆく時
別れを惜しんだ青空は
ついポロリと涙を零すんだな

夕暮れに通り雨が多いのは
そのせい

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