(詩)コスモス畑は枯れても

それぞれに
違う恋をしていそうな
コスモス畑のコスモス

風に揺れ
星空の下で誰を思う
それぞれの秋
それぞれの恋

それぞれに
想う人の方角を向いていそうな
コスモス畑のコスモス

恋するために生まれて来た
恋する人のために
咲いたのか可憐なる乙女の如く
たとえば、きみ

きみをコスモス畑に
連れて行きたかった
コスモス畑のまん中で
きみをつかまえたかった

やがて来る冬の中でも
ずっと抱きしめているよ、と
言いたかった
やがて色あせ
枯れてゆく時が来ても
きみを


コスモス畑は枯れても
きみのぬくもりは
今もこの腕に

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