第94回サンポート新鮮らくご会
クリスマスムード一色の中、今年最後のサンポート新鮮らくご会へ行ってまいりました。おそらく私は今年の落語会納めでございます。
この日、12月14日は元禄赤穂事件・討ち入りの日。というわけで、番組後半は忠臣蔵特集となっております。こういう企画が嬉しいですよね。落語はいつでも、時季のものが出来る。
「前説」立の家権八さん
プログラムには記載されていませんが、権八さんが落語教室・落語会情報・諸注意などを笑いを交えて伝えてくださいました。お得意の寄席文字で書かれた色紙のプレゼント企画も!こういうの良いですねえ。
耕亭幸ん喜さん『山号寺号』
開口一番は幸ん喜さんです。最近、サンポート新鮮らくご会メンバーがラジオ出演をして「なぞかけ」を行ったりしているというマクラから、お馴染みのネタへ。オリジナルの言葉遊びで会場を沸かせておりました。
東家さん生さん『六尺棒』
岡山からゲストのかたです。この会場の隣は高松駅。マリンライナーですぐ行き来できるので親近感がある土地ですね。さん生さんは声が良い!素晴らしく通る声で親子の滑稽なやり取りを楽しませていただきました。
ゆうとゆい『俗曲』
いつも思うのですが三味線とお唄が入るのと入らないのとでは、この会の雰囲気がかなり違うのですよね。今回も季節の曲で大いに華を添えていただきました。
家造亭艶九さん『塾の宿題』『うどん屋』
マクラでお得意の酔客とマスターのメタ的なやり取りが続いていて、なんだか様子が違うぞと思ったら、ネタを変更する艶九さん。独特のフラがあるからこういうのが成り立つんですよね。大爆笑でした。
酔亭藪太郎さん『淀五郎』
仲入り後はいよいよ忠臣蔵特集です。やっぱり芝居噺っていいですね。聴いている我々も最後の台詞を期待してしまうじゃないですか。そういう型を楽しむという行為の面白さをじっくり聴かせていただきました。
想呂家笑志さん『七段目』
自分の好きな噺を五つ挙げろと言われたらおそらく必ず入るであろう『七段目』を笑志さんがアクション満載で演じてくださいました。やっぱり武士の真似をしているシーンが似合っておられるなと。何度聴いても良い噺です。
春日家みっちさん『歌謡浪曲・元禄名槍譜 俵星玄蕃』
(口上 柱花米さん)
トリは今回の目玉と言われていた、みっちさんの歌謡浪曲です。三波春夫さんの曲ですね。私、この「俵星玄蕃」を流しながら行商をしている軽トラと出くわしたことがあるんですよ。で、「槍の玄蕃は仁王立ち」というフレーズをずーーっと覚えてた。いっぺんで心に刺さるパワーを持った曲なんですよね。今回みっちさんがそれを全編熱唱してくれたおかげで引っかかっていた思いが浄化されたように思いました。素晴らしかったです!
そんなわけで94回のサンポート新鮮らくご会も無事終了。今回は非常にバラエティーに富んでいて、いつも以上に時間の経つのが早かったように思います。サンポートメンバーの様々なカラーとそれを楽しめるお客様の信頼関係あってこそですね。
来年もよろしくお願いします!