青乃家

新作落語台本を書いております 第5回岩井コスモ証券presents上方落語台本大賞 佳作入賞

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笑いと哀しみの関係

年を取ると人の死に感情を揺さぶられることが多くなります。生前の人柄や活躍を知っている人が多くなるからでしょうね。あとひと月半で2024年も終わりますが、今年も多くの方が鬼籍に入られました。 鳥山明先生、楳図かずお先生、西田敏行さん、中尾彬さん、大山のぶ代さん、西田篤史さん、林家正楽師匠…。 こうやって書いていても、確実に自分の血肉となっている多くのものを与えて下さった方々ばかりで、感謝の気持ちと寂しい思いが募ってきます。 しかしですね、ここ数年で、訃報に対する感情も少し

    • 新作落語台本に必要なたった二つの法則

      まるで有料記事のような大仰なタイトルですがご安心下さい。無料で読めます。今年もまた落語協会の新作落語台本募集に落ちた私ですが、四年間くらい台本を書いてきて、どういうものを書けば正解なのか、段々とわかってきました。わかってきたけど、難しい。本日はそれをお伝えします。 落語台本も、書いて・失敗して・気付いて・反省しなければ書き手として成長しません(天才は別ですが)。なので、私が四年くらいかけて学んだことをお伝えすれば、一年くらいは新規参入の方の時間を短縮できるのではと思います。

      • 【改作落語】村上春樹初天神

        ※なぜか急ぎ足で「初天神」を演じる 父「おい、おっかあ、ちょっと羽織を出してくれ」 母「あら、どこかへお出かけかい?」 父「おう、天神様へ行こうと思ってな」 母「あら、今日はそういえば初天神だね。なら金坊も一緒に連れてっておやんなよ」 父「金坊は勘弁してくれよ」 母「勘弁してくれって、自分の子供でしょうに」 父「あいつは連れてくと、あれ買ってくれこれ買ってくれって、うるさくてしょうがねえんだ」 子「ねえねえ、初天神に行くんだって?ならおいらも連れてっておくれよう」 父「耳の

        • 丸亀とは丸亀市のことである

          今回はボヤキ記事を書きます。ちょっと今さら感がありますし、対象のお店のファンの方にはやや不愉快な内容かもしれません。けど、今回限りなのでご容赦ください。もう、タイトルでおわかりですよね。 そう、丸亀製麺問題です。 ご存知の方が多いとは思うのですが、丸亀製麺は四国・香川県の丸亀市とは関係がありません。トリドールという加古川発祥の会社が起源です。創業者さんの父親が坂出市の出身で、幼少時に香川のうどん文化に親しんだので、香川の地名にあやかって「丸亀製麺」と名付けたそうです。

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          四国水族館でまったり

          四国水族館。四国の玄関口に2020年オープンした新しい水族館です。 なにしろここはザ・地元。もう何度も行っておりますので新鮮味はあまり…と思わせておいて、斬新な企画展を割とやるんですよね。 以前は『ムー』と組んで企画展をやっておりました。マニアック。 そして今回はこれ!ニッカリ青江プレミアムキャッスルに合わせた企画展。以前の公開時にもやっていたそうなので、期待通りといった感じです。 さっそくニッカリさかな展です。刀のレプリカや、お馴染みの石灯籠をはじめ、うどんや団扇ま

          四国水族館でまったり

          ニッカリ青江プレミアムキャッスル

          『刀剣乱舞』というゲームがあります。実在する刀剣をモチーフにした「刀剣男士」が活躍する主に女性向けのゲームで、もうかなり前から人気爆発しております。その「刀剣男士」の一振りが、地元・丸亀にあるんですね。 非常に興味深い伝説を持つ名刀です。これが丸亀京極家に受け継がれていたわけですが、戦後にその手を離れてしまっていたところを、地元ゆかりの品ということで市が予算を計上して購入したそうです。 現在は丸亀城敷地内の資料館に収められております。以前、丸亀に戻ってきたニッカリ青江が公

          ニッカリ青江プレミアムキャッスル

          【新作落語】コンビニふくろう

          伊藤「店長、お疲れ様でーす」 店長「伊藤くんお疲れ様。悪いね、急に深夜勤の交代に来てもらって」 伊藤「別にいいですけど、それより店長、ゴミ箱の掃除してくださいよ。あのコンビニ不潔だってまた言われますよ」 店長「ああ、すまんすまん、つい忘れる」 伊藤「もう、僕が片付けますから、店長は上がってください。何か用事あるんでしょ?」 店長「用事はある。君にある」 伊藤「僕に?これからシフト入るんですけど」 店長「だからそのシフトの間にね、頼み事があるの」 伊藤「なんすか?もう発注ミスの

          【新作落語】コンビニふくろう

          寄席文字のわたし

          「寄席文字」をご存知でしょうか?独特の太く力強い筆致で書かれた字のことです。寄席の看板や高座の「めくり」(出演者名の書かれた札が綴られたもの)で使用されます。実物は見たことがなくても、「笑点」のオープニングなどでお馴染みではないでしょうか。 隙間が最小限になるよう書かれているのは、「大入り満員になるように」という願いが込められているからだそうです。商売繁盛のゲン担ぎもあるのでしょう。とにかく、縁起が良い書体です。 アマチュアで落語をされる方々にもこの「寄席文字」を書くのが

          寄席文字のわたし

          第25回高松国分寺寄席

          ここんとこ忙しくて落語会はご無沙汰だったのですが、行ってきました入船亭扇辰師匠をお迎えしての第25回高松国分寺寄席!すごく楽しみにしていたのですが、期待以上の大満足な内容でございましたよ。 扇辰師匠が中トリと大トリで二席、その前を地元のアマチュアさんが務めるというおなじみの構成。二年前に初めて国分寺寄席に訪れた記憶も蘇ってきますね。当日のチラシで扇辰師匠以外の方々の演目がわかります。 どれどれ…。えーと…。 エエエエー! (゚д゚) や、藪太郎さん開口一番で「有馬小便」

          第25回高松国分寺寄席

          『柳家花緑 都道府県落語 自薦集』読了

          藤井青銅著『柳家花緑 都道府県落語 自薦集』を読みました。これは待ちに待っていた本なんですよね。落語家の柳家花緑師匠と放送作家の藤井青銅氏がタッグを組んで、「47都道府県全てのご当地落語を創ろう」という壮大なプロジェクトが行われており、そのテキスト版です。 企画は2012年からスタートしており、現在29ヶ所の都道府県落語を創作・実演してプロジェクトは進行中です。今回はその中で選りすぐりの10篇が掲載されております。なんといっても私の在住地、香川県を舞台にした『時穴源内』とい

          『柳家花緑 都道府県落語 自薦集』読了

          note創作大賞2024・中間選考結果が発表されました

          私も初応募しておりましたnote創作大賞の中間選考結果が発表されました。 結果は…。 残念、中間選考通過ならず、でした  (>_<) まあ、応募数52750の中から約300しか通過しないのだから、これは本当に狭き門です。通過された方々、おめでとうございます! 私の応募作はちょっと小説にしては分量が足りないし、オールカテゴリ部門にしては写真と組み合わせたのみで独自性が薄かったかもしれませんね。 しかし、当落の感想よりも、ここでしっかりお伝えせねばならないことがあります

          note創作大賞2024・中間選考結果が発表されました

          『あかね噺』13巻の内容がアツい

          週刊少年ジャンプで連載中の『あかね噺』が好調です。最新の13巻では主人公の兄弟子が真打昇進試験に挑むのですが、この内容が非常にアツい。かなりの評判になっています。 脇キャラの活躍って人気少年漫画の条件なんですよね。内容によっては主人公の戦いよりワクワクします。ネタバレしたくないので他の漫画で例えると…。 ラオウVSトキ ウォーズマンVSバッファローマン 大豪院邪鬼VS聖紆麈 シーザーVSワムウ 蔵馬VS鴉 左之助VS安慈 カスケードVSピーターⅡ 愚地克己V

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          【新作落語】『もしも目黒の面積が北海道と同じくらいだったら』

          ※ 第4回目黒区 新作落語コンテスト お題「もしも目黒の◯◯が◯◯だったら」で書いた噺です。 店長「はい、いらっしゃい」 学生「あ、ええと、カツ丼の特上を一つ」 店長「はい、カツ丼、特上一丁!」 学生「……(落ち着かない)」 店長「兄ちゃん、受験生?」 学生「あ、はい!そうです」 店長「地方から出てきたの?」 学生「そうです。東京、初めてなもので…」 店長「そうかあ。じゃあ、うちのカツ丼食べて、受験に勝って貰わねえとな!」 学生「はい、ありがとうございます!やっぱり受験の前

          【新作落語】『もしも目黒の面積が北海道と同じくらいだったら』

          古典落語「好き」「嫌い」の傾向

          落語の演目についてXでちょっとした話題になっています。 こういうデータ、面白いですね。もちろん調査の仕方によって違うでしょうし、「嫌い」にランキングされたからといって、その噺が悪いとかつまらないということでは無いと思います。基本的には、演者さんによるものだと思いますし、どの噺にもたくさんの魅力があります。 しかし、台本書きとしてはこういうデータは何かしらの役に立てたいものです。「好き」「嫌い」からどういう傾向が見えてくるでしょうか…? 【好き】 ・愉快なストーリー ・賑

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          ナガノ展 in タオル美術館

          『ちいかわ』のナガノ先生の展覧会が今治市のタオル美術館で開催されているので行ってきました。四国での開催はしばらくなさそうだし、タオル美術館も一度見たかったのでちょっと足を伸ばしても行く価値があるかなと。 今治市の市街地よりはちょっと南の山の中にあります。車でないとアクセスは厳しいですね。お盆だったので駐車場はほぼ満杯。でも入場制限にはなっておらず、予約しなくても見学は可能でした。 常設展示を一通り見た最深部がナガノ展の会場のようです。このようにタオル製造の工程もめちゃデカ

          ナガノ展 in タオル美術館

          サイト「香川人」で紹介されました

          香川の魅力発信サイト「香川人」にてわたくし青乃家が「落語台本書き」として紹介されました。運営は高松市に本社を置く印刷・出版会社「美巧社」様です。 イメージキャラクターの「ゆかりん」がかわいいですね。香川県にまつわる様々な人・場所・イベントなどがたくさん紹介されている素敵なサイトです。ここで「香川ゆかりの人」に加えていただいたのですよ。 各界で活躍なさっているそうそうたる面々の中に入れていただいて大変光栄です。担当者さんがXで私を見つけてくださって、声をかけてくださいました

          サイト「香川人」で紹介されました