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ナガノ展 in タオル美術館


『ちいかわ』のナガノ先生の展覧会が今治市のタオル美術館で開催されているので行ってきました。四国での開催はしばらくなさそうだし、タオル美術館も一度見たかったのでちょっと足を伸ばしても行く価値があるかなと。


今治市の市街地よりはちょっと南の山の中にあります。車でないとアクセスは厳しいですね。お盆だったので駐車場はほぼ満杯。でも入場制限にはなっておらず、予約しなくても見学は可能でした。


常設展示を一通り見た最深部がナガノ展の会場のようです。このようにタオル製造の工程もめちゃデカ機械でそのままで再現してくれております。


しかし工場ではなくここはあくまで美術館。



ムーミンのコーナーやキャシー中島さんのキルト作品の展示が常設で見られます。これムーミン好きにはたまらないと思いますし、キャシーさんはスケールの大きい作品が多くて圧倒されますね。


さていよいよナガノ展です。


子供達は私が単行本を読ませて洗脳したのですっかり「ちいかわフリーク」なのですが、妻は全く興味ナシ。なのにお酒飲む私のためにドライバーまでさせて申し訳ないなと思いつつ…。


一歩踏み入れば






ナガノワールドに



大はしゃぎの昭和生まれおっさん




すまぬすまぬ。なにしろ盛りだくさんの展示だったもので。もし近くでナガノ展が開催されて、嫌いでなければお勧めです。特に原画の数がハンパないので見ごたえがあります。そんなわけでオヤジが一番大満足のナガノ展でした。

…最後に、ちょっと物書きに関わることを記しておくと、ちいかわおよびナガノ先生の作品って、かわいいとかハードだとか様々に評されてますが、私が一番特徴的だなと思っているのは…。

固有名詞がバンバン出てくること。


代表的なのが「チャルメラ」ですが、実在の商品や歌などが作中世界に登場するんですよね。ありがちなタイアップではなく、ナガノ先生が御自身のセンスで自然にネタにするのです。

これは今まであまり無かった作風かもしれません。普通は固有名詞を避けて世界観を維持したり、名称をちょっと変えて扱ったりします。けど、ナガノワールドはそのままなんですよね。

大ヒットしている小説の成瀬シリーズも同様です。「西武大津店」とか「ガリガリ君」とか固有名詞が次々に出てきます。そのことに躊躇いがない。

なぜだろうか?

これは「イメージを限定する」「そのうち古くなってしまう」「知らないとわからない」という固有名詞の弱点よりも、「ダイレクトに読者の共感を得られる」というスピードが重視されているからではないかと私は思います。

小説でも台本でも何でも、固有名詞を出すのはなかなか難しいし勇気が要ることです。けど、時代は抽象化よりも具体化に流れている。それだけ「面白さ」にたどり着くための速度が求められているということを、いつも念頭に置いておきたいなと感じております。


あ、ちなみに、例の美術館巡りカードもGETしましたよ。愛媛初です♪