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SATCで学べるのは恋愛のこと…ではない

言わずと知れた大ヒット海外ドラマシリーズ
「セックスアンドザシティ」の中で私が「神回」と
思うエピソードについて
まだまだ勝手に語ってみたいと思う。

シーズン2 第16話 セックスの採点表

シャーロットがセックスの最中、男が寝てしまった。
「私ってセックス下手なの?」とショックを受け
悩む。

サマンサはゲイのカップルから
「3人でしない?」と誘われていた。
「私ってゲイからもお誘いを受けるほど魅力があるのよね」と
自信満々。
だけど、いざとなるとゲイの二人は
「やっぱ女とはできなぁい」と言い拒否されてしまう。

ミランダは男運が悪いので、
運気を上げようと、寝室のシーツを変える。

そしてキャリーはというと
町で偶然出会ったワケあり風のイケメンと
デートを重ねる。
彼はアルコール依存症で、治療中の身だったのだが
結局今度はセックス依存症にさせてしまう。


4人は、シャーロットが予約しておいた
タンドリーセックスワークショップという怪しい
勉強会に参加することになる。
その甲斐あって(?)か、シャーロットの相手の男は
セックス中に寝てしまうことはなくなった。


…という内容です。

これだけでもすごくないですか?
一つ一つの内容が濃すぎる!
このドラマのすごいところは、1話たった二十数分の中に
これだけの濃いエピソードが詰め込まれているところです。
ネタの数がすごい。だからテンポがいい。間延びは皆無。
そしてすべてがおもしろい。
今回のミランダはちと地味だけど、
いつも4人それぞれの持ち味を生かしたセックスに関する
エピソードが本当にうまい具合に1話の中で組み立てられているんですよね。いや~本当にすごい。ストーリー作りの勉強になる。
日本のドラマでも、たまにこのスタイルを真似て
3人~4人の違うタイプの女子たちが
恋愛についてカフェとかで明け透けに語り合う…というものが
あるけど、それとは全然違う。切れ味が違う。

30分のテレビドラマなら、もしマンガに換算すれば
24ページの読みきり、または一話完結といったところだろう。

たった24ページの中に、これだけのちゃんとそれぞれに
落ちのあるエピソードがうまいこと詰め込まれてるって驚異的ですよ。
普通なら、キャリーのエピソードだけで
終わるところ。

ドラマでもマンガでも、なんかつまらんな~
退屈だな~という場合、圧倒的にエピソード不足、ネタ不足なのだ。
尺をオーバーするほどのネタを用意して詰め込め!
そうすれば自然とテンポがよくなる!(たぶん)

まったく共感できないんだけど…

しかし内容は、はっきり言って、キャリー、ミランダ、シャーロット、サマンサの登場人物の発言や行動の、どれも共感できない。
真似しちゃダメ!なこともいっぱいしてる。

だけど、そんなことはどうでもいいのだ。
「女性向きの物語は共感がもっとも重要」だとか言ってるから
いつまでたっても日本の恋愛ドラマは今一つおもしろくないのだ。

(この時点では)誰もお手本になるような恋愛はしていないし
みんなすごく自分勝手。
でも「かわいそう」な女性はいないし、みんな強い。受け身ではない。
被害者にはならない。
だからみんな魅力的だし、素敵だし、めっちゃ好きになってしまう。
なにこれ、なんでこんなにおもしろいの。

脇役もすごくおもしろい。サマンサのお相手のゲイカップルも素敵すぎるし(笑)
タンドリーセックスワークショップのシーンなんて何回見ても
爆笑ものです(笑)。

エロくない

タイトルも「セックス」が堂々とついてるし、
エピソードはほぼすべてセックスにまつわる内容なのに、
エロくない…。
そう、こんだけセックスセックス言うといて、
ぜんっぜん、なにひとつ、エロくないんですよ、このドラマ!(笑)(笑)
なのにお下品というわけでは決してない。
(男性向けの場合、エロくてコメディだとお下品な方向へ
行っちゃうけど)


特にサマンサは象徴的で、セックス大好きでいつでも
男とやりたい!と言うてるのにエロいというわけではない。
思いっきりセクシーなんだけど、自信満々すぎて
大抵の男は太刀打ちできない、と逃げてしまうんじゃないかな(笑)。

で、それがきっといいところ。
真にセクシーな女性とはこれくらい自己肯定感に
あふれていて、これくらい自立してるんだよ。
(やりすぎだけど…)



私も誰も共感できないような突き抜けたマンガを
描いてみたい…。

サマンサのようなキャラクターを描いてみたい…。


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