見逃せない波が再び:インターネットからAIまで──技術革新の波に学ぶ
私は、若い方のように軽快にプログラミングはできませんが、スマホどころかパソコンもインターネットすら存在しなかった時代からIT業界に身を置いてきました。この30年で、ITの大きな波に乗れた人、乗りきれず遠くの島に取り残されてしまった人、さまざまな企業の姿をリアルタイムで見てきました。そんな私が経験してきた大きなIT革新の波をいくつかご紹介します。
① インターネットの登場
いま話すと笑われるかもしれませんが、インターネットが世に出た当初、20代の私は、「ホームページ」という言葉を初めて耳にした時、「何のこと?」と思いました。本や話を通じて何度も「インターネット」という概念を聞いてはみるのですが、その意味が全くわからなかったのです。
② スマートフォンの登場
スマートフォン、特にiPhoneを初めて目にした時のことは、今でも鮮明に覚えています。当時、一緒に仕事をしていた新しもの好きなモンゴル出身の社長が、オフィスに飛び込んできて、「これ、すごいよ!」と興奮気味に液晶画面を私の目の前に突き出しました。けれどその画面は彼の手汗でべとべとになっていて、私は思わず顔をそむけ、内心「ないない、携帯で十分じゃないか」と思い、彼が喜び勇んでみんなに見せて回る姿を、苦笑しながら見ていました。
③ YouTubeなど新たな情報発信の場の登場
実は、YouTubeが登場した時、「これは何十年に一度の波かもしれない」とひそかに感じていました。当時、初期のヒカキンさんなどの動画をよく見ていましたし、自分でも真似て動画を編集し、アップしてみたりもしていたんです。しかし、その波が今のように大きくなるとは想像もできず、日々の忙しさに流されて、投稿をやめてしまいました。「あの時、本気で続けていれば…」と、今になって思います。
そして、今、AIの時代
そして今、AIにも同じ大きな波の気配を感じています。AIの進化は、私たちのビジネスや生活に新たな可能性をもたらしつつあります。過去に乗りきれなかった波もあれば、その時の状況で見過ごした波もありますが、AIの波は、私にとって4度目の正直!?として、真剣に向き合いたいと感じています。
これまで、中小企業がIT活用や、デジタル基盤を構築したりするには、IT技術のハードルが高くて、自分のやりたいこととIT活用がうまくマッチしないケースも多かったのではないでしょうか。
実は自分もIT活用の支援をする中で、彼らが自分たちのビジネスに合わせて自分でコントロールできるような環境にならないと、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現などできないのではないか・・・と感じてきました。
AIの発展とともに、ビジネスの変化にも柔軟に対応できる未来が見えてきた
しかし、AIが発展することで、ITの複雑な部分ではなく、業務そのものに集中できるようになり、ビジネスの変化にも柔軟に対応できる未来が来るのではないかと期待しています。
将来「早く使ってみればよかった」にならないために
将来、『もっと早く使っていれば、あの苦労は何だったのか』と後悔しないために、今まさにAIの進化がもたらす新たな可能性に目を向けるべき時期です。AIは『第3の軸』であり、その活用次第で驚異的な成果を生み出す可能性を秘めています。
しかし、まだ『AIなんて本当に役に立つのか?』という疑問の声も多く聞かれます。過渡期にある今だからこそ、AIが実際のビジネスにどのように役立つのかをしっかりと研究し、その力を引き出していくことが大切であると考えます。
AIは、従来技術やコストの壁で諦めていたことを簡単に実現できるからこそ、今こそビジネスに活かすべき存在です。AIの可能性を見逃さず、未来の価値を共に築いていきましょう。