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もう一冊のソースの本(A little red book about source 著者:Stefan Merckelbach)から引用してソース原理を理解してみよう

Source Principle(ソース原理)はどこから来たのだろう?
きっと、世界の成立と同じくらい古くから存在しているものだろう。ソース原理はnatural orderであり、自然界の法則といっても過言ではない。
natural orderとは、水が高いところから低い場所へ流れるようなもの。
(提唱者であるpeter koenigピーターカーニックは遠慮気味に、自然界の法則と言い切ってしまうと反証の余地がないので原理(principle)に留めておこうと言っていますが)

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Sourceとは、何かを率先して行いそれによって何かのアイデアのソース(源)となっている人のことです。
進路を決める、仕事を探す、起業する、特別なディナーを計画するなど、私たちは常にinitiative(率先して行動する姿勢)をとっています。

丁寧に紐解いていくと、そもそもSourceとなる以前にアイデア直感ひらめきがあったと解釈できます。私がinitiativeを握ったのではなく、アイデアが浮かび、直感が起こり、突然ひらめきが生まれた結果、initiativeが始まったのです。
アイデアはギフトです。私のアイデア、私の直感、私のひらめきのように見えるかもしれません。
ある意味では、私がその贈り物を自分のものにしたと言えますが……。

ピーター・カーニックは、ある人がアイデアや直感、ひらめきを歓迎し、それを実現するためにinitiativeやリスクを取り始めるとき、その人はcreative fieldを作っていると説明します。creative fieldとは、initiativeがプロジェクト、企業、家庭、機能、関係に発展する状況です。creative fieldには独自の形状と境界線があり、それはSourceがinitiativeの中で見極めたビジョンと価値観に由来します。

また、Sourceになるためには自分でアイデアを生み出す必要はなく誰かのアイデアでも良いという事も付け加えておきます。

幸いなことに、アイデアを受け取った人にはそのアイデア自体がギフトであるのですが、もう一つのギフトとして、率先して行動するためのエネルギーが与えられます。ピーター・カーニックが "source channel "と呼ぶ伝達経路は、アイデアを現実のものにするために必要な上昇気流を流しているかのようです。このエネルギーは、その人の心の奥底から湧き上がり、その人の強みに火をつけ行動する能力を満たします。

Sourceの役割は、主に行動を起こすことであると明確に定義されています。Sourceは、自分のアイデアを前にして麻痺してしまうのではなく、自分のinitiativeを実現するために行動を起こします。古代ギリシャでは、このタスクを「エルゴン」と呼んでいました。エルゴンとはアウトプットにつながる仕事、行動、行為を意味しています。それは、詩人や画家の芸術作品のようなものです。Sourceにとってのエルゴンは、実行経路(作品)であり、作品の結果(出力)でもある。

この仕事、エルゴンとは具体的に以下のようなものです。
「Sourceは、アイデアやビジョンを得て、それを実現するためにinitiativeやリスクを取り、アイデアを具体化するための次のステップを決定するが、常に自分自身が考える価値観やビジョンを尊重する」

また、EgoをSourceと勘違いするという事に注意しなければなりません。
私たちが遭遇する病理は、Sourceの役割をやりすぎてしまうことです。
Sourceの役割を責任としてではなく、egoを膨らませるものとして見てしまうと言えます。
逆説的ですが、Sourceが「多すぎる」人は、その行動を通してSourceの責任を果たせないことになります。自分のプロジェクトに貢献するのではなく、自分の個人的な欲望のためにプロジェクトを利用し、自分のアジェンダのためにプロジェクトを利用するのです。
これは結局、間違ったモーターを使ってSourceの役割を果たそうとしています。気取らないがパワフルな太陽光発電の効率の良いSourceの代わりに、Egoのガソリンを大量に消費する燃焼エンジンを取り付けています。


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以下青野所感

水が高きから低きに流れるように
高いところから地面に重力で物が落ちるように

ソース原理は営みを的確に言い表しています。

アイデアを受け取り、それを出現させようとリスクを承知で動き出すと、周りには幸運が次々と起こりだします。意気投合するメンバーと出会えたり、リソースが勝手に集まってきたり。

一方で(自分では見分けがつかない)アイデアを受け取ったと思っていたけど、それがEgoからきているものでアイデアじゃなかった場合、周りには幸運ではなく小さなトラブルばかりが起こります。
旧パラダイムのいわゆる「マネジメント論」においては、この小さな問題を対処していくため発達した学問だと解釈しています。

ともすると……立派な人間は困難を乗り越えられる人だ!という価値観を持っていませんか?

困難を乗り越えられる=マネジメント論を前提に語っており、これはアイデアではなくEgoと繋がりやすいです。

じゃあどうすればアイデアを受け取れるの?
という疑問が出てきますよね。その答えの一つが【Money Work】です。
Money Work マネーワークはピーター・カーニックが主催していた、意味・出来事の書き換えワークです。
人間は、自分の感情を無意識におカネに投影しがちです。
例えば、宝くじさえ当たれば……なんて考えてしまいがちですよね。
他人に感情を投影すると、トラブルになって自分も損をするので抑制が効くのですが、オカネには簡単に感情を投影しがちです。
自分は無意識にこのような意味付けをしがちだ。という領域を客観視することで、Egoに等身大になってもらい、アイデアを受け取りやすくする。というのがMoney Workです。

ソース原理、とてもおもしろいですよね。
次回はもう少し具体例を引き合いに出してソース原理に迫ってみたいと思います。


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2022年の夏
英治出版さんから我々の本が出ます。
Tom Nixon著 "Work With Source"を日本語訳した書籍です。
"Work With Source"は、Peter Koenigが提唱するSource Principleに基づいた、ニューパラダイムの組織論を取り扱っています。

そんな、Source Principleに関する書籍 "Work With Source" について、第1章〜第3章の特別先行ダウンロードを始めました。
もちろん無料です。


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