見出し画像

人間の可能性を解き放つ管理会計を企業にインストールする為に、まずは財務会計を図で理解しよう

私が一貫してこのnoteで伝えている事はコチラ


・売上ではなく利益、利益ではなくキャッシュが増えたかどうか?が重要
・自由になるために会計はリアルタイム(毎日)でやりましょう
・財務会計(税務署に出すもの)では経営判断は不可能
・管理会計をインストールしてスタッフ全員で定点観測しよう
・経営はスタッフに努力を強いるものでは長続きしない、デザインが大事

この中でも、会計が与える影響は大きいです。

皮肉な話ですが、オカネを気にせず経営したいのであれば、きちんとオカネの出入を追い続けてください。というのが世の中の真理かな~と。


ちょっと質問
大企業のように、資本金が何十億円とある企業であればオカネを気にせず経営できます(とりあえずは)、これは何故でしょう?


答えられますか?シンプルな答えです


・売上ではなく利益、利益ではなくキャッシュが増えたかどうか?が重要
という、私が伝えたい事がまさに答えです。

お財布の中にオカネが入っているイメージで考えると分かりやすいです。家を出る時に財布の中に1万円入っていた人と、5万円入っていた人がいたとして、その二人が同じように遊園地で遊んだとして、どっちがオカネを気にせずに遊べますか?

こんな感じで答えをイメージできますよね?

起業する時の資本金は財布の中身です。多ければ多いほど自由に活動できます。資本金1円から起業できる時代ですが、会社設立で10万円以上は費用がかかるので(登記費用など)、財布の中身1円で10万円の会社を創ったら、創った瞬間債務超過です。マイナス10万円。


話はガラっと変わりますが……。みんな大好き損益計算書

経営者で損益計算書だけは読める。という人は多いのではないでしょうか?

私はこの損益計算書だけ読める!という状況が、皆さんをオカネの奴隷にしていると確信しています。

・損益計算書すら読まない
・会社のオカネを流れを一撃で理解できるもの

このどちらかを手に入れないと非常にキケンです。何故か?


先ほどの会社を資本金1円で設立した事例。これを例に取ります。設立した瞬間の状況です。

みんな大好き損益計算書では、売上0円・費用(設立費用)10万円・当期純損失10万円。と表示されます。これはどんな会社でも同じです。

この損失10万円、と聞いてどんな会社だとイメージしますか?

ああ潰れそうだな~
まだまだ余裕っしょ

とか、判断できませんよね?何故なら、経営に一番大事な財布の中身がいくらです。という情報が一切載っていないからです。

これが載っているのは貸借対照表(B/S・ビーエス・バランスシートとも言います)なのです。

手元に1円しかないのに法務局の設立費用は払えないので、社長のポケットマネー15万円を会社に貸して設立します。よって、貸借対照表では

資産の部 手元現金50,001円

負債の部 社長借入金150,000円
資産の部 資本金1円・累積赤字▲100,000円

というように表示されます。


ピンときた人いますか?
この貸借対照表の資産の部、累積赤字▲100,000円、損益計算書の最終値と一致しているんです。

そうです!そうなんです!

損益計算書と貸借対照表は二つで一つの書類なのです。二つ一緒に見ないとなんの意味もない書類です。それを何故か?損益計算書ばっかり見ている。見て意味が分かりやすいからなんでしょうけどね。

しかし、損益計算書の最終値は何の意味も持たない数字ですよ。

何故、何の意味も持たない数字なのか?それはこの図を見てください。

画像1

この図、めっちゃ使えるので絶対覚えてください。
・会社のオカネを流れを一撃で理解できるもの
とはこの図です。

この図で言えば、売上100で経費70、差額の30が利益です。この上側の矢印が損益計算書を表しています。損益計算書で出てきた利益30、この30に何も意味はありませんよ。

通帳の残高の増減とは一致しないのです。

通帳の残高増減は、すべての矢印を足し引きすると出ます。

入金は上の矢印100+下の矢印0=100
出金は上の矢印70+下の矢印20=90
よって、100-90=10、この10が通帳にプラスとなった増減です。

10なんです。30ではないんです。
じゃあ30って何の意味を持つ数字なのよ?という問いが浮かんできます。

答えはコレ
税務署が法人税を課税するために使う数字


このように、損益計算書の最終値は税務署にとっての数字なのです。

財務会計とは、税務署のための制度です。それを一生懸命やっても自分たちへの見返りは少ないです。財務会計はこの図でサクっと理解して、自分たちに見返りが大きい管理会計の世界へと進みましょう。

ではまた!

いいなと思ったら応援しよう!